旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

新司法試験

2008年09月13日 10時15分59秒 | Weblog
わたしの母校のロースクールが今回の司法試験の合格実績で東大に肉薄する健闘をみせました。合格率では東大のそれを若干上回り、合格者数ではわずかの差です。母校同窓会の幹事の末席を占めるだけに感動もひとしおです。

ご存知のように偏差値で輪切りにされ、マーチなどと二流大学としてひとくくりにされている大学のロースクール。多分、トップクラスのブランド校と併願して両大学に合格したら蹴られるであろう大学のロースクール(学内出身者が過半以上であるといわれています。)が、合格率で全70数校のロースクール中の3位、合格者数で東大200名にわずか4名及ばない2位の実績を残しました。

各ロースクールには定員があって、東大・中大・早大が各300名で慶大・明大と共に定員が突出しているにしても快挙であると言わざるを得ません。京大をはじめとした旧帝大や私学の雄・早稲田は見るも無残な合格率に甘んじています。入学者の地頭はともかく、少なくともわが母校のロースクールは「法律学の教育力」という点で高く評価されてしかるべきでしょう。

たとえば、敬愛する文芸評論家斎藤美奈子も成蹊大学の文学部の卒業生であったように記憶しています。安倍寛信さんの出身大学の件、母校の健闘等を見るにつけ、ようやく学校歴社会も終焉を迎えつつあるあるのではないか、そして、学校歴社会の最後の牙城が旧帝大の事大主義であり崩壊しつつある官僚社会ではないのかと考えるようになりました。

外資の実力主義の企業に20年間身を置きながら、大筋で欠陥人間だらけのブランド校出身者を見るにつけ、エリートたちの知的堕落や知的怠慢によって日本にも実力主義の土壌が醸され始めたのではないかと、ようやくこの年になって実感できるようになりました。よい時代風潮であろうかと思います。