引頭佐知(いんどうさち)の料理ブログ

引頭佐知(いんどうさち)の料理ブログ

祖母の台所から②

2017年01月31日 | わたしの器と台所道具

2016年10月21日投稿ブログの続きです。

 

祖母没後33年の台所。

長男である叔父は

母(わたしにとっては祖母)を尊敬

するあまり、「祖母が暮らしていたように

しておきたい」と、維持していました。

その叔父が逝去し、従姉妹の協力を得て、

短時間でかき集めた台所雑貨です。

 

選ぶ基準は、宅配便の箱に入る程度

もので、いまのわたしの台所でも使え

そうなもの。

頑固な人で、新しいものになにも興味を

示さない人でしたから、こうしてブログに

掲載しても「すてきなもの」など、なにもない

のですが、それは、そのまま、電子レンジの

ない、テフロン加工の鍋類のない、孫である

わたしの好みに通じており、洗練されてない分、

疲れない使いやすいものです。

ただ、石見焼のすばらしいすり鉢は、宅配便で

ヒビが入ってしまったことが残念で心残りです。

 

(漬物)両方、石見焼

かつお箱

刃がさびています。

穴あきおたま

タワシ

カップ(300cc)

玉子豆腐用流し缶

弁当箱

もしかしたら、曽祖父のものかも。

写真では見えませんが、

無数の傷がついています。

すりこぎ

竹筒(切り口から想像するに、手製)

穴の空いていた底。

懐紙を敷き

箸立てとして利用しています。

日本手ぬぐい

これは父方の祖母の。

手ぬぐいで、色んな大きさの袋をつくり、

いろんなものをその袋に入れて箱に詰め、

小包で送ってくれていました。

竹製のメモ刺し

台所の壁にぶらさがっており、

電気、ガス、水道のメーター

使用量の紙が刺さっていました。

マスキング・テープをストックするのに便利。

法事の翌日、近所の某禅宗の寺院で

92歳の大黒様にお茶をすすめられ

「この辺に縁のある方ですか」と尋ねられ、

祖母の名前を申し上げたら

「よく存じ上げておりました。

少し前かがみで、忙しそうに歩いておられた

お姿よく覚えておりますよ。

ご存知のようにお祖母様は、お料理が

お得意でした。請われてご奉仕で、ご近

所の有志のご婦人にお料理を教えて

おいででした。

わたくしも、いつか檀家の方にお教えしたいと

考えておりましたので尊敬申し上げて

おりました」

 

このお話は、驚くと共に大層うれしく、

且つ有難いものでした。

 

 

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引頭佐知(いんどうさち)だしとり教室 2017年1月28日

2017年01月29日 | いんどうさち だしとり教室

いままでは、昆布、鰹節、いりこ(煮干)、

干し椎茸をつかった基本のだしとりを

ご紹介してきましたが、

日本には、だし素材は数多くあり、

野菜の乾物をふくめて、その味わいは

伝えていくべき、と、少しづつ広げて

いくことにしました。

 

で、毎回基本のだしとりはしていたの

ですが、リクエストもあり、今回は、

干し椎茸のだしのとり方に焦点を当て

ました。

冬菇(どんこ)です。

干し椎茸の戻し方、この機会に

正しい戻し方、覚えましょう。

「ぬるま湯に砂糖を加えて」というの

✖ですよ。

もちろん、それでも戻ります。

でも干し椎茸のもつ本来のうま味とは

ちがうものです。

安くはない干し椎茸、ちゃんと戻さなきゃ、

もったいない。

鰹節(1本釣り・本枯節)を削ります。

削る前、わたしは乾いたタオルで表

面のカビ(口に入っても安全なもの

です)を拭き取ります。

価格は、100g当たり338円。

削りかつお(かつおかれぶし削りぶし)

よりも割安です。

ま、価格のことよりも、旨みが圧倒的。

こうして削っていても、

部屋中に香りが広がっています。

*削り方は(鰹節の持ち方・角度、面の

つくり方)、来月、少し時間をかけること

にします。

 まずは、一番おいしい「一番だし」を

とります。

 

手前の2つの鍋には、1晩水出しした

昆布だしを同量づつ入れています。

 

片方の鍋に、本枯節の削りたて、

片方に、花かつおを

加えて一番だしを取ります。

昆布のうまみグルタミン酸

鰹節のうまみイノシン酸。

その相乗効果のうまみに、

リピーターの方は、

「おいしいを超えてます!」

 

ビギナーの方は、

「こんなにおいしいなんて・・・」と

うま味との出会いがうれしそう。

 

かつお節により異なる風味も、

納得していただけました。

だしとりのあとは、とりたてのだしで

カンタンな料理を3~4品つくります。

毎日の家庭料理につかえる味噌汁

吸い物、おひたし、和え物、卵焼き、

・・・そして炊き込みごはん。

 

材料を下ごしらえしながら

次のだしとりへ。

<昆布と伊吹いりこの合わせだし>

はじめての方は必ずおっしゃいます。

「いりこ(煮干)って、こんなにおいしい?」

「全然、生臭くない!」

 

いりこは、だしのとり方が肝心です。

とってもおいしい派 VS 生臭くて苦手派。

とり方で、全くちがってきます。

参加された方は、必ずいりこ(煮干)ファンに。

 

「苦手」と言ってた方が「大好き」になります。

<干し椎茸>

これは、いりこも合わせています。

グアニル酸とイノシン酸の合わさった旨み。

ものすごく、リッチ!

