引頭佐知(いんどうさち)の料理ブログ

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出汁とり教室(2009年5月)初夏野菜の三杯酢、ひじきと油揚げの煮物、そらまめのすり流し汁、新生姜め

2009年05月30日 | いんどうさち だしとり教室

今回の出汁とりは、5種。

1種の昆布と4種の削りかつおとの混合出汁、

煮干で1種の5種です。

.

さて、鰹節を削ります。

鹿児島県枕崎産・1本釣りの鰹節。

3回かび付けした本枯節です。

わたしの使いかけです。

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桜色、きれいでしょう?

つまみ食いしたくなるでしょう?

この削りたてで、出汁をとります。

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さて、出汁とりです。

ガスレンジに3つの18cmの鍋。

10gの昆布を入れ、水を1リットル加えて火にかけ、

出汁とりをしていきます。

,

「出汁をとるとき、ふたをしますか?」

というご質問がありました。

ふたは不要です。

ふたをすると、出汁が生ぐさみを感じるようになります。

また、

出汁が冷めるまでは、ふたをしないでください。

これは、また別の理由も。

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昆布と削りかつお、4種の混合出汁がそろいました。

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煮干の出汁もとり、

5種の出汁が揃ったところで、味見。

約50ccずつ飲み、感想を述べ合います。

1種ずつの味の違いがはっきりとわかり、

「こんなにも、ちがう・・・面白いです!」と、みなさん。

「しあわせ~~」という声も。

のどにすべりこんでいく、旨味のちがい、香りのちがい。

なにも加えない出汁だけの滋味がこんなにも深い、

それを知る、味わえるしあわせです。

.

1、真昆布+枯本節の鰹節の削りたて(トップの写真)、

2、真昆布+枯本節「花くらべ」、

3、真昆布+花かつお「だしはこれ」、

4、M県の某社の花かつお

5.煮干

.

M産の1本釣り花かつおは、

渋み、酸味が舌に残る味でした。

「味をつけたような・・・」という感想の方も。

こういうことがわかるのは、出汁生活をなさってるから。

そして、子供のころから出汁をとる家庭で育ったおかげ。

.

下は、4種の削りかつおと煮干の出汁がら。

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.

煮干の出汁で、ひじきと油揚げの煮物を煮ます。

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約5分間、出汁煮込みをし(出汁だけで煮込むこと)、

調味料を加えます。

油揚げはゆでて、水けをしっかりしぼってくださいね。

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朝届いた、久松農園の野菜で即席漬け。

材料は、かぶ 、スティック・セニョール、昆布。

かぶは、たてにむいて切りました。

出汁をとった昆布をせん切りしています。

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スティック・セニョール。

ブロッコリーの仲間です。

つぼみだけを摘みとります。

つぼみは、これから育とうとしている部分、

強い生命力を秘めているのですよ。

命のあるものは生で!

即席漬けにして生で食べちゃいましょう。

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出汁をとったあとの昆布、

つぼみ、塩を加えて混ぜ合わせます。

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三杯酢用に、春の生椎茸を焼きます。

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新じゃがは、歯ごたえを残す程度に、さっとゆでます。

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初夏野菜の三杯酢の材料がそろいました。

新じゃが、春の生椎茸、きゅうり、大葉、ちりめんじゃこ。

ちりめんじゃこは、かにでも。かにだとグッと美しくなります。

右は三杯酢。

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そらまめのすり流し汁の下ごしらえです。

その前に、

そらまめの皮のむき方がわからない、

という方、増えています。

豆と豆の間に指を差し込み、

筋をなぞるようにして開ければいいのです。

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そらまめのすり流し汁。

昔ながらの<和のポタージュ>ですね。

ゆでて、

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削りたての鰹節の一番出汁を加えてミキサーにかけます。

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新生姜めし。昨年の出汁とり教室でも、作りました。

再び登場。

出汁が決め手の、1人でも多くの方に伝えたいごはんです。

花かつお「だしはこれ」で炊きました。

6月が旬。どうぞ、お試しください。

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出汁と生姜が合わさったおいしい香りに、頭がクラクラします。

