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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



2012年世界スーパージュニアテニスは、10月28日に終わりましたが、その試合でテニスボールがラケットに当たる瞬間をカメラで捉えることができました。・・・シャッタースピードは1/3200秒

先日紹介した記事でのサーブ写真を見ると、ラケットがかなり撓っているように写っていました。・・・下の写真のシャッタースピードは、1/10000(一万分の一)秒、これもラケットが少し撓っているように見えます。

ある読者から、本当に撓っているのかという質問を受けた際、1/3200秒のシャッターで撮ったので、間違いないでしょうと回答しましたが、申し訳ありません、誤りでした。その理由を説明しましょう。・・・ボールが平たい餅のように変形していますね。シャッタースピードは1/6400秒です。

まず、デジタルカメラでは、撮影したデーターを撮像素子からメモリーカードに読み出す際に「記録の時間差」が発生します。例えば1画素読み取りに0.1マイクロ秒(1千万分の1秒)とすると、1千万画素なら、1千万分の1×1千万=1秒です。・・・シャッタースピードは1/5000秒

この「記録の時間差」のために、撮像素子1枚の写真の画素全部の露光開始と終了のタイミングに若干のズレが生じるのです。・・・シャッタースピードは1/3200秒

通常のデジタル一眼カメラでは、読み出している間、画素に光を当てないメカニカルシャッター(フォーカルプレーンシャッター)が採用されています。この場合のシャッターは、物理的に光を遮るため、最高級機でも1/8000秒くらいが限界のようです。・・・この写真のシャッタースピードは、1/13000(一万三千分の一)秒。

一方、1/16000秒の高速シャッターが切れる電子方式では、物理的に光を遮るものが無いために「記録の時間差」が表に出て、動いているものが歪んで写ることになります。 ・・・シャッタースピードは1/4000秒。

また電子シャッターは、強い光を撮像素子に取り込むと、画像に白い縦筋が混じる(スミア)現象が発生する欠陥があります。・・・トスボールが停止しているように写っているので、インパクト直前の状態でしょう。スピンサーブを狙っているのではないでしょうか。シャッタースピード1/4000秒

そのために通常のカメラは、メカニカルシャッターを採用しているのですが、カメラを連写モードとした場合に、高速連続撮影に適した電子シャッター方式に切り替わるようです。・・・シャッタースピード1/6400秒。デジタルカメラでラケットとボールが当たる瞬間を写すには、1/6400秒よりも早いシャッタースピードで撮影する必要があることが判りました。

その高速連写モードでテニスのサーブを撮影すると、ラケットが撓っているように写ったのでした。・・・大変お騒がせして申し訳ありませんでした。・・・しかし素人でもこんな写真が撮れるようになったのは、そんなデジカメの進化のお陰です。

 



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