雲南、見たり聞いたり感じたり

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美しい手編み、刺繍

2006-06-05 14:31:07 | Weblog
写真は雲南省東南部の文山地方の少数民族の娘さんが作った手刺繍の靴底。

いままで、マッサージ編におつきあいくださり、ありがとうございました。次に高齢者の暮らしと幼稚園編に移るまえの閑話休題です。

【美しい手編み】
雲南の女性は老若を問わず、よく編み物をしている。かばんに毛糸玉を入れ、棒編みをしながら歩き、談笑し、信じがたいほどに揺れるバスにも平気で乗る。農村部では移動のためのトラクターにのって編み物をしている人も見た。転んだ拍子に編み棒が凶器になることはないのだろうかと、心配になるほど熱心なのだった。
ちなみに手編みの品は子供や恋人へのプレゼント用らしく、それらを身につけた子供や男性は見かけても、女性では見かけたことはなかった。
そもそも手製のものは女性が、意中を示すときに使うものだったらしい。雲南東南部の文山地方・硯山付近のイ族の村を訪れたとき、同行した日本の青年に手縫いの刺繍入りの靴底をプレゼントする村の娘さんがいた。「あの人が好きなのね」と周りの娘たちが、はやし立てて大騒ぎになった。彼女は真っ赤になりながら否定したが、本来は結婚の意志を伝えるもので、受け取ってもらうと結婚を承諾したものと見なすのだということだった。それを聞いた青年のあわてぶりがおかしかった。

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