昨年の春、たまたま王陽明を読んで行政官の心意気にふれた。そして現在、末端であるとはいえ行政に携わっている。陽明の時代とは社会の在り方も時代も違うことは承知している。しかも、日本の官僚制に例えると陽明はキャリアで、こっちは定年直前に転職した末端のしがない公務員だ。が、しかし、それでも行政職というこの一致が奇妙に思えてならない。
前職ではひたすら金儲けに邁進した。現在は、まるで自分の利益とは関係のない世界にいるようだ。この半年間は職を求める市民のために懸命に働いた。どこまで市民の皆さんに貢献できたのかはわからない。ただ、多くの同僚たちと同様に、いつも市民の側に立つことを信条としてきたことだけは確かだ。わたしに限っていうと、陽明思想の影響を感じざるを得ない。
前職ではひたすら金儲けに邁進した。現在は、まるで自分の利益とは関係のない世界にいるようだ。この半年間は職を求める市民のために懸命に働いた。どこまで市民の皆さんに貢献できたのかはわからない。ただ、多くの同僚たちと同様に、いつも市民の側に立つことを信条としてきたことだけは確かだ。わたしに限っていうと、陽明思想の影響を感じざるを得ない。