尾形修一の紫陽花(あじさい)通信

教員免許更新制に反対して2011年3月、都立高教員を退職。教育や政治、映画や本を中心に思うことを発信していきます。

北関東・花をめぐるバスツァー

2018年04月01日 23時04分56秒 |  〃 (温泉以外の旅行)
 東京ではもう桜も咲き終わって来た感じだが、北関東の方ではちょうど満開。バス旅のパンフを見ていた妻が、自宅そばに集合場所があるツァ-を見つけて、これいいんじゃない? そだねーということで、申し込んだ。他にも日にちがあったが、真ん中の日程にしておけばどこか当たるんじゃないかと思って、値段が少し高かったけど日曜に行くことにした。

 4つの場所を周ったんだけど、一番面白かったお昼過ぎの3番目から。花桃で有名な古河公方公園である。古河(こが)は茨城県の西端で、室町時代後期に、幕府が関東支配のために置いた「鎌倉公方」が分裂した時に、片方の「古河公方」(こがくぼう)が置かれた。そこらへんの歴史は複雑怪奇なので今は省略するが、江戸時代には古河藩主だった土井利勝が桃を領地に植えさせたという。それで1975年開園の公園に桃を植えて名物とした。
   
 ちょうど桜も満開で、バスが駐車場に入るときには桜のトンネルに歓声があがった。でも、中へ入ると赤い桃の花がいっぱい咲いていて、目を奪われる。天気も快晴、人もいっぱい、花見時の賑わいに満ちている。赤い「矢口」という種類が8割を占めるというが、何度見ても不思議なのは「源平」という種類である。白い花の中に、赤い花が交じって咲く。同じ枝どころか、中には同じ花の中に白い花びら、赤い花びらがある。なんでロゼにはならないのか、不思議。
   
 公園内には史跡もあって、まず5代古河公方の足利義氏の墓。駐車場の南には古民家が並び(写真は旧中山家)、その隣に「古河公方館跡」がある。まあ、残ってるものは何もないけど、こうして碑は立っている。関東人は関東の戦国時代を知らない。後北条氏が秀吉に滅ぼされ、代わりに家康がやってきて、それ以前はよほど歴史に関心がある人以外には忘れられてしまった。信長や秀吉の合戦には詳しいのに、地元の戦国合戦を知らないのはどうなんだと最近思うようになって関東の歴史を読み始めた。その意味でも面白いところだった。

 次が最後の場所、埼玉県幸手(さって)市の権現堂桜堤。全国的にはまだ知名度が低いかもしれないが、関東では最近上野公園や千鳥ヶ淵並みに知名度が上がってきた。日曜だから混むと思ったけど、ものすごい渋滞で参った。それまでは順調だったのだが、完全に車が止まった。まあ寝てるかと思ってウトウトしたら30分ぐらい眠ったようだ。起きた時、まだバスは100mぐらいしか進んでなかったのでガッカリ。ここは桜並木が素晴らしいが、同時に菜の花が見事。
  
 菜の花を見てると桜がボケてしまうが、桜並木がどこまでも続くのも素晴らしい。桜並木に入ると中には屋台がいっぱい。上野公園をもっと大規模にしたような繁盛ぶりに驚いた。ヤギさんを飼ってるのも面白い。いやあ、これが評判の権現堂桜かと満足できたけど、権現堂はない。
   
 さて、朝にもどってまずは栃木県栃木市の太平山(おおひらさん)。ここはアジサイも有名で大昔に行ったことがある。桜も有名だそうで、駐車場へ登ってゆくときの「桜のトンネル」はちょうど見ごろで素晴らしかった。だけど「車窓見学」で写真はない。駐車場からお土産屋まで歩くと下がよく見える。神社に上がってみるが桜はないじゃないか。桜の満開は道の途中の車窓見学だったのが残念。名物とされるのが団子・焼鳥・卵焼きだそうで、お団子を少し買って帰る。
  
 次は栃木県佐野市の三毳山(みかもやま)公園。カタクリで有名だ。万葉集にも出てくるという山で、なんだか山の中にカタクリ群生地があるのかと思ってた。そうしたら大規模に開発された公園になっていて、道の駅もある。だがカタクリ を見に行くためには、300段ぐらい登る必要がある。案外大変だった。ここは前から知っていて一度行きたかった。でも今日はもうほとんど残ってなかった。カタクリが満開だったら、桜は五分ぐらいだろうから仕方ない。カタクリは昔奥多摩の御前山の山頂で大群生を見たから、まあいいかとしよう。 
  
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