旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

『存在と時間』『存在と無』

2015年11月10日 22時56分42秒 | Weblog

"BEING AND TIME "Martin Heidegger を買った。言わずと知れたハイデッガー著『存在と時間』(ドイツ語)の英訳だ。数か月前にサルトルの『存在と無』(フランス語)のやはり英訳『Being and Nothingness』を買っている。
英訳で実際に読んでみると和訳で読むことの難渋さがわかる。『存在と時間』『存在と無』ともに和訳が日本語になっていないと感じている。和訳はドイツ語、フランス語の直訳だから余計無理がある。原著をより確かに理解するために英語訳を買った。買って読んでもなんの役にも立たないことは承知だ。


手の内明かし

2015年11月10日 20時02分40秒 | Weblog

杉原保史著「技芸(アート)としてのカウンセリング入門」(創元社)を興味深く読んだ。カウンセリングの専門家による「手の内明かし」は、國分康孝夫妻の「カウンセリングQ&A」全3冊や東山紘久著「プロカウンセラーの聞く技術」(創元社)や河合隼雄さんの著作で馴染んではいるが、杉原さんの場合、特に理論や主義主張がどうであれ、カウンセリングは非言語的な要素も含めた言語「技術」であって それ以外の何ものでもないと明言しているところが頼もしい。その技術をそっくりいただくために3回目の通読に入っている。文章は平明でわかりやすい。
東山さんや杉原さん、河合さんはともに京都大学の卒業だ。共通した論理の一貫性がある。わたしは、旧東京教育大学系の木村周さんを手掛かりにコンサルティング技術の独学を始めた。國分さんや渡辺三枝子さん、木村周さんは、欧米で発達したカウンセリング理論をわが国に紹介することに心血を注いできたようだ。そのせいなのだろう、かれらの著作には消化不良を起こしそうな翻訳調の表現が多い。わたしは京大系の一貫した論理性や平明な表現の方を好む。門外漢なので印象だけの話なのだが・・・。