く~にゃん雑記帳

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<滋賀・日野祭>800年の伝統を誇る湖東最大の春祭り 今年も2~3日に

2012年04月30日 | 祭り

【豪華な曳山と威儀を正した裃・一文字笠姿の行列】

 湖東の春を彩る日野祭(滋賀県日野町)が今年も5月2~3日に開かれる。出世開運の神として近江日野商人の崇敬を集めた馬見岡綿向神社の春の例祭。800年以上の歴史を持つこの祭りは「挨拶に始まり挨拶に終わる」とまで言われるほど厳格な秩序としきたりによって執り行われる。

 日野町内には江戸時代後期築造という曳山が16基ある。贅を尽くした4輪2層の御所車型で、豪華な彫刻や見送り幕も一見の価値がある。曳山は本祭当日の3日、各町内から本通りを通って宮入り、午前11時ごろまでに勢ぞろいする。曳山の上には趣向を凝らした「だし」の人形。拝殿には3柱の祭神を乗せた3基の神輿。その前で宮司と3人の神子(神稚児)の間で「御幸の杯の儀」が行われる。

  

 これが終わると、いよいよお旅所「ひばり野」まで2キロ余の渡御。神子を守る裃・一文字笠姿の約100人の「芝田楽」を先頭に神馬、神輿、神幣などが続く。境内にずらりと並んだ曳山は笛・太鼓・すり鉦で祭り囃子を奏じて行列を見送る。祭りが最高潮に盛り上がる瞬間だ。お旅所で「還御の祭典」をして行列が戻ってくるのは午後4時すぎ。到着すると境内で宮司と神子が「七三の別れ」の挨拶を交わす。

 メーンストリートの本通りに面した家々には「桟敷窓」という日野特有の切り窓がある。日野祭の当日、この窓を緋毛氈などで飾り、ごちそうを食べながら曳山や渡御・還御の行列を見物する。豪華絢爛な曳山、格調高い時代絵巻のような行列、そして「桟敷窓」の家の造り。それらの全てが往時の日野商人の勢いを今に伝えているかのようだ。

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