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昨年は、木の芽をあしらいましたが、

今年は、のり。

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大葉を天盛りして脇から三杯酢をそそぎます。

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不揃いの木の芽ですね。    うちの子です(泣)。

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右上は、ひじきと油揚げの煮物。

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「こういうのいただくと、強く感じるんですけど、

会社の食堂、材料の味がまったなく、

料理がどれも死んでる感じで、

食べるのが怖いんです」と、Kさん。

鰹節・削りかつお

1本釣り枯本節の鰹節、

削りかつお「花くらべ」

花かつお「だしはこれ」

取り扱い店=(有)タイコウ

電話03(3533)4834

http://taikoban.chicappa.jp/

北海道・南茅部川汲浜産天然真昆布

取り扱い店=こんぶ土居

電話06(6761)3914

宅配有機野菜

久松達央

http://kazedayori107

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抱腹絶倒・ブンちゃんを偲ぶ会

2009年05月23日 | ときどき日記

 

「みんないるよ、ブンちゃん見てる?

1989年、ブンちゃんこと分家義博さんが

病に倒れ、他界してから早くも20年が経ちました。

元気だったら今年で60歳です。

富山県新湊市出身、

「ブンの店」の主から

CM音楽の仕事に転向し、

脂がのり始めたところでした。

人生半ば、39歳という若さ、

どんなにか、悔しかったことでしょう。

.

 

野球部「新宿ブンブン」

さて、「ブンの店」には、すてきな常連客と

その常連客が部員の野球部がありました。

広告、映画、音楽業界、出身校日芸のOBの人たち。

よく言えば個性的、早く言えばわがままな面々が、

野球という少年の夢で、

同等に、ひとつにまとまっていました。

いや、ブンちゃんが

男気としゃれでまとめていたような気がします。

なにか問題があっても

口癖は「しゃれ、しゃれ」。

実に面倒見のよい人でした。

男子も女子もみんな、甘えていました。

そうそう、女子のお客の多いお店でした。

お客といえば、

店主とお客の線引きがなく、仲間でした。

.

「ブンと呑もう会」

そんなブンちゃんの人柄を懐かしむ人は多く、

GWが終った土曜日、

「ブンを囲んで、みんなで呑もう!」と、

作詞家・荒木とよひささんをはじめ、

多くの仲間が発起人となり

「ブンと呑もう会」が催されました。

日時=2009年5月9日16時~19時

場所=六本木 「ABBY ROAD」

.

入場し、受付で手渡されたのは「ぶんぶん文聞」。

1977(昭和52年)~1988(昭和63年)までの

103ページからなるブンちゃんお手製の新聞を

集めた冊子。

 

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発起人のみなさんの愛情のたまものです。

写真は、MVPトロフィー。

イラストレーターあだっちゃん(安達忠良さん)作の木彫。

MVPを獲得した選手の家に1年間飾られます。

第1号のトロフィーは、ブンちゃんの棺に納められました。

このトロフィーは、何作目かな。

ブンちゃん亡き現在も、新宿ブンブンは続いています。

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ページをめくってみましょう。

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合宿のお知らせ。

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合宿では(真剣~くだらないものまで)いろんな事件があり、

合宿後は、それをネタに「ブン」の店は、大笑いでした。

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キャンプ携帯品、読めますか。

すべて、ブンちゃんの創作、手書きです。

 

.

さて、会場の「ABBY ROAD」。

記帳をして受付からのぞくと、満員でした。

80人以上集ったとか。

.

この世に20年も留守してて、

この人数集めるなんて、

すごいよ、ブンちゃん。

.

司会は、徳光次郎(和夫さんの弟さん)さん。

司会だけでも笑える、お笑いの会、

いえ、偲ぶ会のスタートです。

大、大音痴のあだっちゃんが

「好きになった人」を歌っています。

ブンの店で、歌手といえば、

そりゃぁもう、あだっちゃんです。

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仲間のごあいさつの合間、合間に、

ビデオには、在りし日のブンちゃん。

草野球の練習、試合風景、

前夜、深酒してるのに、

容赦ない星野コーチ死の1000本ノック、

大島、伊豆、千葉あちこちの野球合宿風景、

家庭生活、音楽を担当したコカコーラのCM、

元気でなつかしい姿を、画面でしのびます。

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右端は、ブンちゃんの愛妻・分家真理子さん

(歌手の槙みちるさん)。

わたしの左は、ご存知「しの」。

しのも、日芸OBです。

Img_0005

 

