
雲の隙間に晴れ間は出ないが雨の降りようはやや小ぶりになる。
これ以上、遅らせることはできないと判断されて、先に傘を伴う八王子回礼に向かった。
これより始まるのは天理市勾田町の当屋座・十人衆が務める八王子さんの回礼である。
八王子回礼は春日神社境内を入れて5場所もある。
一カ所に複数の八王子を祭る地もある。
最初に向かった地は会社従業員らが利用する駐車場の西側。
やや小高い丘に植わる大木が目印だ。
樹齢は何年であろうか。そうとうな年数におよぶと思われる樹木の幹回りが太い。
自生する樫の木の大樹の前に建つ小社造りは高台に乗せた様式である。
ここの八王子社に「八王子」と表記した石標がある。

その前に御幣を挟んだ竹を挿す。
土に埋め込むように先を尖らせた竹の内部に洗米御供を納めている。
この場は合計で4本立て。

それぞれに小餅を挿して参拝する。
雨のときの参拝に傘もいる。

手を合わせにくいこの日の天候に背中はびしょびしょになっていた。

この地より下って南下すれば児童公園に着く。
その公園の一角に八王子を祭っているが、小社ではなく大石であった。
大石に刻印が見られないから石標がなければ、何の大石であるのかわからないだろう。

傘を背中にのせて幣を立てる。

そして一同揃って手を合わせる。
次は公園を出てアスファルト舗装の向こう側にある地蔵さんにある八王子。
ここもまた大石なので石標がなければ存在がわかり難い。

同じように幣を立てて参拝する。

公園、地蔵さんにある八王子にはそれぞれ2本ずつ立てた。
ここからは農道を行く。
東に向かう川筋の土手伝いに歩く。

右手の向こうに見えてきた堤防は勾田新池。
そこより少し外れて北に向かう。
ほぼ春日神社に向かう道もまだ農道である。
その途中にあった大石が八王子。
ここも石標があるからわかりやすい。

ここも2本の幣を立てて参拝する。

遠くから見たら、「あの人たち礼服着てはるけど、畑にぽつんと立って何してんのやろな」って思う場である。

一回り、参拝したら春日神社に戻ってきた。
まずは春日神社本殿とは別に区分けした一言主大神社境内である。

幣を立てるのは八王子の大石である。
この場も2本の幣を立てて拝んだ。
最後になった八王子参拝は春日神社左横にある境内社である。

ここには幣を4本立てる。
ということであれば八王子は2社あると思えるのだが・・。
すべての巡拝を終えて話してくださる八王子の地は八カ所。
幣を立てた数は16本であるから八カ所はここ本郷を中心とする境界であった。
今年の初午行事の際に拝見した幣の在り方がようやくわかった。
八王子の幣を立てる竹を調達協力してくださるMさんが云うには、今では十人衆全員の参拝になったが、かつては一老だけで参っていたそうだ。
午前中の祭り道具の調製に雨は降らず。
作業は捗ったが、この日の天気予報に「晴れ」はない。
結局、晴れ間は見ることもなかった春の祭典であるが、無事に八王子回礼を済ませた十人衆はほっとされたことだろう。
帰りにもう一度拝見したくなった御供がある。
回礼を終えた時間は午後3時半。
社務所に戻って木皿を拝見したり、ごーさん配りの取材をして退席してからの再訪時間は午後5時。
終えてから1時間半も経てば御供はどうなっているか、である。
何人かが話していた猫である。
餅を食べる猫がいるということだった。
そうであれば餅はないのか、あるのか。

一時間半後の状況を見たくなって拝見した樫の木の下の八王子は、無残な状況になっていた。
御供の餅は一つもない。すっかり消えていた上に、左右1本ずつが倒れていた。
ここがそうであればと思って児童公園の八王子を拝見する。

