日々の泡盛(フランス編)

フランス在住、40代サラリーマンのどうってことない日常。

セビリヤの人々

2005-08-07 21:23:21 | スペイン
昨日、FNACから「セビリヤの香り」という
本を買ってきた。これは旅行記と、ガイドブックの
中間のような本で、たとえばこの本であれば、
セビリヤを題材とした文学作品の一部を抜粋して
載せるとともに、それに関係する、より実際的な情報
を説明文としてつけている、そんな構成。
つまり文学も観光も同時に味わえる一挙両得な
書籍なのだ(どっちも中途半端という声もあるが・・・)

実は小生、このシリーズ大好きで、
「ナポリの香り」と「リスボンの香り」も
持っている自分だった。

さて、セビリヤの住民とその暮らしに関する
一文が載っていたので、ここに紹介しよう。
出典は1989発行のAUTREMENT文庫
[Je suis Sévillan]から。ちなみに翻訳は小生。

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街路の様子は多分変わったのだろう。
人々の習慣も、住居も。
けれど、住む人々は変わっていない。
ここに住む人々は相変らず陽気で、開けっぴろげで
感情豊かで、そして友情に厚い。

バールや、タベルヌの話し声は消えるはずがない。
ここの人々はみな、通りで生きているのだから。
マンサリーニャを何杯か飲みながら、
タパスと一緒にビールを飲みながら、
もしくはあのアンダルシアの空の色と、その
太陽のように輝くシェリー酒を飲みながら
人々はいつも大声で話している。

ここではお酒を飲むことは、友情を保つための
ひとつの儀式なのだ。
人々は生活の大半を街路で過ごす。
一年中、外で集まれるだけの温暖な気候のおかげで。
バールで人々は、サッカーや闘牛、
聖週間や春の花祭りの話に講じる。


歩く人

2005-08-07 06:51:22 | パリ右岸
ポンピドーセンターの年会員になろうと思い、
センターまで行く。会員になると、センターで
行なわれるすべての美術展がタダで入場できる。
あの入り口のセキュリティチェックで長い列を
させられた後、切符売り場でまた悪夢のような
長い列を作らなくてもよくなる。
そのうえ、センターのマニアックな映画上映会や
ロイック・トゥゼのようなアバンギャルドな
ダンス公演も割引料金で観覧できる、
などいいことばかり。

ポンピドーの後は、天気もよかったので、
そのままレ・アールまで歩く。
途中でエチエンヌ・マルセルなど通りかかる。
この週末は一年で一番閑散としている週末じゃないかと
思うぐらい、通りに人が少ない。そのはず、
ブティックもカフェもみんなバカンス休業。張り紙して、
シャッターの下りた店舗ばかり。

そのあとストラスブール・サンドニまで歩くが、
ここらへん界隈が人でごった返していること。
バカンスなんて関係ないような人々ばかり。
通りを歩いているのはインド人やアラブ人やアフリカ人
など有色人種ばかり。なぜか知らないが、セバストポル通りは
カツラを売っている店が大量に並んでいる。それも
女性用の。さまざまな形態のカツラがショーウィンドウに
陳列されている。大小のカツラ屋、10軒ぐらい見つけた。
あのウィッグはなんに使うのだろうか??

家に帰ると往年のアイドル、ジョージ・マイケルが
テレビに出ていた。ワム!時代とは変わって、
ヒゲ面の太ったオヤジになっていた。もちろん、
カッコいいことはカッコいいのだが。
誰も若いままじゃいられないんだな。