写真右から

美しく成長した2人のおじょうさん。

かなちゃん、うみちゃん。

20年前、幼稚園児と2歳児でした。

そして、仲間の、

あきもっちゃん、さなえちゃん。

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荒木とよひささん、上廣秀明(うえひろ)さん。

相変わらず冗談連発の荒木さん。

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若いころから親分肌、きめ細やかに気がつき、

面倒見のよい上廣ちゃん。

20年ぶりに、昨秋から再び上田正樹さんのマネジャーです。

思い出話から、

「コカコーラのCMソングの録音、

ニューヨークでした。

分家さん(ブンちゃん)、上田さんと僕、

一緒に行ったんですよ」

そうだった~~、

嬉しそうだったブンちゃんの顔、思い出しました。

.

下の写真は、

日芸の先輩、放送作家高田文夫さんと荒木さん。

Img_0020

「入試さ、

俺んときローマ字書けたら合格したよ」

「えっ、そう? 難しいじゃない。

俺んときは名前ひらがなで書けたら合格」

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別々の場所に座っていて、打ち合わせもないの

に舞台に上がれば、お2人の掛け合いトークは

終始大爆笑。

やっぱりね、さすがです。

.

トリは、愛妻みちるちゃん。

紺のジャケット姿で舞台に登場。

ごあいさつのあと歌ったのは「星に願いを」。

When you wish upon a star

 

みちるちゃんの歌う曲のなかで、

ブンちゃんはこの曲がいちばん

好きだったのだとか。

ブンちゃんに届けてるかのように、

キーボードだけで、しみじみ歌います。

写真、撮り忘れるくらいすてきでした。

みなさん、目がシバシバ、シバシバ。

.

2次会。

 

 

 

会場は「鳥よし」

24人流れます。

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「ブン、呑もう!」

献杯。

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荒木さん、ごちそうさまでした。

.

3次会。

会場は、「416」

当時と同じ馬鹿話で大笑い。

何度も何度も見て聞いた、

みんな知ってる話なのに、

おかしい。

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おかしくておかしくて・・・・。

 

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「それでさ、あいつがさ・・・」

「そうそう、そうそう!」

きりがない・・・・・・・・・・・・・。

 

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ず~~~っと笑って、

気がついたら、翌朝に。

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いつものように、前田選手、寝はじめました。

(前田選手のシャツは、新宿ぶんぶんのユニフォームです)

「楽しかったなぁ、また、会おうよ」

「くっだらない話、まだまだあるもんね」

.

 

 

 

 

帰りの車中で、みちるちゃん、

.

「今日のこのジャケットさ・・・

ブンのジャケットなの。

洋服ダンス開けたとき、

ブン、

みんなと一緒にいたいだろうな、

そう思って着てきたの」。

.

みちるちゃんからお便りが届きました。

(前、中略)

ブンは私の前では結構、関白で、またダメなところもありました。

でも、大人でした。

男でした。

この生まれっ放しのような私を手なずけてましたから。

私はブンが大好きでした。

彼に会いたいです。

でもブンは私や娘達だけのブンじゃないってこと

つくづく先日の会で痛感しました。

荒木さんにも同様のこと言われました。

本人はきっと苦笑いしてるでしょうね。

あの会を機に、私は、

これから、この先、アーティストとして自分のやるべきことを

きちんとやっていかねばと改めて思いました。

(後略)

 

 

 

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郡山ー会津若松(ラジオ収録篇)

2009年05月22日 | ラジオ収録日誌

.

<今年で6年目のラジオ出演>

目が覚めたら7時半。

さあ、たいへん!

せっかく温泉付きのホテルに宿泊したのに、

朝風呂も、5分間つかっただけ。

ぎりぎりセーフで佐藤さんの車に乗り込み、

いざ会津若松へ。

.

途中、コンビ二に寄る佐藤さん。

「のど飴と水です」とくださる。

いつもながら、

ほんと、きめ細かい心配りです。

飴をなめ、のどを潤していくと、

頭が少しずつ仕事モードにはいります。

仕事モード?