そこはなんの変化もなく御供はそのままの状態を保持していた。
では、向かい側にある地蔵さんの場の八王子は・・・。
正面から見たら幣そのものが見えない。

そこで覗き込んだら樫の大樹の八王子と同様に1本の幣は倒されて餅は2個とも消えていた。
これらはやはり猫の仕業なのだろうか。
犯行現場は見ていないが、カラスの仕業とも考えられる。
(H29. 4. 8 EOS40D撮影)
これ以上、遅らせることはできないと判断されて、先に傘を伴う八王子回礼に向かった。
これより始まるのは天理市勾田町の当屋座・十人衆が務める八王子さんの回礼である。
八王子回礼は春日神社境内を入れて5場所もある。
一カ所に複数の八王子を祭る地もある。
最初に向かった地は会社従業員らが利用する駐車場の西側。
やや小高い丘に植わる大木が目印だ。
樹齢は何年であろうか。そうとうな年数におよぶと思われる樹木の幹回りが太い。
自生する樫の木の大樹の前に建つ小社造りは高台に乗せた様式である。
ここの八王子社に「八王子」と表記した石標がある。

その前に御幣を挟んだ竹を挿す。
土に埋め込むように先を尖らせた竹の内部に洗米御供を納めている。
この場は合計で4本立て。

それぞれに小餅を挿して参拝する。
雨のときの参拝に傘もいる。

手を合わせにくいこの日の天候に背中はびしょびしょになっていた。

この地より下って南下すれば児童公園に着く。
その公園の一角に八王子を祭っているが、小社ではなく大石であった。
大石に刻印が見られないから石標がなければ、何の大石であるのかわからないだろう。

傘を背中にのせて幣を立てる。

そして一同揃って手を合わせる。
次は公園を出てアスファルト舗装の向こう側にある地蔵さんにある八王子。
ここもまた大石なので石標がなければ存在がわかり難い。

同じように幣を立てて参拝する。

公園、地蔵さんにある八王子にはそれぞれ2本ずつ立てた。
ここからは農道を行く。
東に向かう川筋の土手伝いに歩く。

右手の向こうに見えてきた堤防は勾田新池。
そこより少し外れて北に向かう。
ほぼ春日神社に向かう道もまだ農道である。
その途中にあった大石が八王子。
ここも石標があるからわかりやすい。

ここも2本の幣を立てて参拝する。

遠くから見たら、「あの人たち礼服着てはるけど、畑にぽつんと立って何してんのやろな」って思う場である。

一回り、参拝したら春日神社に戻ってきた。
まずは春日神社本殿とは別に区分けした一言主大神社境内である。

幣を立てるのは八王子の大石である。
この場も2本の幣を立てて拝んだ。
最後になった八王子参拝は春日神社左横にある境内社である。

ここには幣を4本立てる。
ということであれば八王子は2社あると思えるのだが・・。
すべての巡拝を終えて話してくださる八王子の地は八カ所。
幣を立てた数は16本であるから八カ所はここ本郷を中心とする境界であった。
今年の初午行事の際に拝見した幣の在り方がようやくわかった。
八王子の幣を立てる竹を調達協力してくださるMさんが云うには、今では十人衆全員の参拝になったが、かつては一老だけで参っていたそうだ。
午前中の祭り道具の調製に雨は降らず。
作業は捗ったが、この日の天気予報に「晴れ」はない。
結局、晴れ間は見ることもなかった春の祭典であるが、無事に八王子回礼を済ませた十人衆はほっとされたことだろう。
帰りにもう一度拝見したくなった御供がある。
回礼を終えた時間は午後3時半。
社務所に戻って木皿を拝見したり、ごーさん配りの取材をして退席してからの再訪時間は午後5時。
終えてから1時間半も経てば御供はどうなっているか、である。
何人かが話していた猫である。
餅を食べる猫がいるということだった。
そうであれば餅はないのか、あるのか。

一時間半後の状況を見たくなって拝見した樫の木の下の八王子は、無残な状況になっていた。
御供の餅は一つもない。すっかり消えていた上に、左右1本ずつが倒れていた。
ここがそうであればと思って児童公園の八王子を拝見する。

そこはなんの変化もなく御供はそのままの状態を保持していた。
では、向かい側にある地蔵さんの場の八王子は・・・。
正面から見たら幣そのものが見えない。

そこで覗き込んだら樫の大樹の八王子と同様に1本の幣は倒されて餅は2個とも消えていた。
これらはやはり猫の仕業なのだろうか。
犯行現場は見ていないが、カラスの仕業とも考えられる。
(H29. 4. 8 EOS40D撮影)