いままでは、昆布、鰹節、いりこ(煮干)、
干し椎茸をつかった基本のだしとりを
ご紹介してきましたが、
日本には、だし素材は数多くあり、
野菜の乾物をふくめて、その味わいは
伝えていくべき、と、少しづつ広げて
いくことにしました。
で、毎回基本のだしとりはしていたの
ですが、リクエストもあり、今回は、
干し椎茸のだしのとり方に焦点を当て
ました。
冬菇(どんこ)です。
干し椎茸の戻し方、この機会に
正しい戻し方、覚えましょう。
「ぬるま湯に砂糖を加えて」というの
✖ですよ。
もちろん、それでも戻ります。
でも干し椎茸のもつ本来のうま味とは
ちがうものです。
安くはない干し椎茸、ちゃんと戻さなきゃ、
もったいない。
鰹節(1本釣り・本枯節)を削ります。
削る前、わたしは乾いたタオルで表
面のカビ(口に入っても安全なもの
です)を拭き取ります。
価格は、100g当たり338円。
削りかつお(かつおかれぶし削りぶし)
よりも割安です。
ま、価格のことよりも、旨みが圧倒的。
こうして削っていても、
部屋中に香りが広がっています。
*削り方は(鰹節の持ち方・角度、面の
つくり方)、来月、少し時間をかけること
にします。
まずは、一番おいしい「一番だし」を
とります。
手前の2つの鍋には、1晩水出しした
昆布だしを同量づつ入れています。
片方の鍋に、本枯節の削りたて、
片方に、花かつおを
加えて一番だしを取ります。
昆布のうまみグルタミン酸
鰹節のうまみイノシン酸。
その相乗効果のうまみに、
リピーターの方は、
「おいしいを超えてます!」
ビギナーの方は、
「こんなにおいしいなんて・・・」と
うま味との出会いがうれしそう。
かつお節により異なる風味も、
納得していただけました。
だしとりのあとは、とりたてのだしで
カンタンな料理を3~4品つくります。
毎日の家庭料理につかえる味噌汁
吸い物、おひたし、和え物、卵焼き、
・・・そして炊き込みごはん。
材料を下ごしらえしながら
次のだしとりへ。
<昆布と伊吹いりこの合わせだし>
はじめての方は必ずおっしゃいます。
「いりこ(煮干)って、こんなにおいしい?」
「全然、生臭くない!」
いりこは、だしのとり方が肝心です。
とってもおいしい派 VS 生臭くて苦手派。
とり方で、全くちがってきます。
参加された方は、必ずいりこ(煮干)ファンに。
「苦手」と言ってた方が「大好き」になります。
<干し椎茸>
これは、いりこも合わせています。
グアニル酸とイノシン酸の合わさった旨み。
ものすごく、リッチ!
干し椎茸大好きなので、
「おいしくて笑っちゃう」
香りがほわ~んと・・・
以上、4種のだしを試飲。
ひと口ひと口丁寧に味わうお母さん。
加薬ごはん。
ごはんが炊けたら汁物の用意です。
お吸い物出来上がり。
おひたしは八方だしで。
お吸い物のあとは、
お味噌汁をつくっていただきます。
葉物の出来がいまひとつですが、
小松菜は、選べばおいしいのと
出会えるようになりました。
お味噌汁。
小松菜、納豆、白玉豆腐、薄揚げ、ねぎなど。
あるものなんでも入れて(笑)。
食後。
産後のおかあさんをサポートする
「産後ドゥ―ラ協会」の具体的なサポートに
ついて話し合っています。
デザートは、今日も黒豆
年末につくってから、今日で1ヶ月目。
割烹着の希さんは、2人の男の子のお母さん。
だしを取り始めると、お子さんはお鍋のそばに
寄ってくるのだそう。
(こどもたちは、だしの香りが大好きです。
イベントなどでも、離れてワイワイ遊んでいる
子どもたちは、だしとりを初めると、お鍋の前に
集まり、目を輝かせています。
日本人のDNAなんですね。潜在的な、ね。
だし取り後は、昆布をかじったり、いりこをつま
んだり・・・)。
「鰹節削り器、買います!」と宣言。
2人共削りますよ、絶対!
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29日、児玉理恵さんからメッセージを
いただきました。
早速、炊き込みごはんを再現しました。
レシピ本(拙著・だしとり教室)からは
「八方だし」をつかった
小松菜の炒め煮を作り、家族も大絶賛。
ほっとする、しみじみとしたおいしさですね。
児玉さんメッセージ、ありがとうございます。