タマアジサイ

　雨が良く似合うアジサイの花は、所々でまだ見られることもありますがほとんどはもう終わりを迎えています。ところが梅雨明けの後、アジサイの最盛期から一か月ほど遅れて、今頃咲き出すアジサイもあります。アジサイの名所でもほとんど見られないタマアジサイ(玉紫陽花）で、先日ご紹介した臭木（クサギ）が咲いている石神井公園の三宝寺池畔でもぽつり、ぽつりと咲きだしました。

　名前の由来はつぼみ(写真の上の方に見えます）が玉のようにまあるいところからつけられたようです。２㌢ほどの大きさのつぼみはしばらくこのままでいるので、花は咲くのかしらん？と思っていましたが「お待たせ！」とばかりに開花しました。普通の花と違って一気にパッと咲くことはなく、つぼみが少しずつ割れて行くにつれて、少しずつ花が出てきます。つぼみを包んでいた苞葉は花が咲くと落ちて行きます。花は淡紫色の両性花(一つの花に雄しべ、雌しべを持つ花）を多くつけ、花序の周囲にはガクだけの白い大きな装飾花をつけるのが特徴です。一見、ガクアジサイにも似ている、花火のような花ですね。