徒然なるままに 

BGMはモダンジャズ、暇つぶしの自分史

大コロナ禍の三井寺

2022年02月14日 | 旅行記

三井寺は天台寺門宗の総本山と説明されている。「天台宗じゃないのか?」、素朴な疑問である。調べてみると、天台宗は、円仁と円珍の2人の高僧が死去すると、円仁派と円珍派が対立。比叡山は円仁派が占め、円珍派は山を降りて三井寺に入った。以後、円仁派を山門派、円珍派を寺門派というらしい。両者は事あるごとに対立し、三井寺は幾度も焼き討ちにあっている。小規模なものまで含めると50回を超えるというから凄まじい。焼かれっぱなしの三井寺だったが、織田信長がここに本陣をおいて、比叡山焼き討ちを行った。延暦寺が武装解除されたことで、これ以降焼き討ちにあうことはなくなったものの、創建時の文化財はほとんど残っていない。
三井寺金堂
建造物の代表が国宝の金堂で、豊臣秀吉の正室北政所によって再建されたものである。仁王門から境内に入ると正面に見える。坂の上にあるので一際大きく感じるが、正面にまわるとそれほど大きくない。堂内は土足厳禁で靴を脱がなければならない。前日に大雪が降っていたのでブーツを履いていた。靴を脱ぐのが面倒くさくてならなかった。

金堂のまえに燈籠がある。三井の晩鐘で知られ、荘厳な音色は「日本の残したい音風風景百選」にも選ばれている。一突き800円。御朱印代300円が含まれているが、それでも高すぎる。他の人が突いているのを近くで聞いたが、特別な音色には思えなかった。
三井の晩鐘
国宝の建造物では光浄院客殿と勧学院客殿がある。初期の書院造りで、歴史的にも重要なものらしい。ともに特別拝観になっていて、予約制でガイドが付く。ガイドがいなければ、10分ぐらいで見終えてしまうような小さな建物である。ガイドの説明は丁寧で、書院造の特徴から視覚効果、文化的価値まで事細かに解説してくれた。不勉強な観光客にはこんなサービスが必要だと痛感した。

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