築地まぐろ屋3代目 豊洲市場場内からのマグロ新鮮情報

築地市場場内で40年以上のマグロ仲卸をしている、『松井水産』より、豊洲に移動しマグロの仕入れ情報、お得情報を毎日に配信

カミとシモ~

2016-02-15 11:05:32 | Weblog
今日も一見するとそこそこの本数があるようにみえるセリ場。
ですが、養殖物を除いたらいったい何本残るのかなぁ~といった感じ(汗)

それくらい今日はほとんどが養殖物でしたね。
本マグロはもちろんですが、メバチやキハダなんかも近海物は非常に少なく、
バチ、黄肌も輸入で本数をかろうじて稼いでいるかんじでした。
まぁ~あれだけの風が吹きましたからね!
仕方がないことと思います。

本マグロは長崎の壱岐勝本と三陸塩釜、紀州、房州で足しても7,8本くらいしかなく、
小さい日本海定置が3本(たぶん)でした。
まぁもちろん天然物だから品物が全部良いというわけではなく、
むしろ天然物だから脂が薄かったり、色が今一つだったり・・・
ただ、今日の様な日は天然物!だから!!高いです(泣)

相変わらず・・・天然物という付加価値が一人歩きしている印象です。。


という事で今日も養殖物が中心。
まぁ~この時期は仕方がないと私たちは理解しておりますが、
なかなか世間には「この時期だから仕方がない」とは思われないようで・・・


でも養殖物でも先日仕入れてみた愛媛県の宇和島養殖本マグロ!
この魚、ホントいろんな意味で『養殖っぽくない』ですね。
身の締まり具合、質感、脂の上がり方なんかはまさに天然の本マグロ!
ついでに言っちゃうと脂の薄さも??
しかしそこは「養殖物」としての見方であって、かりにこの魚が天然だとしたら
もう本当に十分なくらいの感じです(^^)
ただ面白いのはこの魚、頭寄りの「カミ」と尻尾寄りの「シモ」では
脂の上がり方が全く違うんですよね~(^^;;)




左側がシモ寄り、右がカミ寄りです。
どうでしょう・・・とても同じ魚には見えないですよね~~

インドマグロなんかはよくこのように頭寄りに脂が出ますが、
本マグロは比較的平均してるんですけどね~


マグロってホント、「難しいけど面白い」です(^^)

明日も魚は少ないんじゃないでしょうかね~~???