「普遍的価値」を語ることはできる
語りながら部族的心情と直列したまま閉じている
(ローカルにはサヨ、ウヨ、リベ、エトセトラ)
さまざまな部族社会、部族言語、部族心情
自己記述、関係記述、世界記述の部族的スタンダード
この閉域性を開くにはどうすればいいのか──
開くということの意味と価値
そこへ向かうべき根拠が示されなければならない
*
内側で生きられる善き心の習慣、善き関係、善き世界
いつもそこにいたいと思う部族的親和世界、関係のゲーム
部族の血と涙と結ばれた自己記述、関係記述、世界記述
生きられる固有の歴史、価値審級(正義)、時間意識、宇宙観
そして目がくらむようなその多様性と多数性
血も涙もある善き人であること、善き心の交歓
部族コード、部族心情と直列したそれぞれの不可疑性
この不可疑性は異種の部族コードに出会うとき
おおいなる蓋然性において可疑性へと相互に変換される
部族世界が教える「善き心の習慣」
そして部族世界の多様性、多数性、その背反的乱立
アポリアはこの多数性、多様性が出会う位相に生じる
必然化する矛盾・齟齬・対立・対抗・抗争・乱闘
この位相には巨大な〝記述の空白〟があって
記述の空白が導く駆け引き・計略・むき出しの競合がある
この記述の空白は獰猛な「自然のコード」
すなわち「無法」によって埋められていく
*
空白を埋める資格をもつもの──
すなわち、部族的な血と涙のリアルと位相を異にする
脱部族的あるいは汎部族的「法のことば」
この〝ことば〟を獲得するための第一の条件と根拠
あらゆる部族世界を貫いて保持される普遍的メンバーシップのスピリット