はい、

これからラジオの収録です。

ラジオの中で料理をするのです。

1回で6本録ります。

1人ではなく、

アナウンサーさんと2人。

掛け合いでつくる番組。

.

打ち合わせ中です。

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左の方が、

ラジオ福島の人気&有名アナウンサー

鏡田辰也さん。

3年前、アノンシスト賞受賞の実力派です。

ユーモアセンス抜群で、

おばあちゃんのアイドル?

広島県出身。

.

毎回、番組用に、

2~3分で作れる料理を考え、

ラジオの中で料理します。

料理番組なのに、アハハ、オホホの番組。

下の写真は、「うどのみそきんぴら」。

みそきんぴら?

そうなんです。

すべてオリジナル料理。

ラジオですから、作り方も使う調味料も超シンプル。

Ⅰステップ~3ステップで作れます。

でも、おいしくなくちゃ。

毎回、12品考えます。

考えるのも面白いです。

なんでもね、

自分が面白いと思うことが大切。

世間は関係ないです。

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1本、1本、収録し了えると、

わっと、みなさんの箸があつまります。

いま、3本目が終了し、鏡田さんがCMを収録中。

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3本目が終了後、昼食です。

畑の中にあるおそば屋さんに行きます。。

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いつも同じ蕎麦屋。

いつも全員、てんぷらそば。

いつも「大盛り」、左奥の金本さん。

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収録中です。

.

料理のあとに雑談。

「最近なにかありましたか」

「ヴォーカル教室に通いはじめました」

「ヴォーカル???

いんどうさん!なに考えてんですか」

.

おみそ汁2本のときは、出汁教室のPRも。

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最後は、こんな風にしめたりも。

「このセロリの葉、いろいろに使えますね」

「ちょっぴり辛いので、

お弁当のすみっこに、ちょこっと入れたり、

おむすびの具にしたり、お酒にも合います」

「なーーるほど・・・」

(器は、ラジオですから、間に合わせです)

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3時、無事終了。

終了後、ワッと男性人が集まり掃除。

いつもの光景です。

掃除をなさるみなさん、「長」のつくトップの方ばかりです。

「ご家庭でも?」

「いえいえ、仕事ですから。家でやったら女房怒るでしょう」

さすが!会津の男。気働き、というやつです。

おつかれさまです。

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また、来年!

Vサインの鏡田さん。

車は、

ラジオ福島自慢、録音設備装備、

いつでもどこでもいって野外録音OKの

「いってみっカー」です。

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ライト・エージェンシーの森彰一郎さんとわたしは、

会津の町へ向かいます。

森さんは、和菓子の吉田屋さんへ仕事で。

わたしは、若松ガスさん。

6月2日(火)、開催の

出汁とり教室の下見のため。

.

吉田屋さんへ同行しました。

吉田屋さんの名物は、巴最中。

ひとくちサイズの最中です。

次から次へとお客さま。 

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さすが会津若松の老舗です。

お店の歴史、

華のある女将さんの笑顔が物語ります。 

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郡山ー会津若松①郡山篇=田島家の庭物語

2009年05月22日 | ラジオ収録日誌

毎年5月は、郡山と会津若松へ仕事で

でかけます。

.

さて、郡山駅に到着後は、

広告代理店・ライトエージェンシーへ。

一服してから、今年は、

田島成晃さんのご実家へ向かいます。

庭で山菜が採れると聞き、

興味津々なのです。

ご両親の趣味は山菜採り。

その趣味が高じて、山菜を自宅の庭や畑で

育てるようになったとのこと。

しかも、おかあさんは、

畑仕事も食べることにも熱心、

と聞いたからです。。

佐藤賢二さんと3人で向かいます。、

支社長と次長、真昼間から畑見学。

余裕の会社です。

.

どんなところなんだろう?

.

