1年ぶりに奥日光へ行ってきた。いつもの「休暇村日光湯元」泊である。この時期は本来梅雨なので、観光シーズンじゃない。だから宿の方でもこの時期に安いプランを企画している。ところが今年は6月から猛暑続きで、特に関東以西では毎日35度近い日が続いている。もちろん予約したのは1ヶ月ぐらい前なので、これは予想に反した大当たり。奥日光も晴れ渡り、昼間はむしろ暑いぐらい。朝晩は20度を切るけれど、標高1500mを越える奥日光でも晴れれば陽射しがきつい。(まあ夏至だから。)
東武の特急で日光へ行って、そこで車を借りる。最近のパターンで一番楽。最近よく行ってるピザ屋「リンネ」で食べてから、一気にいろは坂を上って、そのまま中禅寺湖道路を展望台まで行く。だけど、あれ、男体山の上の方は雲が掛かっているじゃないかということで、写真は省略。そこから下って歌が浜駐車場に停めて、久しぶりのイタリア大使館別荘記念公園(Italian embassy villa memorial park)に行った。ここは凄く気持ちの良いところだけど、天気が悪いと行ってもつまらない。今は外国人も多いのに驚いた。
上の1枚目は湖畔に出て撮った男体山、2枚目が下から見た旧別荘、3枚目は湖畔のデッキ、4枚目は珍しく自分の写真を撮って貰ったので、載せてみる次第。下の最初の2枚は中の写真、次の2枚は2階から撮った湖風景。2階は大使館員の寝室だったところだが、風の通りが気持ち良く、湖が一望出来てなんてぜいたくな「別荘」だろうと思う。戦前はここでヨーロッパの大使館員たちが夏にヨットや釣りを楽しむ「国際避暑地」だったのである。すぐそばにイギリス大使館別荘記念公園もあるが、イタリアの方が気持ち良い。駐車場から15分ぐらい歩くが、まあこの程度が歩けなくならないようにしたいものだと思う。
宿はいつものように気持ち良く、温泉はいつも以上に緑色が濃い感じだった。お湯も気温も高いので、露天風呂がちょうど良い感じ。ところで「風呂」「食事」は良いのだが、「寝具」には問題があった。下はムアツになって気持ち良いのだが、上のフトンがもう暑いのに羽布団だけなのである。最近そういう宿が多く、どこへ行っても夜暑くて眠れないのである。じゃあ、本や観光情報を見ようかと思うと、部屋が暗い。そしてスマホは電波が入りにくい。まあ、それでもいつの間にか寝てしまうのだが。
朝は早く目覚めたので風呂に行った後に、湖畔を早朝散歩。ウグイスの声が聞こえるし、さすがに涼しくて気持ち良い。湯ノ湖にはもう釣り客が何人も来ている。まあ似たような写真だから割愛。その後8時過ぎには出て、赤沼茶屋から「低公害バス」に乗って「西ノ湖入口」で下りる。このコースも毎度のことだが、目標は「現状維持」なので新しく山登りしなくてもよくて、その代わりに去年歩けたコースをまた行ってみるということである。「西ノ湖」(さいのこ)は毎年来てるので、経年変化も知りたい。
2024年のブログを見てみると、台風直後だった2011年はともかく、ほぼ同じ場所から撮影したのにもかかわらず、ほとんど湖面が見えなかった。ここまで少ないのは経験がなく、2024年は中禅寺湖の水位も極端に低く、華厳の滝もチョロチョロという感じだった。では2025年はどうだろうかというと、以下のような感じ。去年よりは明らかに湖が大きいが、それでも過去の水量に比べてみると低いままである。今年は雪が多かったというが、それだけではダメなんだろう。3枚目、大きなウロのある木があった。
西ノ湖から少し戻って、川沿いに中禅寺湖を目指す。2キロぐらいの気持ちの良いカラマツ林だが、調べてみると今年は最近も熊の目撃情報が多い。久しぶりに「熊除け鈴」を付けて歩いた。中禅寺湖の東岸にあたる千手が浜は今の時期はクリンソウを見る客でいっぱい。千手堂というクリンソウ群落地は、実は今まで知らなかったのが奥が深く、ずっと赤、白、ピンクの花が咲き乱れていた。これほど花の適期にあたるのも珍しい。まあ写真ではよく判らないと思うけど、実にキレイなのである。
男体山も良く見えて最高。そこからまたバスに乗って戦場ヶ原近くの赤沼まで戻る。さて、どこでお昼を食べるか。湖畔で食べるか、いろは坂を一気に降りて市街まで戻るか。と思っていた時に、ひょいと頭に浮かんだのが「両棲類研究所」である。中禅寺湖畔にあって、長いこと謎の建物だったところで、いつも「ここは何だろう」と思っていた。まあ閉鎖した博物館みたいなものかと思っていたのだが、ある時期から停まっている車を見るようになった。そしてサンドイッチマンの「帰れマンデー」を見ていたらここが出て来て、食べるところもあるという話だったのである。へえと思った記憶があるが、行ったことがなかった。
正式には「日本両棲類研究所」と言って入場料1000円もした。両棲類というのは、カエルやイモリやサンショウウオである。爬虫類ほどじゃないけど、あまり気持ち良くないという人もいると思う。しかし、ここはそのカエルやサンショウウオを飼育して展示している施設なのである。イモリは奇跡の再生能力を持つようで、そんな研究もしているらしい。昔あったのがいったん閉鎖され、2019年に再開されたという。日光のガイドにはほぼ出てない幻(謎)の施設だけど、ちゃんとやってた。見る価値があるかどうかは、ひと様々だろう。でもまあ、一度は見ても良いかも。両棲類のぬいぐるみもいっぱいで、絶対他で入手不可能なお土産。
2階で確かにカフェをやってて、テレビ見たときはカレーが美味しいと言っていたが、今はスパゲッティがペスカトーレとペペロンチーノ、他にフレンチトーストとシナモントーストしか主食的なメニューがなかった。アイスクリームやドリンク類は他にあったけど。それも結構値段が高いので、入場料を含めると人数が多いとかなり掛かる。だけど、人生で一回見てもいいかなと思った。ここでは詳しく書かなかったが、展示内容はかなり面白かった。その後、「小杉放庵記念美術館」で日光杉並木展を見て、昔の杉並木はこんな感じだったのかと思って、帰って来た。今回は「イタリア」づいていたなと帰ってから気付いた。