「一つの光景」20240205 20230523

 

 

そのとおりにちがいない
ほんとうにそうなのだろうか

くりかえしループする
どんなゲインもない無限ループ

ことばは砕け散り
真空の闇に溶けていく

いまにも折れてしまう
その手前で差し出される腕

（一つの原理かもしれない）

それを待ち望む心がいる
もっとも盲いた心の状態だろうか

そうかもしれない
おびえと苛立ちがゆらぎに溶けている

わからない、情けなくも
心の光景として留めておく

待ち望む心があるかぎり
忍び込み、連れ去ろうとするものがいる

（滅びのエロスが点滅する）

どこかわからない
憎しみに変異する場所へ

絶対にないとはいえない

願ったはずのないものに
変異していく心の光景が浮かぶ

苛立って積み木を壊す幼児の姿に似ている