昨日、城南宮の曲水の宴と神苑の無料公開へ行ってきました。詳細は前ぶろぐにて。【曲水の宴 神苑】城南宮は、京都南ICのすぐそばにある方除の大社です。この城南宮のある地は、平安京の大阪方面からの入口にあり、交通の要衛の場所でした。また平安末期には離宮(鳥羽離宮・城南離宮)がおかれ院政が行われた場所です。
5月6日(火・祝)まで「平成26年度春季 京都非公開文化財特別公開」が行われています。普段見ることのできない文化財を広く一般に公開する事業で、今春は初公開4か所を含む、京都市、八幡市及び伊根町の20法人を公開しています。そのうちのひとつが城南宮です。
昨年度の春季特別公開【前ぶろぐ】では・・・考明天皇(こうめいてんのう:明治天皇の父)が、攘夷祈願の際にお立ち寄りになって150年になることを記念し、初公開の絵馬を中心に、幕末の歴史を物語る所蔵品が展示されていました。今年は「曲水の宴と年中行事」「描かれた鳥羽・伏見・淀」がテーマです。昨年度の公開に比べると8割ぐらいが新しい展示です。(これなら見応えがあります)
曲水の宴は、中国古代に始まったとされています。やがて日本に伝わり、顕宗天皇元年(485)に行われたと『日本書紀』に記されています。奈良時代から平安時代中期までは宮中の年中行事として正式に行われ、後に宮中で途絶えがちになると、藤原道長や藤原師通などの貴族が主催して行ったそうです。その後、戦乱の世となり長く途絶えていたのですが、江戸時代には復活し内裏の襖絵等に和漢の曲水の宴の様子が描かれております。【京都御所一般公開で見ることができます:前ぶろぐ】
現在、4月29日と11月3日に城南宮で開催されている「曲水の宴」は、平安装束を身につけた男女の歌人が、庭園の流れに沿った座に着くと、川上から童子が、鴛鴦(おしどり)の姿をかたどった「羽觴(うしょう)」の背に朱塗りの盃をのせて流します。歌人は「羽觴」が流れ来るまでに和歌を詠み短冊にしたため、そして盃を取り上げてお酒をいただきます。宴の間には静々と白拍子の舞が披露されます。
今春は雨のため神楽殿表舞台で開催でした。【前ぶろぐ】以前、秋の開催時の様子もご報告しています。【前ぶろぐ】
特別公開では、曲水の宴を描いた屏風等がたくさん展示されています。中国の蘭亭で行われた曲水の宴の屏風絵は、箱庭ではなく広々とした庭を連想させます。当時は歌が詠めなかったら罰としてお酒を3杯飲まされたとか・・・。酔うとよけい詠めなくなる・・・(^m^)
曲水の宴の展示の他に、城南宮で行われる湯立て神楽【前ぶろぐ:2012 2010】の道具や、城南祭【前ぶろぐ】の鉾なども間近に見れます。
また、第二会場で展示されている鳥羽伏見の戦いの絵図なども興味深いです。時代を変えるほど大きな戦いですが、じつはとっても狭い範囲でのぶつかり合いなのです。現在、戦いの中心地は公園になっています。【前ぶろぐ】
平成26年度春季 非公開文化財特別公開 http://www.kobunka.com/
4月26日(土)~5月6日(火) 9:00~16:00 拝観料:大人800円 中高400円 手引300円 展示拝観所要時間:30分~係員による説明があります。(15分ほどのDVD放映もあります) 5月1日~6日 10:00 15:00 藤の巫女神楽が行われます(拝観自由)
参拝、駐車場は無料 神苑拝観:大人600円 小中400円 (曲水の宴開催日は無料開放されています)神苑拝観所要時間:20分~ 城南宮はよく訪ねています。【カテゴリー:伏見区】