「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

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神奈川県不活化ポリオワクチンの輸入手続きを開始(但し、基礎疾患記載の児は場合により接種可能なはず)

2011-11-20 23:00:00 | 小児医療
 神奈川県がホームページ上で、以下、不活化ポリオワクチンの輸入手続きに入ったことを公表しました。

 国としても、不活化ポリオワクチン導入への動きを加速化していただけますことを期待いたしております。

 なお、神奈川県の接種対象者(基礎疾患等 ※ のある方は接種できません。)は、小児科学的には、問題のある記載方法となっています。
 私たち小児科医師は、個別ひとりひとりの基礎疾患や体調を考慮し、接種の可否の最終判断を行っております。神奈川県がいう「基礎疾患等 ※ のある方」は、絶対に接種できないわけではなく、個々接種医師の判断により、接種可能な場合は大いにありえます。
 

*****以下、神奈川県ホームページより****
http://www.pref.kanagawa.jp/prs/p393421.html

不活化ポリオワクチンの輸入手続きを開始します

 掲載日:2011年11月16日更新

平成23年11月16日

記者発表
資料不活化ポリオワクチンの輸入手続きを開始します

 ポリオ生ワクチンの定期接種を見合わせている県民の皆さんに1人でも多くポリオワクチンを接種していただけるよう、県と地方独立行政法人神奈川県立病院機構と協働で不活化ポリオワクチン接種に取り組むこととし、本日、不活化ポリオワクチンの輸入手続きを開始します。

 なお、接種の日程については、11月中に予約開始、12月中旬に接種を開始できるよう調整を進めており、具体的な日程は、後日お知らせします。



○ 接種対象者 : 接種日に県内在住の生後3月から18月未満の乳幼児

(基礎疾患等 ※ のある方は接種できません。)

○ 接種料金:6,000円

○ 接種日 : 接種会場となる保健福祉事務所ごとに、週1回程度実施

○ 予約 : 「郵便はがき」により受け付けます。「郵便はがき」を受領後、電話連絡をさせていただき、ご相談のうえ、接種日・接種場所を決定させていただきます。

※痙攣、喘息、心・腎・肝臓病、血液疾患、未熟児、発育不良児、重症心身障害児、免疫に問題のある児、アトピー、全身性発疹等のアレルギーを疑う症状を呈したことがある児、予防接種で2日以内に発熱のみられた児

(問合せ先)
神奈川県保健福祉局保健医療部
健康危機管理課長
金井
電話 045-210-4790FAX 045-633-3770


*****参考、国の考え方*****
・平成23年11月15日付
小宮山大臣閣議後記者会見概要

http://wwwhaisin.mhlw.go.jp/mhlw/C/?c=169261

(記者)
 ポリオの関係で改めてお聞きしたいのですが、今は、ワクチンの不活化導入
を待って接種率が低下しているという状況があります。一方で一部のお母さん
達からは海外のメーカー品を緊急輸入してもらえないかという声もあるわけで
すが、どうしても緊急輸入ということは難しいのでしょうか。
(大臣)
 予防接種として使うワクチンは、国内で有効性とか安全性が確認されたもの
を使用することが原則です。緊急輸入に関しましては、不活化ポリオワクチン
を承認するために必要な国内の臨床試験データが十分に集まっていません。国
内で実際に使用された際の効果とか副反応といった、有効性や安全性が確認で
きていないので、今すぐ導入することは困難だと考えています。すでに国内で
不活化ポリオワクチンの治験が進められているので、治験のデータが集まって
薬事承認の申請がされましたら、出来る限り迅速に審査を行って、最大限早期
に不活化ポリオワクチンが導入出来るように取り組んで行きたいと思っていま
す。そして、今年に入って中国でポリオが流行ということが報告されるなどポ
リオの発生の恐れが続いているので、国際的にもポリオの発生の可能性が高く
なった場合には、より効果の高い生ワクチンの接種が薦められています。不活
化ポリオワクチンの導入までは、何度も申し上げてチラシもお配りしているよ
うに、引き続き現在の生ワクチンを接種していただくように呼びかけを続けて
いきたいと思っています。
(記者)
 恐らく混合ワクチンでポリオも入れて混合接種していく方針だと思いますが、
世界的に見るとヒブやB型肝炎ウイルスのワクチンも入っている6種混合も主
流になってきているのですが、それを一気に例えば6種混合になるようなかた
ちで進めていく可能性はあるのでしょうか。
(大臣)
 今は、国内メーカーは4種混合のワクチンを作っています。アメリカの方で、
単品で不活化ポリオワクチンを作って申請してくるという動きもあります。そ
して、今言われたように6種混合というのもアメリカやヨーロッパのいくつか
の国では、それが承認されていると聞いていますが、6種混合も開発の動きが
メーカーにはあると聞いています。
(記者)
 それは、日本の国内メーカーでもあるということですか。
(大臣)
 国内メーカーは、今4種混合を作ろうとしています。なるべく副反応が無い
ようにはやっているけれど、あまり多くのものを一度にやるということは、子
どもに対して負担になるということもあるのではないかと。私も自分の子ども
が3種混合で高い熱を出したような経験を持っている母親であることからする
とです。最後のは私の感想です。今は副反応が出ないようにはなっているとい
うことですが、メーカーもいろんな考え方の中でやっていると思いますので、
6種混合も開発の動きがあるとは聞いていますからその中でしっかり対応して
いきたいと思っています。

以上、
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