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ROSSさんの大阪ハクナマタタ



以前のブログにも書いたが、大阪の今宮戎神社では1月9日を「宵えびす」、10日が「本えびす」、11日が「残りふく」という祭があり、3日で100万人の参拝があるという。

東門



昨日が本えびす祭であったので、少し寒かったが、地下鉄大国町で降りて今宮戎まで出かけてみた。

南門



江戸時代から続く十日戎の行事であるが、「商売繁盛で笹持って来い」という掛け声で有名である。

南海電鉄今宮戎駅の近くまで来ると、この掛け声が聞こえてくるが平日の昼間の参拝客は、商売人の皆さんであろうか。



神社の門前には、恵比寿様の面を貼り付けたド派手な縁起物を売る露店が軒を連ねている。



露店には最初から小宝の付いた孟宗竹の枝を売る店もあり、こちらは神社の内部のような大混雑ではないが、福娘につけてもらわないと縁起が悪いというわけか買う人は少ないようである。



神社の境内に入ると、参拝客がスシ詰め状態となっていて、皆が無料の孟宗竹の枝を受け取り、福娘のいるカウンターに殺到している。



手に手に孟宗竹の枝を持った無数の善男善女が、神社の境内にひしめき合う様は、冷静に観察すればかなり異様な光景であろう。



孟宗竹の枝(笹)は、冬も青々とした葉を付け、竹林の生命の無限性、旺盛な繁殖力によって神霊が宿ると信じられてきたという。

参拝客は、神社から授与される縁起物の小宝(吉兆ともいう)を買って、福娘からその笹に取り着けてもらうのが江戸時代以来の伝統なのである。



神社は、参拝客に小宝を一杯買って貰おうと景気良く「商売繁盛で笹持って来い」とお祭りムードをどんどん煽っている。



参拝客は、調子に乗って小宝を次々と取り付けてもらうと、結構な金額となってしまうので注意が必要であるが、美人の福娘の前ではつい見栄を張ってしまうようである。



本物の福娘の前は凄い人だかりであるが、北浜戎講という空いているカウンターに回ると普通の女性販売員が大勢混じっているではないか。



こうして参拝者は小宝をつけた笹を大事そうに持ち、多少の優越感と満足感にひたりながら南海電車や地下鉄に乗って家路につくのである。

本殿裏側(ここで参拝客は、左右の壁を叩いて願い事の念押しをする)



しかし、笹を持った大勢の乗客がいる地下鉄とは、関西以外の人が見るとかなり不可思議な光景ではなかろうか。


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