く~にゃん雑記帳

音楽やスポーツの感動、愉快なお話などを綴ります。旅や花の写真、お祭り、ピーターラビットの「く~にゃん物語」などもあるよ。

<ケイカ(瓊花)> 鑑真和上ゆかりの名花、半世紀前に中国から伝来

2012年04月27日 | 花の四季

【唐招提寺で28日から特別公開】

 一見するとガクアジサイにそっくり。だが、この花が中国伝来の名花と分かると実にありがたく感じられる。そのうえ唐招提寺の開祖・鑑真和上の故郷、江蘇省揚州市から半世紀も前にやって来たと知ると、もう合掌するしかない。唐招提寺はこの花が咲く御影堂供華園(くげえん)を28日から5月8日まで特別公開する。

 アジサイはユキノシタ科だが、ケイカはスイカズラ科。真ん中の花のかたまりを、白い5弁花の装飾花(ガク)8つが取り囲むように咲く。その姿を8人の仙人にたとえ「八仙花」の別名を持つ。隋の時代の皇帝・煬帝がすっかり気に入って門外不出にしたという名花だ。

 鑑真は奈良時代、聖武天皇に請われ苦難の末に来日、唐招提寺を開いた。ケイカはその鑑真の没後1200年の1963年に、中国仏教協会から唐招提寺に贈られた。日中国交回復が1972年だから、その10年ほど前のことだ。1株のケイカが株分けされて、今では供華園に10株、鑑真御廟のそばに1株が植えられている。高さが4mほどに達し、無数の花をつけたケイカの姿は実に壮観。そばにある藤の花も毎年ほぼ同時期に見ごろを迎える。

 

 国内で唐招提寺以外でケイカがあるのは皇居、東大寺、飛鳥寺、岐阜県関市の薬草園「神薬才花苑」など極めて少ない。関の同苑には鑑真ゆかりの大明寺(揚州市)に薬草園開設の資金を寄付したお礼に、2001年、ケイカ2株が贈られてきたという。パンダだけでなくケイカも日中民間交流に尽くしているわけだ。(写真は2009年4月30日撮影)

コメント (1)
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