旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

高島善哉さん

2017年04月30日 09時21分20秒 | Weblog

本の整理をしていたら、懐かしい高島善哉著「アダム・スミス」(岩波新書)がでてきたので手に取って読んでみた。『・・・よろこぶべき現象でないというのは、日本人の教養の量的拡大が質的な深まりを伴わないという意味においてである。ここには社会科教育のあり方はこれでよいのであろうかという根本の問題があるし、戦後日本の教育改革はどこまで日本の土壌に根づいたかというもっとも根本的な問題がここにはあるわけだ。アダムといえば「国富論」、スミスといえば自由放任主義といったような〇✕式の考え方や受けとり方はまっぴら御免である。」(ごく一部を省略)。大学で故高島善哉さんから社会学の講義を受けて半世紀近くが経った。本の読み過ぎとかでかなり目を悪くされていた、目の不自由さをもろともされぬ格調の高い講義に魅せられたのだろう、大講義室は学生で溢れていた。略歴によると当時の御年は60台の後半とうかがえる。高島善哉さんがらみで縁がないでもないアダム・スミスの思想を辿ってみたい。連休の大型書店巡りと広島市中央図書館で過ごす時間が待ち遠しい。



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