旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

ラスキ「近代国家における自由」

2014年11月28日 07時02分24秒 | Weblog

                                             

「自由の第一条件は経済的発展である。というのは、この条件が満たされてはじめて、人々は希望を抱き、そして希望こそはおそらく、法律に対する尊敬を確保する必須の条件である。そこでは暢達の気風と敢為の気性とがみえる、私益は真に公益に連なるという確信が存在する。いわば、自信を持った社会である。こうした社会では懐疑が脅威と目されることなく、討議の範囲が拡大される。
これに反して、自由が危殆に瀕するのは一社会の経済が縮小し始めるときである。経済の収縮は常に恐怖であり、恐怖は常に猜疑を生む。社会の支配者が自由に対して嫌悪の目を向けるのは、まさにかかる時である。支配者は、人民が現状に対する不安から支配者の識見に疑いを抱き、新しい声に耳を傾け始め、やがては変革を要求することを知るのである。
一社会の経済が縮小し始めると、対策を政府に求める人々の期待は募って、その実施が要求されるであろう。ところがその実現は、経済的発展を可能にする新しい方法が発見されてのみ実現を期しうるのである。それに失敗した政府が依然権威を維持しようとすれば、その道はただ二つのみである。ひとつは国内抑圧、他は戦争である。」
飯坂良明訳(翻訳に難がある・・・、一部を割愛したが、ほぼ翻訳文通り。)


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