「はいー、到着!」

「えっ、ここ?・・・・・・・・・住宅地みたいだけど」

「そう、住宅街なんですよ」

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「かあちゃん、いるかな」と、田島さん。

あらら、

スタイル抜群、美しいかあちゃんです。

妻といってもおかしくありません。

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「もう少し早ければよかったのに・・・

ぜんまいも終ったし、

山菜、もう、そろそろお終いなんですよ、

でも、どうぞ、どうぞ」

庭に回ると、

あら、すてき。

つつじの前はぜんまい。

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もう、とうがたってますが、

はい、これがぜんまい。

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東北地方では、ぜんまいの1本漬け、とか

1本煮というのがあります。

包丁を使わない、姿を生かした料理法です。

このスッと伸びやかな姿をみると、

なるほどね、と納得。

「半分は干したの」とおかあさん。

干しぜんまい、つまり乾物のぜんまい、

乾物のぜんまいはね、

滋味にあふれ、ほんとうにおいしいのです。

.

たらの木。

てっぺんに、芽。

八百屋で見るのより成長してますけど、

まだ大丈夫です。

残しておいてくださったようです。

「はあ、・・・・こんなに高くなるんですか」

「もう、あれで最後です。いま、採ります」

「いえ、いえ、結構です、結構です」

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おかあさん、早い。

さっと、はしごをかけてスルスルのぼり

採ってくださいました。

身のこなしも若いです。

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2009年、田島家、最後のたらの芽です。

たらの芽ーーーてんぷらでいただきました。

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こごみーーー胡麻和えでいただきました。

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うど。ーーーてんぷらでいただきました。

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ふと縁側をみると、石がごろん。

漬物石です。

都会の子は、

こういうの見ないで育っています。

田舎で育った子(わたしです)は、

こういう昔ながらの道具に反応します。

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この石の大きさ見ただけで、そのお宅の

漬物量がわかります。

「重そうですねぇ」

「たくさん漬けるから。

梅は、毎年30kg漬けてるの。

あちこちで、待ってる人がいるのでね」。

30kg。

何日かに分けるにしても、大仕事です。

「らっきょうもあるし、

6~7月は忙しいですよね」

「そう。でも、漬けるの好きだし」と、にっこり。

.

「梅干し、見ますか?」

「もちろん!」

わたし、もう、台所におじゃましてます。

しその香りがたまりません。

「いい香りですね、しそは?」

「もちろん畑で」。

いいなあ、刈り採ってすぐ使えるのは。

八百屋のは、店頭に並ぶまで、少なくとも

3日は経過してますから、香りが死んでます。

梅干しには、

赤漬け、白漬けの2通りがありますが、

赤漬けのおいしさは、

たっぷり使うしそがポイント。

保存する場合も、

こんな風にしそをかぶせておくと

保存性が高くなります。

(写真は、しそを外してくださったもの)

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「もちろん、お味噌も、ですよね?」

「ええ、毎年」

倉庫に行くと、大きな大きな甕。

両親の祖母達を思い出しました。

小分けにしてある味噌。

「 これ、去年の」。

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「甘いいいかおりですね」。

「麹、多くしてるからね」

「わたしは、西の育ちなので

麹の多い、甘めの味噌で育ちました」。

「ほら、麹のつぶつぶ見えるでしょう?

麹菌買ってきてね、麹育ててね、つくるの」

やさしく目を細め、

「毛布をかけてね・・・」と

麹の育て方を話すおかあさん。

.

フラッシュをたいたので、

みその色が違います。

すみません!

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びわの木に、ちいさな実がたわわ。

「実がたくさんついてますね」

「20年前に、この子が入院して・・・、

病室で、この子が食べたびわの種、

持ち帰って植えてみたの。

なんか、記念にと思って。

そしたら、こんなに実がつくようになって」

.

この子・・・・・・・・・・田島さんです。

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「あれ、これは?」佐藤さん。

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畑のアスパラ。

わたしも初めてみました。

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右は、たまねぎ、左は、にんにく。

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田島さんの左の樹は、

熊本特産の文旦。

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これも、

お嬢さんが食べた種から育ったもの。

数年前、

「北限の文旦」として

福島民友新聞に 掲載されたそうです。

.

後ろのビニール・ハウスは、

昨日、組み立てたというお手製。

この夏のトマト用だそうです。

自分で育てたトマト、別物の味ですよね。

.