干し椎茸大好きなので、

「おいしくて笑っちゃう」

香りがほわ~んと・・・

以上、4種のだしを試飲。

ひと口ひと口丁寧に味わうお母さん。

加薬ごはん。

ごはんが炊けたら汁物の用意です。

お吸い物出来上がり。

おひたしは八方だしで。

お吸い物のあとは、

お味噌汁をつくっていただきます。

葉物の出来がいまひとつですが、

小松菜は、選べばおいしいのと

出会えるようになりました。

 

お味噌汁。

小松菜、納豆、白玉豆腐、薄揚げ、ねぎなど。

あるものなんでも入れて(笑)。

食後。

産後のおかあさんをサポートする

「産後ドゥ―ラ協会」の具体的なサポートに

ついて話し合っています。

デザートは、今日も黒豆

年末につくってから、今日で1ヶ月目。

割烹着の希さんは、2人の男の子のお母さん。

だしを取り始めると、お子さんはお鍋のそばに

寄ってくるのだそう。

(こどもたちは、だしの香りが大好きです。

イベントなどでも、離れてワイワイ遊んでいる

子どもたちは、だしとりを初めると、お鍋の前に

集まり、目を輝かせています。

日本人のDNAなんですね。潜在的な、ね。

だし取り後は、昆布をかじったり、いりこをつま

んだり・・・)。

 

「鰹節削り器、買います!」と宣言。

2人共削りますよ、絶対!

 --------------------------------

29日、児玉理恵さんからメッセージを

いただきました。

 

早速、炊き込みごはんを再現しました。

レシピ本(拙著・だしとり教室)からは

「八方だし」をつかった

小松菜の炒め煮を作り、家族も大絶賛。

ほっとする、しみじみとしたおいしさですね。

 

児玉さんメッセージ、ありがとうございます。

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引頭佐知の和食ラボ 2017年1月23日

2017年01月27日 | いんどうさち 乃木坂分室・和食ラボ

節分は立春の前日で、2月3日か4日です。

昔は、季節の変わり目には、鬼や災難など

邪気(邪鬼)が生じると言い伝えられており、

節分には邪鬼を追い払い、福を招く行事が

執り行われてきました。

現代でも炒り豆を投げて邪鬼を追い払う

豆まきは各家庭で行われていますね。

 

さて、節分の日の家庭料理

こんなのはいかがでしょう。

 

大豆は水で戻しておきます。

いわし。

いわしの頭を柊(ひいらぎ)の枝に

さして戸口にかかげたりする地方も

あります。

いわしの悪臭は鬼が嫌い、柊の葉

のとげは鬼を寄せ付けない魔除けの

意味があります。

 

料理は、塩焼きに。

塩焼きして燻された煙で鬼退治します。

祖母と母は、魚は七輪で焼くものと、

勝手口で火事かと思うくらいの煙で

燻して焼いてました。あれくらいの煙

なら鬼退治もできたでしょう(笑)

岡崎さん、がんばって!

一番だし、試飲。

いわし。

エラ、はらわたをぬき、

きれいに洗って塩をあてます。

かきを洗います。

新鮮なかきは、ひだが黒いのです。

大豆が柔らかく炊けました。

小豆も炊けました。

「どれどれ」つまみぐい。

わたしの教室では、なんでもつまみぐい。

つまみぐいが常識です。

鶏肉と大豆の煮物できあがり。

 ごはんも炊けました。

今日は「発芽押し麦」を入れています。

いわしを少し強めに塩をしていますので

ごはんはさっぱりと白米に。

焼き油揚げと菜ばなのおひたし

食べてる途中、撮り忘れに気づき・・・。

いわしの塩焼き。

かきのみぞれ椀

時間が経ち

みぞれが溶けてしまいました(苦)

ぜんざい。

天日干し丹波の小豆です。

ぜんざいを盛る女性、

いつも美しいと思います。

ノスタルジーなんでしょうね。

丹波の小豆、

小豆の香りがします。

 

