厳しい冬がやってくるルーマニア、今どこの家庭でも冬の保存食作り、真っ盛り。
今では大型スーパーがあちこちに出店していて、一年中季節を問わずトマトやキュウリなどいろいろな野菜が手に入るようになりましたが、それ以前の庶民の台所と言えば、地場産業物を並べている市場。真冬になれば、生野菜が全く並ばなくなったりしていたのです。
しかしながら、輸入物の野菜とルーマニアの豊穣な大地で育った野菜では、お味が全く異なります。本当に美味しいルーマニアの夏野菜を、ギュッと濃縮しておく知恵が、保存食。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/5b/60/969e80063294ebcc86c0fc127951124f.jpg)
こちらのマリア・ニコラエさんのお宅では、10キロのトマトを買い込み、チョルバ(=ルーマニア風酸味のあるスープ)の具材にするための『ザルザバ』(=自家製トマトピューレ)を作っています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/29/d91335ad22816796b4066f1f4bb5f724.jpg)
ちょっと小ぶりのトマト、保存食用でお値段もお買い得(1キロ2.5~3レイ)。水洗いして、ざく切り。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/66/fe/450523e5e14792d9f7aa274a743be78f.jpg)
これを、すり潰し器にかけて、細かく潰して。このすり潰し器、テーブルに固定して使う手回し式。少量ずつですが、ちょうど美味しいサイズに潰されていきます。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/35/a0/fb640d04c1a01a7ea54495cfbbab78fb.jpg)
上から見たところ。あら潰しできるのが特徴。電気ミキサーにかけたりすると、細かく潰れすぎて、口当たりがクリーミーになりすぎるのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/05/ea/d77d8d8ebba84583d1d3ebbced325e8b.jpg)
これに、アルディ(=パプリカ)のみじん切りとハーブを加え、火にかけること2時間。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7e/83/79c58c47c3111e7651e2ae682aae9b06.jpg)
鍋いっぱいあった材料が、ここまで煮詰まりました。保存食なので、かなり塩が効いています。でも、スープの具材になるのだから、最後に塩味を調整すればいいし。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7b/32/9b3cadba1e98f17ab47159bf9801cc6c.jpg)
ほかに、粉末の『保存料』も一袋。こういった化学保存料を足すことで、日持ちがよくなるのです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/49/44/3af62c0e731d0ebe226c63fc807b51d8.jpg)
さらにこれを、瓶詰にし、そのままオーブンに入れて加熱すること約30分。瓶の外から見て、中身がグツグツ沸騰してきたタイミングで火を消します。火にかけすぎると、瓶が割れてしまうので要注意。瓶の数が少ない時は、瓶ごと水を張った大鍋の中にいれ、沸騰させる場合もあり。
そして冬の間中、外気温に近いバルコニーで保管。ルーマニアのトマトを使った美味しいチョルバが食べられるのです。
保存食づくりは、各家庭でそれぞれ異なります。我が家のお姑さんは、この方法ではありません。チョルバの具材にするのは同じくトマトとアルデイですが、みじん切りにしたものを塩漬けにして、保存しています。加熱しないため、こちらはさらに塩が効いていますが、チョルバの水加減によって、最後に加える塩の量を調節すればいいから、問題なし。
レシピのおさらい:
トマト8キロ、パプリカ1キロ、ハーブ少量、塩適量、化学保存料。
市場で買いだしてきたトマトは10キロですが、直径40センチ以上ある大鍋にも材料が全部入りきらなかったので、2キロは今、消費。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/b0/882322b40f4954addb8500873e0753a6.jpg)
トマトのチョルバ(corba de rosii)、トマトだけではなく、玉ねぎ・アルデイはチョルバには無くてはならないもの。
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今では大型スーパーがあちこちに出店していて、一年中季節を問わずトマトやキュウリなどいろいろな野菜が手に入るようになりましたが、それ以前の庶民の台所と言えば、地場産業物を並べている市場。真冬になれば、生野菜が全く並ばなくなったりしていたのです。
しかしながら、輸入物の野菜とルーマニアの豊穣な大地で育った野菜では、お味が全く異なります。本当に美味しいルーマニアの夏野菜を、ギュッと濃縮しておく知恵が、保存食。
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こちらのマリア・ニコラエさんのお宅では、10キロのトマトを買い込み、チョルバ(=ルーマニア風酸味のあるスープ)の具材にするための『ザルザバ』(=自家製トマトピューレ)を作っています。
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ちょっと小ぶりのトマト、保存食用でお値段もお買い得(1キロ2.5~3レイ)。水洗いして、ざく切り。
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これを、すり潰し器にかけて、細かく潰して。このすり潰し器、テーブルに固定して使う手回し式。少量ずつですが、ちょうど美味しいサイズに潰されていきます。
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上から見たところ。あら潰しできるのが特徴。電気ミキサーにかけたりすると、細かく潰れすぎて、口当たりがクリーミーになりすぎるのです。
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これに、アルディ(=パプリカ)のみじん切りとハーブを加え、火にかけること2時間。
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鍋いっぱいあった材料が、ここまで煮詰まりました。保存食なので、かなり塩が効いています。でも、スープの具材になるのだから、最後に塩味を調整すればいいし。
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ほかに、粉末の『保存料』も一袋。こういった化学保存料を足すことで、日持ちがよくなるのです。
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さらにこれを、瓶詰にし、そのままオーブンに入れて加熱すること約30分。瓶の外から見て、中身がグツグツ沸騰してきたタイミングで火を消します。火にかけすぎると、瓶が割れてしまうので要注意。瓶の数が少ない時は、瓶ごと水を張った大鍋の中にいれ、沸騰させる場合もあり。
そして冬の間中、外気温に近いバルコニーで保管。ルーマニアのトマトを使った美味しいチョルバが食べられるのです。
保存食づくりは、各家庭でそれぞれ異なります。我が家のお姑さんは、この方法ではありません。チョルバの具材にするのは同じくトマトとアルデイですが、みじん切りにしたものを塩漬けにして、保存しています。加熱しないため、こちらはさらに塩が効いていますが、チョルバの水加減によって、最後に加える塩の量を調節すればいいから、問題なし。
レシピのおさらい:
トマト8キロ、パプリカ1キロ、ハーブ少量、塩適量、化学保存料。
市場で買いだしてきたトマトは10キロですが、直径40センチ以上ある大鍋にも材料が全部入りきらなかったので、2キロは今、消費。
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トマトのチョルバ(corba de rosii)、トマトだけではなく、玉ねぎ・アルデイはチョルバには無くてはならないもの。
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冬の厳しい土地は、おそらくすべて同じ。
今や、いろいろなものが流通しすぎて、どの野菜が旬のものだったのか、忘れさせてくれます。
ルーマニアの道具、ものすごく古びていますが、スローフードを感じさせてくれます!