ニーチェもショーペンハウアーも魅了された。
スッタニパータの美しい詩句
↓
蛇の毒が広がるのを薬で制するように、
怒りが起こったのを制する修行者は、
この世とかの世を共に捨て去る。
――― 蛇が脱皮して旧い皮を捨て去るようなものである。
無花果(イチジク)の木の林の中に、花を捜し求めても得られないように、
もろもろの生存状態のうちに堅固なものを見出さない修行者は、
この世とかの世を共に捨て去る。
―― 蛇が脱皮して旧い皮を捨てるようなものである。
この世に環り来る縁となる(煩悩から生じるもの)をいささかも持たない修行者は、
この世とかの世を共に捨て去る。
―― 蛇が脱皮して旧い皮を捨てるようなものである。
(中村元 『ブッダのことば』より)
「この世とかの世をともに捨て去る」。
これが、原始仏典のキーワード。
釈尊によれば、解脱した人はどこにも再生しない。
これは、「死んであの世に逝ったまま、この世には生まれてこない」という意味ではありません。
文字通り、(天国や地獄も含めて) どこにも再生しないということ。
煩悩こそが、この世に巡り来る縁。 つまり、生まれ変わる原因。
これを滅した人は、もはや、「この世」にも 「あの世」にも、生まれ変わることがない・・・。
解脱した人は、どこにも生まれかわらない。 いずこにも生まれ変わらない。
それが、お釈迦さまの教え。
ありがたや。
合掌・・・・・。
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