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経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

4/29の日経

2020年04月29日 | 今日の日経
 東京都の感染確認数は、4/25に減少が加速し、4/28時点での7日後方移動平均の予測値は、5/5には80人を割るところまで来た。おそらく、今の強い自粛を緩められるとすれば、その2週間後の5/20あたりではないか。なぜなら、その時には、40人を割るところまで来ていて、更に2週間後の6/3には20人を割ることが見通せるようになっているからである。緩めるとしても、非常事態宣言の直前くらいのレベルで、夜間や土日の外出自粛は続けざるを得ないだろう。言うまでもないが、筆者は疫学の専門家ではないので、参考までにとどめてほしい。いずれにせよ、ゴールは見えてきた。弛まず感染防止に努めたい。

(図)



(今日までの日経)
 コロナ対策 足らぬ集合知 「再生産数」更新止まった日本 拡大か収束か見通せず。3月求人は3年半ぶり低水準。10万円「決定→給付」に時間 米は2週間、個人に直接振り込み。

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危機における正直さ

2020年04月26日 | 経済
 「マスクも、PCR検査も、今、増やしてます」と聞かされるより、「輸入が途絶えた以上、国内生産が立ち上がるまで耐えてほしい」、「能力に限りがあるので、優先度をつけて検査せざるを得ない」と正直に言ってくれた方が良かったと思う。日本の強みは現場にあるので、「代わりに布マスクを手作りしよう」、「それならCTで肺炎を見つけていこう」といった工夫や努力が素直に現れ、焦燥感に苛まれずに済んだのではないか。危機においては、やってる感の演出より、正直に現実を語り、協力を呼びかけるリーダーシップが大切だ。

………
 この1週間の推移で、1日当たりの新型コロナの感染確認数は、増加が収まったように見える。これを分析するために、日々の変動が大きく、曜日による周期性も感じられるので、7日後方移動平均をかけたのが、下図である。この図では4/14がピークになっていて、緩やかに低下していることが分かる。変化が現れるのが遅れる後方移動平均の特性を踏まえれば、本当のピークは3日前の4/11だったと考えられる。 

 4/11の2週間前は3/28であり、ちょうど、小池都知事が週末営業の自粛を呼びかけ、夜の街の危険を説いていった頃だから、そうした対応は、局面を転換する大きな効果があったと言えよう。その後、4/7に非常事態宣言が出され、全日の強い自粛が始まり、2週間と3日ほど経った。低下傾向の加速が期待される時期に来たわけだが、ここに来て兆候が見られ、過去7日間の平均で-3.0%のペースとなった。

 単純に、このトレンドを伸ばすと、非常事態の期限である5/6では1日当たり90人弱となり、東京都の医療供給体制の目安となる80人まで、あと一歩となる。おそらく、このレベルにならないと、自粛を緩めるのは難しかろう。さらに、その半分の40人を切るには、6月始めまでかかる計算だ。ピークから9日間の緩い低下傾向は、政府の専門家会議が示した65%の接触削減の場合の見通しに似た形だったが、この2日でやや速まっている。

(差替図)



 振り返ると、感染が加速して20人を超えたのは、3月の3連休の直後だった。3連休に自粛が緩んだせいとも言われるが、感染確認までのタイムラグを踏まえると、その2週間前の欧米からの大量の帰国の折に、火種は撒かれたように思う。そこに人との接触が増える年度終わりが重なったのだろう。もし、韓国や台湾のように、帰国者の管理がもっと強力だったらと、後知恵ながら、悔やまれるところである。

 むろん、衰退途上国の弱体な検疫を責めるのは酷である。停留させるホテルを確保する強権もなければ、個別管理のためのITシステムもない。4/21に日経は、「強力な司令塔 コロナ抑制」と、日米韓台の感染症対策機関を比較してくれたが、人口の小さい韓台からも大きく立ち遅れている。これが衰退国の劣後する行政の現実だ。手薄な体制で、何とか感染拡大を抑え込もうと奮闘している方々には、頭の下がる思いである。

………
 筆者は、経済のプロであっても、疫学の専門家ではないので、前述の分析は、あくまでも、現状を把握する上でのヒントと受け取ってほしい。今後、緊急事態宣言以降の強い自粛によって、感染者数の低下が加速することを願わずにはいられない。政府の専門家会議が示す80%の接触削減ができていれば、そうなる希望がある。現実が厳しくとも、正直に語ってもらえれば、どんな困難にも立ち向かえるものだ。今は苦しいが、先に明かりも見えてきた。もうひと踏ん張りである。


(今日までの日経)
 米欧コロナ感染 公表値の10倍も 抗体検査で判明。家賃支援、与野党協議入り。コロナ検査 機能不全 結果まで1週間も。国内景気「悪化」11年ぶり 4月月例報告。ベトナム、外出禁止解除。綱渡りの中小支援 33都道府県が協力金、資金難なお深刻。


