未熟なカメラマン さてものひとりごと

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岡山県指定名勝 矢掛・大通寺庭園を訪ねて 岡山県小田郡矢掛町

2022-12-18 08:35:27 | 神社・仏閣
訪問日 令和4(2022)年11月7日(月)


大通寺は宿場町矢掛の北方1.7㌔に位置する山里の中にある。後方は高峰山。

矢掛町小田の限界集落・山ノ上地区を訪ねたあと、井原市の紅葉の名所・鬼ヶ嶽に向かう途中、ふと大通寺を思い出し寄ってみることにしました。
石庭の紅葉が見られるかもしれないと思ったからです。訪ねたとき、お寺は法事の最中だったようで、どこかバタバタした感じでした。
境内のイチョウの黄葉はもう少し先のようでした。いつものように拍子木をたたくと住職(前住職)が出て来られました。



仁王門


山門前に立つ観音菩薩像


山門


境内の様子

お庭を拝見したいと申し出て拝観料を払った後、取り込み中のようだったので、「何度も参らせていただいているので、勝手が分かっていますどうぞご遠慮なく!」というと申し訳なさそうに、いったん引かれました。
代わりに奥様が出てこられ、「いまちょうど、涅槃図がかけられているのでご覧になりませんか」と誘われ、それは是非と拝見させていただくことにしました。
大きなお軸に書かれた立派な涅槃図です。(江戸時代 矢掛町指定重要文化財)
北枕で横たわる釈迦の周りで、嘆き悲しむ人や動物たち。「この中に猫が一匹いますが、どこでしょう?」とクイズをいただきました。
顔こそ、見せていませんが、丸く描かれた後ろ姿は間違いなく猫でした。
「ここにいますね!」と答えると「ご名答です。」
このような会話のあと、じっくり庭園を鑑賞させていただきました。
本格的な紅葉は、もう少し先のようでした。



書院から庭園を望む


書院表の主庭150坪 庭園を代表する景観。大通寺庭園は石寿園ともいわれる


季節の花、ツワブキがアクセントになっている


涅槃図 矢掛町指定需要文化財


客寮表の庭園 まるで額縁


衆寮裏、北の裏 本格的紅葉はもう少し先


小さな池


襖に書かれた忍の一文字


巨大な龍


向こうに虎


帰り際、住職に、「資料を差し上げましょう」と言われたので、「以前いただきましたよ」と答えると、「いえいえ、それとは別のものです。」
岡山県には、江戸時代からの日本庭園が多く残っていますが、はっきりした年代のわかる資料が残っているのは、この大通寺だけだそうです。
中に戻られ、しばらくすると冊子「備中地方の禅文化 柴口成浩」を持参され出てこられました。ご自身が書かれ編集された立派な資料です。住職ご夫妻の温かいご対応にどこかほっこりした気持ちで、大通寺をあとにしました。


大通寺庭園 作庭者 中西源兵衛 作庭時期 寛政5年(1793)~文化10年(1813) 

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