築地まぐろ屋3代目 豊洲市場場内からのマグロ新鮮情報

築地市場場内で40年以上のマグロ仲卸をしている、『松井水産』より、豊洲に移動しマグロの仕入れ情報、お得情報を毎日に配信

この場をお借りして…

2011-03-28 12:19:53 | Weblog
今日も天然本マグロは非常に少なく(毎回言ってますね。。スミマセン*_*;)脂物は養殖が中心となってます。そんな中、今年はインドネシアバリ島産の天然インドマグロが例年になく数があり本当にたすかってます!

バリ島のインドマグロはオーストラリアやニュージーランド産などと違い尻尾からした付けする魚の中身がなかなか素直にはです、非常に判断の難しいなのですが、ギャンブル性の高いマグロ屋冥利に尽きる面白い魚です!!(ハズレた時は本当に悲惨です(T-T))


メバチマグロは数は多少ありますが、相場は比較的高めのように感じます。相変わらず生鮮品の売れ口は良くないのですが。。。



話しは変わりますが、私が最近お世話になってるとあるカートショップのアルバイト!?の方のお話しを書かせてください。
その方のご実家は岩手県の釜石市…そうです、先日の大震災で壊滅的なダメージを受けた町。。お父様は漁師さんで今はちょうどワカメの時季らしいです。
その方は震災後すぐに連絡の取れないご両親を探しに、回りの制止を振り切りあらゆるルートを使い生まれ故郷の岩手県釜石市まで行かれました。幸いにもご両親はご無事だったようで何よりですが、そこで目にした光景はめちゃくちゃになったガレキの山となった生まれ故郷…そして何よりビックリしたのはそこに救援の自衛隊の方は『0』人という事実です。幸いにも!?(微妙な言い方お許しください!)お亡くなりになった方が2名と人的被害が少ないからなのかはわかりませんが、救援物資が到着したのは震災から一週間後で、その内容は一家族にトイレットペーパー2つと缶詰め2つのみだそうです。
救援物資が行き届いていないという話しは耳にしていましたが、実際に目のあたりにしてきた人から聞くと本当にいたたまれなくなります。
テレビのニュースを見ると救援活動をしている映像が流れ、救援物資も集積所には山積みにされているようですが…どうにかならないのでしょうか?
自分の目でみて肌で感じてきた方の話しを直接聞かせていただき、改めて自分には何かできないのかと…東京にいる私は本当に無力で何もできませんが、せめてこの場をお借りして被災地にはまだこのような事実があるのだということを一人でも多くの方に知っていただきたく書かせていただきました。


その彼はまだ若いのにこちらでやっている職を退職し故郷の復興活動に専念するとの事です。『必ず復興させる!』という彼の強い気持ちに何だかこちらまで勇気付けられた気がしました。
そして彼のお父様!今回の様な事があったにも関わらず、『また漁に戻りたい』とお話ししているそうです。「海の男」としてのかっこよさを感じずにはいられません!
私たちの仕事は漁師さんあっての職業!!三陸の海で、三陸の漁師さんが1日でも早く『今までの』漁ができますよう願っております。



ぶち君、心より応援してます!頑張ってください!!
そしてお父様がお元気で海に戻れますように…祈ってます。



写真の魚は長崎県の養殖本マグロです。ブログの内容とはあまり関係なくスミマセン(-_-;)腹の厚みがスゴいです!!