たにしのアブク 風綴り

86歳・たにしの爺。独り徘徊と追慕の日々は永い。

伽羅蕗(きゃらぶき)を摘むハシに吹く野地の風

2006-06-06 21:23:48 | 頂き物

伽羅蕗を煮る大鍋を買ひにけり  綾子
俳句とともに、季節の香り。伝統の食品が今年も届いた。
手間と時間をたっぷりかけ、伽羅色に煮込まれた「フキ」

毎年この時期になると届く逸品だ。綾さん、こんなにもたくさん有難う。
とにかく手間のかかる食品だ。野に出でて、採って、皮を剥いて、
茎を湯掻いて、茹でて、味付けて、煮しめて……
大鍋一杯の生フキが出来上がりはどんぶり一杯分に。

伽羅蕗・キャラブキ=蕗(フキ)の茎を醤油で伽羅色になるまで煮しめた料理。伽羅煮。
伽羅は、香木の種類。沈香(じんこう)の最高の種類だという。
伽羅の木、イチイ科の常緑針葉樹の低木。庭園・生垣に植栽される。(広辞苑から)

細い野生のフキが最適。細ければ細いほど、味が染みて水分が枯れて、まさにキャラボクを噛むが如し。冷凍庫でカチカチに保存。少しずつ楽しめば、秋まで保つだろう。
高血圧のたにし、塩分気にしつつ伽羅の味。