おいとましてから田島さんに

「しかし、どの作物も健康そうですね」

と言ったら、

「最初はなんにも植えてなかったんだ。

ほんとになんにもなかった。

かあちゃん、何年間か熱心に

土作りしてた記憶がある。

土が肝心と、堆肥だ、石灰だと混ぜ込んで

土作りに年月をかけてさ、

土ができてから

野菜植えはじまったんだ」。

.

佐藤さん、わたし「なるほど~~」

.

田島光子さん、ありがとうございました。

あれですね、

光子さんは、

郡山で育った季節の山菜や野菜を愛し、

その新鮮で滋味のあふれる材料の持ち味を

どう生かし、保存していくか、

それが自然に身に付いている方。

梅干しのほかにも、らっきょう、

高田梅の白酢漬けなど、他にもいろいろ

みせていただきました。

これからは、

郡山の家庭料理として、

ぜひ、伝え残していただきたいと思いました。

.

植えて、育てて、料理して・・・、

愛情あふれる、田島家の庭物語です。

.

おみそ、梅干し、高田梅、おいしくいただいてます。

ありがとうございました。

また、おじゃまさせてくださいね。

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社にもどって、

次は、 谷田川みゆきさんの車で

JA須賀川の「はたけんぼ」へ。

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大好きな場所です。

ここには、生産者自らが持ち込む地元野菜

の他、苗売り場があります。

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ここ「はたけんぼ」では、

たくさんのご親切に出会いました。

苗の見方をおしえていただいたり、

漬物名人(和田京子さん)の方に、

漬物を送っていただいたこともあります。

和田京子さん、お元気でしょうか?

その和田さんの、

4日間煮続けたいちじくの蜜煮も絶品でした。

その蜜煮のおいしさと言ったら・・・。

現在、能登の珠洲でパティシェをしている

二三味さんにおすそわけし、

パウンドケーキを作ってもらい、

また和田さんにお送りし、

喜んでいただいたこともありました。

豊かな県民性なのか、

わたしの出会った福島の人は、ほんとにやさしい。

そして、即、実行です。

「いつか」は、ありません。

.

夜、昨年と同じ干物の「一扇」へ。

佐藤賢二さん、田島成晃さん、

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料理は、長くなるので割愛。

いろいろいただきました。

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2009年5月、記念撮影です。

右は、 仙台支社から転勤の森彰一郎さん。

わたしの右は、昨年同様、

撮影後、またまた夜10時ごろ現れた

羽籐洋子ちゃんが参席。

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またまた遅くなりました。

明朝は、会津若松です。

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おしらせ・・・出張・オーダー・いろいろ出汁とり教室

2009年05月14日 | いんどうさち だしとり教室

.

<6月の出汁とり教室>

6月27日(土)2時~6時

<献立>

きゅうりの胡麻酢

なすのうま煮

たこめし

しじみ汁

.

場所*いんどうさち自宅

講習料*5000円

お申し込み先。

indou@yacht.ocn.ne.jp

単発です。お気軽にどうぞ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

7月に予定しておりました自然村さん主催の

出汁とり教室は、日程の都合で延期に。

決まりましたら、このページで、お知らせいたします。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

終了いたしました。

ありがとうございました。

当日の様子を、ブログにアップいたしました。

写真をごらんください。

今回も、

出席の方々が

出汁に真面目に向き合ってくださったこと、

おわかりいただけると思います。

書き込みたいことはたくさんありますが、

写真でお察しください。

終了後、出席いただいた方とメールや

電話でお話しするうち、

会津のお米を取り寄せることに。

山城屋さんというお米屋さんからです。

どんどん、つながっていきます。

<2009年6月の出張出汁とり教室>

会津若松在住・ご存知オルチョのオリーブ

オイル輸入・販売の朝倉玲子さんよりお声

掛けいただき、開催いたします。

「え?、オリーブオイルの会社なのに、

日本料理の出汁とり?り

そこが朝倉さんの懐の深いところ。

短い時間ですが、

有意義な会にしたいと思います。

日時:6月2日・10:30~13:00

場所:会津若松・若松ガス

昆布と削りかつおで出汁をとる、天然出汁

熱湯をそそぐだけの、化学のダシ。

.

その天然出汁と化学のダシで

同時におなじ料理をつくり、

なにが、どんなに違うのか、

内容検討などをしつつ

のどごしや味わいを比較します。

.

