昨日(2月25日)朝7時に大阪港天保山岸壁に入港し、同日夕方出港した大型クルーズ船があります。18時過ぎ、クルーズ船は天保山岸壁から離れはじめています。船の後ろはUSJの明かり
それがP&Oクルーズ社が運航しているArcadia(英語発音はアーケイディア)です。天保山から離れたArcadiaは、桜島の三菱倉庫前まで後進し、そこで方向転換。
ようやくArcadiaの船首が大阪港の出口(大関門)の方向に向きました。
今回寄港したのは、P&O社の初代Arcadia から数えて4代目となる船で、総トン数83000トン、全長285.0 m、幅32m、喫水8mという大型船です。方向転換した船体の照明が海に強烈に反射していますね。
乗客数1952名(通常)~2388名(最大)、客室数は998室、うち70%はバルコニー付き、乗組員数880名、イタリアで建造され2005年4月に処女航海しているので、就航から7年が経過しています。
Arcadiaは、今年3月18日に寄港するクインメリー2(QM2、15万トン)に次ぐ、2012年大阪港入港大型クルーズ船ランキングの第2位となる船です。Arcadiaは、ゆっくりと大関門へ向かいます。
船名のArcadiaは、ギリシャのペロポネソス半島にある古代からの地域名で、牧人の楽園とされ、理想郷の代名詞となったことで有名です。巡航速力22ノット(時速40km)というArcadiaがスピードアップしはじめました。
Arcadiaは、当初ホランド・アメリカ・ライン社向けの船として計画されていましたが、途中からクインメリー2を運航するキュナード社のクイーン・ヴィクトリアとして建造が進められていました。
しかし、キュナード社がクイーン・ヴィクトリアの内装設備を高級仕様に変更したために、3番目のP&Oクルーズ社が引き取ってアーケイディアとして完成した秘話があるようです。
光の塊のようなArcadiaは、さらに加速しながら18時15分に大阪港の出口(大関門)を通過してゆきました。