以前、同じことを書きましたが

京都錦小路のお豆やさんが

大切に炊いてくださいと念押しし、

「小豆の生産農家さんは、ここまでに

するのたいへんな手間をかけてはる。

そのこと考えたら

1粒かて無駄にしたらあきません。

料理研究家はゆでこぼしたりしはるけど

もったいない、あんなんしたらあきません」

日本の行事料理には、小豆をつかった

ものが多いのですが、これは鉄分を失い

がちな女性に小豆で鉄分を補うためでも

あったようです。

祖母は小豆の好きな人で、ぜんざいや

お汁粉をよくたべさせてくれました。

家庭では、行事に関係なく炊くようにすると

いいですね。

 

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初めの一歩教室 2017年1月21日

2017年01月22日 | 和食はじめの一歩教室

実習前、つくり方の説明

<食材購入先>

坂の途中、生協、自然食品センター、

OX、河内屋肉店、

 生協で求めた、泥付き大和芋

しゃきしゃき新鮮。

洗ってあるのより安価でしたけどね。

かつお和え(土佐あえ)

ハリハリ割り干し大根

菜ばなと黒豆納豆和え

今日は9人なので、具材を3皿に。

均等に数えて盛り付けてますが、

器によって印象がちがうこと、

気付きましょう。

 スープができたら、

鶏だんごを入れます。

1人分は5コ。

いただきます!

2つのお鍋でいただきます。

こちらは、土鍋。

こちらは、うどんすき鍋

ああーー、もうお腹いっぱい、

満足、満足!!!

 

と言ってたのに、

お鍋の底が見えそうになったら

キター。

「〆はどうなりますか?」

「せんせ、〆は?」

「〆、欲しいです!」

 

(そうくると思って研いでおいた、仁多米)

しょーがない

炊きましょう。

 

「こ、ここで炊くんですか?」

カセットコンロとお鍋があれば

どこででも炊けます。

はい、炊けました。

 

文化鍋なら25分で炊けます。

雑炊の前に、

先ずは炊きたてを食べましょう。

「えーーーっ」

落ち着いてごはんだけを味わってみてね。

 

「甘!甘い!」

「やっぱりごはんはおいしいな~♫」

でしょ。

玉子雑炊

「めっちゃくちゃ、おいしいですね」

でしょ?

雑炊はね、

炊きたてがおいしいざますよ。

<生徒さんのおせち料理>

スマホでみせていただいた

生徒さんのおせち料理、

完成度が高く、とてもうれしく

思っています。

写真が取り込めるように

なりましたらお見せしたいと思います。

 

今日で、1月の「初めの一歩教室」は終了です。

2月は4日(火)からスタートです。

 

<ブログの目標>

わたしのブログ、

「長過ぎ」、「もっと短く!」と、

アドバイスいただいています。

今年のブログの目標は「短いブログ」

できるかな。どうかな。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「鶏だんご、家族に大好評でした!」

「もう3回つくりましたよ」

今日も、復習された生徒さんからの

メールが届いています。

鶏肉は身体を温めます。

立春は1年のうちで一番寒いこの時期、

このお鍋で乗り越えましょう。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

2月3日

八百屋でバイトの農大3年生・比嘉伸作くん。

「ブログの菜ばなと納豆の写真みてたら

食べたくなってつくってみましたよ」。

おいしかったそうです笑。

 

 

 

 

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ちいさな新年会

2017年01月21日 | ときどき日記

fbメッセージは気軽に打ち込めて

いいですね。

 

集まれる人だけで新年会しましょと、

軽いお誘い。

木曜日の仕事帰り

ミッドタウンの中華レストランで

7時半集合ということに。

(集合時間7時半では、難しいですね)

 

写真は、ミッドタウン敷地内に設営の

スケートリンク。

ポニーテールの女の子がクルクル

回転しています。

 

今日は、お料理もこだわらず、軽く。

お酒は紹興酒。

久しぶりの方もあり、

職場の近況報告やら

老眼が始まって、と自身の体の変化や

両親の健康のこと、

途切れることのないおしゃべり。

 

40代で結婚、

誰もが認めるすてきなカップルのAさんに

誰かが

「結婚の決め手は、何でした?」

 

「食事ね。

食事をいっしょに楽しめることかな。

家の場合も、外でもね。

いっしょに食事が楽しめる人でなきゃ、

暮らせない」

柔らかな声で微笑みながらの

Aさんの言葉には説得力があります。

 

帰りは、私の乃木坂教室に寄り

おせち用につくった黒豆のデザートで、

ゆっくりと、おしゃべりの続き。

あっという間に楽しい時は過ぎます。

 

0時近くに帰宅し、PCを開けると、

「他愛もないおしゃべり、楽しかったですね」

とBさんから素早いメッセージが。

みなさん、仕事に忙殺されている日々。

だからこそ、

こういう時間、大切ですね。

ほんと、ほんとそう。

また集まりましょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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