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旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

2010年04月12日 21時38分52秒 | Weblog
目の前に同世代と思しき男が座る、そして話す。年齢は、まず頭髪の生え具合や皺の数にあらわれる、声や表情にあらわれる。話してみると解る、年齢は声質にあらわれる。年齢は話す言葉にあらわれる。こちらが呆れるほど言葉が貧困なひとたちがいる。言葉が老いている。こういうひとたちは決まって表情に乏しい。

3年ぶりになる、男3人で花見をした。百貨店で食べたい弁当を買い、つまみを買い、飲みたい酒を飲んだ。花冷えに舞い散る桜、近況報告。ひとりはボケ始めた母親を心配し始めている。ひとりは掲載中の新聞記事にこころがはやり、ひとりは仕事と人間について語る。それぞれの弁当をたいらげ、つまみをたいらげ、酒も飲みつくした。みんなの声は若く、ボキャブラリーに富み、声質はあくまで若いし、言葉も若い。表情もある。通り雨で、花見は解散になった。

帰宅後は熱いシャワーを浴びた。コーヒーのあとで思いっきり冷たい水を飲んだ。庭では例年になく紫モクレンが花をつけている。バラのさし木を新しい鉢に植えかえた。先日買ったヤマボウシが葉芽をふいた。バラがツボミをふき始めた。庭の植物たちに肥料を与えたら雨が降り始めた。春の雨は、身にも心にも爽やかだ。