未熟なカメラマン さてものひとりごと

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田中苑の楷の木(でんちゅうえんのかいのき) 岡山県の紅葉の名所

2010-11-09 20:56:44 | 観光名所

紅葉の見ごろを迎えた田中苑の楷の木

11月7日に井原市田中苑不老庵でお茶席があり上田宗箇流が担当いたしました。当日のお点前は、井原文化教室の2名(内1名は私)が初めて担当させていただきました。私が担当した4席のうち、所作を間違えなかったのはたったの1回。特別緊張していたわけではありませんが、いざというときにはなかなか普段の力を発揮できませんね(??)
今回、どうしていつもどおりにできなかったのか、つらつら考えてみるに、亭主役のお客様への話につい気をとられて集中できなかったのが大きい原因のひとつだと確信しました。お点前にひたすら集中すること、これが重要だということですね。
当日は、残念ながら小雨で、降ったり止んだりとはっきりしないお天気でした。当然、お客様も少なく、ゆっくりと応対ができ、お客様も十分満足されたことと思います。
 さて、
 田中苑の楷の木ですが、今年もきれいに紅葉しました。この日が一番の見ごろではなかったでしょうか。この楷の木、陽のあたるところはオレンジがかった赤ですが、その内側は黄色、そして中心部は黄緑のままです。そのグラデュエーションは美しく何とも言えません。中まですべて赤くなることはなく、この状態で落葉します。
田中苑にある3本の楷の木は、昭和50年前後、馬越恭平翁の孫にあたる人が中国から苗を持ち帰り寄付されたものです。特に市民会館側に植えられた1本は成長も著しく、その紅葉の美しさは現在、閑谷学校の楷の木と並び称せられるほどになっています。



赤、黄色、黄緑と色の変化が美しい

(楷の木について)
楷の木は中国原産の木で、黄蓮樹ともいいます。うるし科の落葉高木で、葉は対生、複葉、高さは20m.以上に達するものもあります。雌雄異株で花がつくまで数十年を要するといわれています。中国では孔子の生誕の地、曲阜の孔林に多数の巨木があります。日本では牧野富太郎博士が「孔子木」と命名しました。孔子との関係で「学問の木」ともいわれています。大正4年(1915年)、農商務省林業試験場の初代場長であった白沢保美博士が中国・曲阜の孔子墓所から「楷の木」の種を採取し、当時の農商務省林業試験場で育苗しました。その後、日本国内の孔子や儒学にゆかりのある学校(湯島聖堂3本(雄)、足利学校1本、閑谷学校2本(雌)、多久聖廟1本(雄)など)に配られました。このうち閑谷学校の2本が一番成長しているそうです。

コメント
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