旅路(ON A JOURNEY)

風に吹かれて此処彼処。
好奇心の赴く儘、
気の向く儘。
男はやとよ、
何処へ行く。

階層について

2008年06月26日 00時28分52秒 | Weblog
親に資産があって子の知能が高い。こういう家庭環境の子供たちが選択する職業といえば医師、学者に研究者、芸術家とせいぜいが名門企業の経営者あたりに相場が決まっています。彼らは一種の階層であると識別できます。もっとも経営者になろうとすればある種の試練と洗礼を受けなければなりません。

まず、そういう知的選良たちがある種の階層をつくってゆくことは避けれれそうにありません。高学(校)歴が必須条件ですから私など門前払いを食らうことになるのでしょう。私はどうも、「大酒飲みで知的好奇心が旺盛、社会人としては落ちこぼれ」という新しい階層に識別されることになりそうです。

フランスで生活した経験がある女性を知っています。階層のあり方はともかく、とんでもない差別社会で、格式があるレストランなどでは有色人種だからという理由で入店を断わられたことがあるそうです。売春婦ですら黄色はノーということがあるとも聞きます。また、ご存知かとは思います。フランスの選良といえばパリの高等師範・高等工業の卒業生たちを意味します。先の東大の上位10%に似た俊英たちの集団です。

占領軍の検閲が日本人の文化を塗り替えようとしました。しかしどうも結局のところ失敗したようです。本来的な日本文化はアメリカよりももっとヨーロッパ、特にドイツやフランスに近いと見ています。ですから、きっと日本にも、ヨーロッパの階層に類似した日本固有の階層が様々な形で出現してくるのでしょうね。

でも、「あっしには、かかわりのないことでござんす。」

アルベール・カミユにかぶれた時期があって、フランスの思想や文学の愛読書が多いのです。フランス版「法然草」ともいうべきモンテーニュの「エセー」、たまにサルトルの「分別ざかり」の英訳に目を通します。ルソーやデカルトもようやく理解できるようになりました。