知命堂日記   ~  人間五十年、下天のうちをくらぶれば、夢幻のごとくなり ~ 2005.9.11

いつ死んでもおかしくない年のころ。
夢も希望もなく、やっと生きてます。
今を夢幻と思って、ただひたすらに…

判決…中国残留孤児集団訴訟に思う

2006-12-02 08:18:33 | Weblog
我が国の国土は狭いのですから、互いに譲り合い、ある程度の満足や面子が立てば引き際をわきまえる、という精神が生まれ、それが美徳であるように思います。
中国残留孤児の皆さんは、確かに大陸に渡って苦労し、相当な苦難に遇してこられたでしょう。それに対して、国が慰労するという姿勢は正しいと思います。
ただ、日本に帰ってきてから社会に日本人として扱われなかった、働きたくても仕事が限られていた、そういうことは論点とすべきじゃない気がします。現実には多くの方々が生活保護を受けているのでしょう。生活保護は、その代替措置であったと思うわけです。
仮に借家で一人住まいならおそらく月11万程度の支給があり、年間で130万を超える保護を受けているはずです。10年で1,300万円のコストが生じていますが、これらの3/4が国、1/4が都道府県又は市の負担であり、特に後者は地域住民に直接のしかかる負担です。
我が国は相応の償いをしているように思えるのですが…。

「貝と羊の中国人」(新潮新書)を読みました。中国人と日本人の思考の相違が理解できました。やはり、「氏より育ち」なんでしょうか?
我々もそういう背景を理解しながら、寛容な心をもって「中国残留孤児の皆さん」に接するよう努めるべきでしょう。