※追記 面倒なので、単純なトレンドで本文は説明しているが、参考までに、日々の予測値を、前週の値に直近7日間の平均減少率を7乗することで作ると、差し替え後の図のようになる。結果は、トレンドと大して違わないが、5月の連休には80人以下の値が現れることが分かる。感染加速前の水準である20人を初めて割るのは6/6だ。予測値は、データが加わるつど変わることには留意されたい。

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4/22の日経

2020年04月22日 | 今日の日経
 月曜に貿易統計が公表になり、日銀・実質輸出は前月比-3.8と崩れた。これにより、1-3月期の輸出は前期比-3.0となった。輸出は、コロナ禍が本格化する前から停滞しており、特に、自動車関連が昨年半ばから低下し、今年に入って底をはう形となっている。これは、地域別では、米国の動向と一致する。今後、輸出は、コロナ禍で大幅な低下が予想され、製造業に与える影響は大きいと考えられる。ただし、輸入も大きく落ちており、1-3月期については、GDPにはプラス寄与となる見通しだ。

(図)



(今日までの日経)
 経済再開 3つの条件 感染拡大の鈍化、検査拡充、医療体制。10万円一律給付、年金世帯や富裕層に恩恵 2人世帯は痛手、困窮者支援なお課題。強力な司令塔 コロナ抑制 韓国・台湾、矢継ぎ早に対策。貿易縮小 中国から世界へ 3月輸出、主要国・地域の8割で減。プレミアム商品券、申請4割どまり。雇用維持 瀬戸際の攻防 米、38兆円の融資枠「蒸発」 仏、経済対策12兆円に増。

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衰退途上国・日本の現実を認めない人達

2020年04月19日 | 経済
 経済のみならず、行政においても、韓国や台湾が日本の上を行く部分があると感じるようになって、随分と経つ。しかし、感染症対策で「韓国や台湾ができるのに、なぜ、日本はできない」と叫ぶ人を見ると、「すべてにおいて、日本は上のはず」という驕った前提を、未だに改められず、20年続けた緊縮のために、日本は、経済も行政も、隣国に置いて行かれているという情けない現実を認められないのだと思う。

………
 もし、給付つき税額控除の仕組みがあって、日常的に国民に還付する状況であったなら、コロナ禍で10万円を給付することは、すぐにもできただろう。税・社会保険料と結びついているから、一定の所得以下の人に限ることも簡単だ。緊縮と産業政策ばかりで、まじめに再分配に取り組まず、社会インフラとしての行政を疲弊させてきたから、他国ができることもできない。衰退途上の遅くれた国なのだから、できないのは当たり前である。

 遅行国の現実を認められず、過去の栄光で旧植民地を下に見るから、痩せ馬の尻を叩くがごとく行政を責めることになる。PCR検査ができないのは、できるのにやらないのではなく、やる能力がないだけに過ぎず、それに合わせて感染症対策を打たざるを得ない。収容施設を満足に用意できなかった検疫の弱体ぶりは、安上りの政府を喜んでいたのなら、甘受せざるを得ない報いだろう。批判される中で奮闘する現場は過酷である。

 いきなりの方針変更の上、1億2600万人へ10万円を給付するとなれば、市町村の現場は混乱が避けられそうにない。もう少し、既存のインフラが使える方法が取れなかったのかと思う。例えば、日本は「天引きの国」なので、国が厚生年金保険料の還付を宣言し、会社は特別手当の形で従業員に支給し、後で、その分を差し引いた保険料の納付をする方法が考えられる。資金が乏しければ、企業の依頼により、銀行が代わって振り込み、国に請求する。国民年金加入者の場合は、10万円分の納付の免除をする。

 これで、ほとんどの人へ実質的に10万円の給付が行える。市町村は、年金保険料を納めていない人だけを相手にすれば良いから、事務負担が大幅に減らせ、スピーディに対応できる。この際、年間10万円の保険料減額を恒久化し、パートも厚生年金に全面的に加入させるようにすれば良い。これは、年収109万円まで厚生年金保険料の従業員負担がかからなくなることを意味する。保険料の軽減によって適用拡大の道が開かれるわけだ。

………
 実際には、1人10万円という究極のバラマキになった。穏当な再分配のルートがないために、子供や年金生活者のような、働いておらず、コロナ禍でも収入に変化のない人も対象にする極端へと振れた。むろん、二度三度と繰り返せるような策でもない。これに要する12.6兆円を使えば、70万件の飲食店数で割れば、1800万円にもなる大きさだから、休業期間の店舗賃料の1/2を補助するといった補償も十分可能だったろう。

 東京の日々の感染確認数は、高水準ながら、横バイとなった。今週は、4/7の緊急事態宣言以降の強い自粛の効果が表れることが期待される。5月の連休までに収束に向い、飲食はともかく、物販は再開されればと思う。


(今日までの日経)
 緊急対策実現に2カ月 熟議の理念も足かせ。外出抑制へ企業動く 緊急事態拡大で 、ゼネコン、工事中断全国で。全国に緊急事態宣言。揺らぐ政権 補正組み替え。国民一律10万円給付へ 財源12兆円に。

