ルーマニア・ランニングライフ★Romania Running Life★

ダーリンはルーマニア人、マラソンシューズ゛と共に過ごす首都ブカレストでの日々。東欧の神秘ルーマニアを探索中+ラン遠征。

ルーマニアで見る劇団MODE

2010-06-07 | ルーマニア・わたしの日常


ルーマニアの良いところ、日本から選りすぐりの劇団がやってくること。日本国内では各地であらゆる劇団が公演を繰り返し、芝居見物の素人としてはどれを見に行ったらよいやら迷うところ。が、その日本からはるばる東欧公演に来てくれる劇団は、スポンサーも付きそれぞれ名のある劇団で有名どころばかり。
 


先月、見に行ったのは劇団MODE「METAMORFOZA(変身)」、監督(regia) 松本修、アーティストインタビューはこちらから。カフカ(Franz Kafka)の代表作ともいえる原作を読んでいないのがお恥ずかしいところ。ある朝目覚めたら、巨大な虫に変身していた男性とその家族の葛藤の物語。

冒頭のシーンで主人公が目覚めるところ、3人の俳優が一体となって一つの大きな虫を演じ、舞台を這い回って次からのストーリー展開を予告します。

舞台中央にしつらえられた大きなドアがまた大きなトリック。照明の加減によってシースルーにもなり奥の様子が見えたり、また、木製のがっしりしたドアに見えたり。登場人物は少ないながら、テンポの良い舞台進行とわかりやすいセリフですぐに引き込まれていきました。
 
日本の劇団なので当然ながらセリフはすべて日本語。舞台最上部に設けられた黒いスクリーンにルーマニア語字幕が映し出されます。途切れのない会話をうまくルーマニア語訳してあるようで、ときどき客席から笑いが洩れたりもします。巨大な虫に変身してしまった主人公が、最後には力尽きて往生してしまうという暗いめのストーリーを、登場人物たちが小気味よくリードしているのです。
 
カーテンコールは客席が総立ちとなって拍手が鳴り止みません。2度のコールが行われました。観客は特に日本に興味のある人たちばかりではなく、純粋に芝居が好きな人が来場しているようで、若い人たちが多かったようです。
 
こんな芝居が26.5レイ(約900円)で見ることが出来るのがこれまたありがたいところ。学生料金はその半額。若い頃から良いものを見て、感性が養われます。わたしも以前に10年以上舞台に立っていた時期あり、自主公演の劇団でしたが、今でも芝居を見に行くのは大好き。日本の劇団のルーマニア公演を楽しみにしています。



公演が行われたブランドラ劇場(Teatrul Bulandra、Sala Toma Caragiu、Str. Jean Loius Calderon、nr. 76A)

一番上の写真は、開演前の舞台の様子。この日の私の席は、VIP席ともいえる真ん中の特別に囲まれた席。なんとわたしの3席隣には、駐ルーマニア日本大使のお姿が。恐縮しきってしまいました。いつも前売り券を買わず、開演前に劇場に駆けつけ当日券を買っていますが、この日はVIP席に余裕があったようで。

この日の帰り、顔見知りの高校生達・大学生達に出会いました。教室で出会うのとはちょっと違っておしゃれした彼女ら、日本語勉強中。「わたし達、日本オタクなの!」といつもその熱心さに脱帽。そんな私が出来ること、出来るだけ日本関連のイベントに顔を出し、ナマ日本人として彼女らと会話をすることかな~なんて思うところ。


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