<吸物>

昆布と削りかつおvs化学のダシ

<煮物>

昆布と削りかつお・煮干vs市販品めんつゆ

<ごはん>

こしあぶらの炊き込みごはん

昆布と削りかつおvs化学のダシ

.

=お申し込み先=

南イタリアの太陽と大地の恵み

エキストラヴァージン・オリーヴオイル

オルチョ・サン二ータ

輸入・販売アサクラ

〒965-0861

福島県会津若松市日新町10-29

電話/fax 0242-27-2688

e-mail=oil@orcio/jp

HP=http://www.orcio.jp

.

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

終了いたしました。

ありがとうございました。

当日の教室風景は、ブログに掲載しております。

「出張出汁とり教室・青森県三沢篇」

=4月の出張・出汁とり教室=

4月18日(土)~19日(日)

主催=自然食品店「ふきのとう」さん

青森県三沢市中央町4-5-9

TEL&FAX 017-653-6535

企画=佐藤妙さん

18日

時間:10時~午後1時

(鰹節の話・鰹節削り)

(有)タイコウ社長・稲葉泰三

(出汁とり&料理)

いんどうさち

19日

時間:10時~午後1時

(削ってみよう鰹節&そばつゆ)

稲葉泰三

(出汁とり)

いんどうさち

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 

=3月のオーダー・出汁とり教室

ありがとうございました。

終了いたしました。

練馬区武蔵関の自然食品店自然村さんの

オーダーによる、出汁とり教室。

自然食食品店さん対象に催します。

お店で扱っている

昆布と煮干をつかって出汁をとり、

出汁の比較をし、

家庭料理をつくります。

日時: 3月22日(日)2時~5時

場所: 自宅

お申し込み先=自然村さん。

東京都練馬区北2-33-12

open h:10 to 19

HPhttp://blog.sizenmura.jp

TEL03-5927-2788

FAX03-5927-7880

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<2008年・出汁とり教室風景>

昨年4月から始めた自宅での出汁とり教室。

その毎月の出汁取り教室の他にも

お申し込みいただき、

出汁にふれていただきました。

.

<10月5日>午後2~6時

テーマ:昆布と鰹節(削りかつお)

◎鰹節について=タイコウ・稲葉泰三さん

◎料理=いんどう さち

主催:練馬区武蔵関「自然村」

於:いんどう さち自宅

自然村さんのお声がけで、北は福島県

会津若松、西は神戸まで8名の方が出席

してくださいました。

会津若松・朝倉さん

(オルチョ・サン二ーター)

栃木県佐野・眞鍋さん

(セーフティ・ショップ眞鍋)

中目黒・深野さん(エコマルシェ)

台東区・谷川さん(パンプキンハウス)

神戸(ひなたぼっこ)

自然村のお客さま、伊藤神父

自然村・吉村さん夫妻。

.

まずは、

スーパーや自然食品店で入手できる

削りかつお2種と、

タイコウさんの削りかつお2種の味くらべ。

出汁をとる前に、つまんで食べてみて、

素材そのものの味と香りを確かめます。

あきらかな異いにびっくり。

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鰹漁には、巻き網漁と1本釣りとの2種の

漁法があります。

写真下は、タイコウ・稲葉さんによる

1本釣り鰹漁、製造方法の説明。

漁の異いと、味の異いの相関関係が明か

されます。

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この日、可愛いハプニングがありました。

写真の窓際でカメラを回しているのは、

栃木・佐野市の自然食品店のオーナー・

眞鍋さん。

その眞鍋さんのお子さんで4歳の男の子

Jくん。

出汁に夢中の大人の中に混じり、

1度たりとも空気を破らず

1人でもくもく、もくもく仕事をしていました。

なんの仕事?

鰹節を削っていたのです。

小さな手で、本枯節の鰹節をつかんで。

時折、つまみぐいしながら

1時間半も。

驚くべき集中力。

このとき、もうひとつ感心したのは、

Jくんのおかあさん。

削り始めたときから、

「刃に気をつけなさい」なんてこと、

ひと言も注意しなかったことでした。

.

<12月7日>自然村さん

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