雲南中西部の建水の町にて(2006年8月撮影)。写真上が建水のシンボル、明の時代に建造されたというかつて建水の城郭の東門であった朝陽(楼)門。ちなみに南、北、西の門は清の時代の初期である順治年間の1647年に戦火で破壊されている。北京の天安門より古い建造物である。
分厚い門の通路内では、強い日差しをさけてマージャンをする人、ものを売る人などでごったがえしていた。
写真下は、そこで売られていた胃腸薬(?)。
【雲南白薬】
漢方系製薬会社では「雲南白薬」が雲南では有名です。人気なのはサロンパスのような消炎作用のある膏肓や血止め薬。胃腸薬も、日本の留学生に人気がありました。
また、雲南中南部の建水の街を歩いた時、建水の歴史的建造物である朝陽門の中で手編みの籐のかごの中に油紙に丁寧に包まれた、粉漢方を売るおばあさんに出会ったことがありました。道にちょこんと座っているので、私が興味を示すと、効能をとうとうと述べはじめます。
売られているものは、お手製の漢方。日常、使うような胃腸薬だったり、血止めだったり。私もためしに買ってみました。胃腸薬、とのことですが、あまり味のしない、ちょっとだけ胡椒のような舌をしびれさせるものと、稲藁をまぶしたようなフワフワした粉薬でした。私には効いたのか効かなかったのか。ただ、でも、その薬、地元の方にはよく売れていました。
(つづく)
*おととい(9月7日)、雲南北部の昭通市で大地震がありました。昭通には、行ったことはありませんが、混迷の飛行場には、「昭通の工業団地にぜひ、お越しください」とかかれた看板が掲げられていたり、こんにゃくで町おこしをしたりと、戦略的なところです。気性の荒い人が多いのか、よく刃傷沙汰や詐欺などの事件のことが地元の新聞をにぎわせている場所でもありました。
昨年の雲南での地震では早期の復旧ができた、と一月後には復興宣言が出されていましたが、今回はそれよりも規模が大きいようなので、心配です。
じつは最近、雲南では毎年のように、大地震が起きています。たいてい、山岳地帯で少数民族の多い地域です。雲南の北部を地図で見るとヒマラヤ山脈の造山活動でぐぐ、と西に寄せられ、6000メートル級の山々が南北に連なる深い皺が刻まれているのがわかります。だから、地元のみに知られた温泉地というのもけっこうあります。
昆明の人に地震の話をしたとき「雲南の地方は大変だね。日本も大変だね。地震が怖いのなら、地震のない昆明に住めばいいのに」などと言われたことがありますが、その昆明だって、1900年代初頭に大規模な地震が起きたことがあるのです。でも、建造物は素人目で見ても、日本のものより、弱そうです。ふつうに建っているだけで、どんどん、屋根がはがれおちたり、地面に穴があいたりするのですから。
だれもが思っていることでしょうが、雲南に限らず、都市化が急速に進むなかで地震に備えた建造物を増やす必要が中国にもあるのだと思います。
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