昭和ひとケタ樺太生まれ

70代の「じゃこしか(麝香鹿)爺さん」が日々の雑感や思い出話をマイペースで綴ります。

河川敷の畑地

2007-12-10 18:49:29 | じゃこしか爺さんの見て歩る記
先日の風も無くて穏やかな日に、久し振りに歩いた自転車道路の道端で目にしたのは、下の写真の張り紙でした。
 ここはもともと道路予定地とか河川敷などというものは、雑木や雑草が生い茂った荒地と相場が決まっているものなのなのですが、この河川敷だけは畑として立派に活用されています。
 以前にもブログに載せたことがありましたが、この河川敷も元は如何しようも無いほどの荒地だったに違いありません。
 ところが、私の憶測に過ぎないのだが、おそらくこの界隈の住宅街の老人達が荒れに荒れている空き地を見るに忍びず、また戦中戦後の食糧難時代の畑仕事を懐かしく想い出して、ただ荒れるにまかせて放って置くのは如何にも勿体無いと開墾し、野菜畑にしたのだろうと思います。
 そこには家計の足しにしたいとの思いや、まだまだ家族のためになれるのだという思いもあったのでしょう。

 この自転車道路をウオーキングコースと歩きはじめてから、もう10近くになりますが、この道端の畑のいろいろな野菜にどれだけ癒されたか分りません。
 それぞれの成長過程から収穫にいたるまで、いつも楽しみにして歩いたものです。時には畑作中の老人との挨拶や、苦労話を聴くのもこの道路を歩く時の一つの楽しみでした。

 しかしこの張り紙からすれば、来年からの畑作は無理なようです。道路沿い並ぶ畑の中には、来年のための秋耕を済ませた畑を見るにつけても、長年畑作に勤しんで来た老人たちが、とても気の毒におもわれ、また余生を活かしてこれまで楽しんできた老人たちの落胆振りが、痛々しく目に浮かんで来ます。

 突然張り出された無情な張り紙

来春のために秋耕が行われていた畑地