写真上はベルリン名物フリーマーケット。この日は博物館が集合している博物館島の道路各所で開かれていた。とにかくベルリンを歩く人々(観光客以外)の人を観察していると飽きることがない。
写真下はベルリン市内のタイマッサージ店。ブレーメンでもよく見かけたが、ベルリンでもマッサージ店は多かった。皆、お疲れなのだろう。
【個性的な人が息づく】
ドイツの旅の最終地はベルリンでした。「ベルリンの壁」など歴史を考えるには外せないとの意見で目指した地。2018年9月14日。街はちょうど秋の入り口で木々が黄色くなりかけていました。時折吹く風も冷たく感じて、まだ夏の名残のポロシャツに薄手のコートを羽織り、風の冷たさに襟を立てる人をよく見かけました。
リューベックもおもしろい街でしたが、ベルリンも一人一人に物語を感じる、味わいのある街でした。日本で上映されるドイツ映画はドイツという括りでは語りきれない、「ベルリン」映画だったのかも知れない、と思うほどに。
夕飯を食べに、西ベルリン時代に造られた日本の銀座に相当するクーダム通りと呼ばれる繁華街に行くと、黒いコートにねずみ色のモシャモシャ髪のおじいさんが自転車を引いている。その自転車の工夫された荷台には「MICKY MOUSE」ならぬ「MICKY RAT」と丁寧にレタリングされた看板が置かれたネズミの飼育小屋が載せられていました。
また、スーパーマーケットで買い物をして並んだレジでは、咳き込む老婦にレジを打ちながらさりげなく飴を渡す人、それを慣れた風情で食べる上品なおばあさん。窓が開いたままのアウディの車に金髪のいわくありげな男性3人・・・。どこを見てもなにやら不思議な物語が紡がれているような不思議な雰囲気です。
都市ごとにこんなにも景色って違うとは! ドイツは均一ではないことを実感するのでした。
(つづく)