波紋

一人の人間をめぐって様々な人間関係が引き起こす波紋の様子を描いている

     思いつくままに

2011-04-06 09:59:54 | Weblog
昔から「親の子離れ」と言う言葉がある。動物の世界でも、早かれ遅かれ生まれた子供が親を離れていく様子がテレビなどでも良く紹介されているが、人間の世界の方がこの大事なことがきちんと出来ていないのではないかと不図思ったりする。先日も近所のおばあさんの話を聞いていたら、その80才になるおばあさんが50過ぎの息子と二人でずっと同じ家で暮らしているのだと言う。息子は立派な社会人で勤めているのだが、母親はその息子のためにせっせと世話を焼き、食事から洗濯まですべて面倒を見ているという。
息子と綺麗に離れるのが親の務めだと思う親もいれば、べとべとしたい親が始めからいないことに決定的な淋しさを覚えて一緒にいる親もいる。しかし、中には親がいても一緒に暮らせない子もいれば親のいない子供さえいるのである。
こう考えてみると世の中の家庭で理想的に家庭生活を過ごしている人はどのくらいいるのだろうか、ある高名な作家の話によると、日本の家庭の95%が歪んでいるのではないか、5%が健全だと言う人もいるだろうが、自分の家庭が健全だと言い切れる神経の人が一番歪んでいるのかもしれない。と言っていた。
理想的な家庭というものがどんな内容なのか、例えば父親が秀才であったり、病気であったりすることで、その影響を受けて変わって行くし、其処で生まれ、育った子供はその境遇の中で育っていくと成長する段階で感情の中に恨み、諦め、怒り、懐かしさなどの部分が入っていく。中には「そんなことなんでもないじゃないの」という人がいても「私にはそれが耐えられないの」という人もいて、親も子もその言動で傷つくことになる。
その果てに精神的に病むようになり、家族で慰めあうことが出来なくなることが一番
家庭が歪む原因になるような気がする。
私自身も厳しい兄の教育を受けて、一時は恨み、悔しい思いをした記憶が残っている。
しかし年を重ねていくうちに、あの厳しい躾けのお陰で現在があると思えるようになって
それが自分を育てる肥やしだったと認めることが出来るようなった。聖書には
「人生の年月は70年ほどのものです。健やかな人が80年を数えても得るところは
労苦と災いに過ぎません。瞬く間にすぎ、わたしたちは飛び去ります。」とありました。

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