昨日、携帯ぶろぐ【カテゴリ】でお伝えしたように、東山の青蓮院(しょうれんいん)門跡へ出かけました。9月18日~12月20日まで「青不動明王」の御開帳が行われています。青蓮院は、最澄が比叡山に住坊として開いた「青蓮坊」が起源で、1144年には、山下に移り、青蓮院となりました。現在、三千院【前ぶろぐ】、妙法院(非公開)とともに、天台宗の三門跡寺院として知られています。門跡寺院とは、門主(住職)が皇室或いは摂関家によって受け継がれてきたお寺のことです。
青蓮院の境内には、大きなクスノキが4本あります。一番大きな木は、樹高30メートルぐらいあり、12世紀末に親鸞聖人が植えられたとも伝えられていますが、実際は13世紀以降に植栽されたものだそうです。見上げるとパワーがもらえそうです。
受付で、音声ガイド(500円)を貸出しています。各所に詳しい案内板などがないので、音声ガイドの利用をおすすめします。下の写真2枚は、華頂殿(入ってすぐの客間)の内部です。三十六歌仙画が飾られています。華頂殿からは相阿弥の庭が見えます。
華頂殿から小御所へ渡る途中には「一文字手水鉢」があります。細長い大きな自然石をくり抜いたもので、豊臣秀吉によって寄進されたといわれています。ここは、江戸時代(1788年)に、大火によって御所が炎上した時に、後桜町上皇が青蓮院を仮御所としてご避難されたそうです。また、青蓮院は粟田御所と呼ばれており、「青蓮院旧仮御所」として国の史跡にも指定されています。ここから先は室内撮影はできません。
その後、本堂を参拝し、宸殿(しんでん:写真左)へ行きました。いよいよ「青不動明王」と対面です!普通、不動明王といえば、坐像が一般的ですが、こちらは「礼拝画像」です。青不動は、国家の安泰や皇室の安寧を祈願することが目的で、絵仏師によって精魂こめて描かれました。絹本の2メートル四方の大きな絵です。当初は朝廷の中で祀られていましたが、平安時代末期に、皇室との縁が深かった青蓮院に下賜されたと伝えられています。
不動明王画は、間近に見ることはできません。もともと、大きな絵なので、離れて拝んでいたものだからだそうです。明りの中に静かに浮かび上がる感じです。過去に、美術品として公開されたことはあっても、信仰の対象として開帳されたのは初めてだそうです。宸殿では、10:45分ごろから、門主(住職)による法話が行われ、11:00から11:30頃まで護摩焚きが行われます。静かに青不動と対面されたい方はその時間を避けられた方がいいかもしれないですが、お時間があれば、ぜひとも法話をうかがって、護摩焚きを体験なさってください。
その後、建物の外へ出て、庭を散策しました。足元は、階段などがありますので気をつけて歩いてください。(行ったん庭に出ると後戻りできません)境内にある日吉社からは、神宮道の鳥居などが見えます。
青蓮院門跡 http://www.shorenin.com/gokaicho/index.html
青不動明王御開帳 拝観料:大人1,000円 高400円、中300円、小100円
(小学生は父兄同伴の場合は無料です)*夜間拝観もあります。拝観時間は、法話(約20分・この日は10:45~、13:45~でした。)と護摩焚き(約30分・この日は11:00からでした。)を含めると1時間半ぐらいです。
御開帳期間中は、駐車場がありません。私は歩いて3分ぐらいの知恩院【前ぶろぐ】の駐車場へとめました。(1時間500円、追加30分200円)久しぶりに知恩院も訪ねたかったんですが、雨が降り出したので、早々に帰りました。