経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

少子化対策、何ができるか

2023年11月01日 | 社会保障
 日経の3回に渡る少子化対策についての経済教室に、3人の学識者が寄稿したが、いずれも、若い女性の所得と雇用の安定を上げている。就活になぞらえて、婚活と言われるように、女性にとっては、結婚・出産の選択が経済的安定につながらないと、少子化を緩和することはできない。問題はどうやってであり、そこまで行くと、学識者には求め過ぎだ。

 女性に大事なのは、労働時間を0から100まで調整でき、それで不利にならないことである。現実は、正規・非正規の分断でままならず、分断は、社会保険の適用の境目に発する。境目は、労使ともに低所得に重過ぎる点が根本だ。そして、当たり前に見える一律の保険料は、日本だけの常識である。

 少子化対策のカギが若い女性の所得と雇用にあることは、学識者にはコンセンサスになっているが、政治レベルでは、未だしだ。まして、問題を突き詰めて根本に至るには、いくつもステップを経なければならず、さらに、制度改革に落とすには、財源論を含め、相当の知識がいる。この国に足りないのは理想だが、それすら遼遠なのである。

(図)
 


(今日までの日経)
 日銀、金利操作再修正へ。眠る働き手530万人。経済対策「期待」37%どまり。消費景況感、再び最高。「出産は損」の現状 是正急げ・永瀬伸子。


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