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4/15の日経

2020年04月15日 | 今日の日経
 統計の谷間なので、4/1に公表された2月分の国の税収を見てみると、前年同月比で、一般会計は+0.9%と堅調だった。ただし、中身を見ると、所得税が-5.4%、法人税が-5.1%と、早くも不況の影が差しており、2月分までの累計も、それぞれ-2.7%、-1.8%と不調である。他方、消費税は、2月の前年同月比が+9.9%、累計が+2.0%となっている。2月の伸びは、むろん、10%消費増税によるものだ。増税で補ったことで税収は保たれ、ビルトインスタビライザーは機能していないという形である。

(図)



(今日までの日経)
 人口減少率、最大の0.22%。家賃猶予、各国動く 廃業防止へ公的支援。「8割効く」コロナワクチン、9月にも実用化。

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2月まで堅調も見えてきた奈落

2020年04月12日 | 経済
 4/11の東京の感染確認数は197人と最高を更新した。3/25に小池都知事が外出自粛を会見で求めてから、2週間余りが過ぎようとしている。会見後の週末は、雪も降って人出は大きく減り、2度目の週末を経た4/7には、国の緊急事態宣言も出て、活動は一段と抑制された。地域の封鎖がないだけで、ロックダウンと大きく変わらないところまで来ている。主な経済指標は2月分までなので、まだ異変が見られないが、先行する3月の心理的指標は、墜落の様相を呈している。

………
 2月のCTIマクロは、コロナ禍の影響は少なく、前月比+1.0と、実質が高めに出た。1,2月の平均100.3は、4-6月期と比べ-1.3だから、これが増税の消費抑圧の効果ということになろう。CTIミクロの総世帯調整系列で分類別に見ると、4-6月期との実質の差は、全体が-3.9の中、食料が-0.1と変わらず、交通通信が-0.8、教養娯楽が-0.5となっており、消費増税によって、何が削られたかが分かる。

 もっとも、3月以降は、コロナ禍の自粛のために、心理的指標が墜落の様相を呈していて、消費者態度指数が前月比-7.4、景気ウォッチャーは、2月-14.5に続き3月-13.2となっており、消費が急落していることは間違いない。特に、ウォッチャーの落ち方は激しく、3月の水準がリーマンショック後の最低を割っただけでなく、リーマンの1年分の落ち幅をわずか2か月で超える異常さだ。

 他方、2月の毎月勤労統計は、常用雇用の前月比が+0.4と高めで、雇用が増えている限り「景気は拡大」と言うのなら、まだ続けられるような結果だった。ただし、現金給与総額は、前月比-0.2と3か月連続の低下である。景気動向は、既に2019年から下り坂だったけれども、コロナ禍を目の当たりにして、「景気は拡大」を言ってもバカにされるだけというのが、景気判断の仕方なのかもしれない。

 また、2月の機械受注は、民需(除く船電)が2か月連続増の+2.3%だった、非製造業は、低水準の中での上昇だが、製造業は底打ちを感じさせる動きである。むろん、コロナ禍によって、3月日銀短観での大企業製造業の業況判断は急落しているので、設備投資は、このままでは済むまい。時差のある実体についてのハードデータは堅調でも、もはや、奈落が目前に迫り、どこまで行くか底知れぬ状況ではある。

(図)


………
 東京の感染確認数は、日々最高を更新しているが、指数関数的な増加ではない。あと3日程で横バイになってほしいものである。既に病床は満杯になり、軽症をホテルに移す状況で、限界が近い。人々の忍耐によって、街は閑散としている。この2週間が辛抱のしどころだ。我慢に応じて結果が出るのだから、ここは踏ん張らなければならない。必ず良いようにできると信じて努力したい。


(今日までの日経)
 「接触7割減では収束長期化」北大教授が警鐘。都、休業要請を発表 きょうから実施/協力金50万円。中小支援、時間との闘い 日本は1カ月以上も。テナント料下げ、渋る中小不動産。

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4/9の日経・猫鈴議論の休業補償

2020年04月09日 | 今日の日経
 昨日公表の3月景気ウォッチャーは、墜落とも言える結果で、リーマンショック時の最低記録を一気に割った。4月は、緊急事態宣言によって、景気が更に悪化していると考えられ、そら恐ろしい状況である。東京はロックダウンではないとされるが、休業要請の範囲については、ホームセンター等の物販に及ぶ可能性もあり、実際的な違いは、大して変わらないようにも思える。

 法的根拠を持つ休業要請が始まり、補償をすべきとの議論が喧しいが、これは、鼠が「猫の首に鈴を付けよう」と主張するような、実行が困難な解決策である。難しいのは、補償の範囲の決め方だ。仮に、飲食店が3か月休業するとして、従業員は解雇して雇用保険で面倒を見てもらうことにすると、残る支払いは店舗賃料だから、補償は、地主の所得の保障とほぼ変わらなくなる。これに違和感を覚える人もいるのではないか。

 一つの方法としては、3か月間の賃料の8割の免除を受けた飲食店に、公庫が2割分の融資を別枠で即決することである。地主も、店子が潰れて賃料ゼロになるよりはマシだから、優良な飲食店なら免除に応じるだろう。もし、免除で地主の経営が苦しくなるようなら、つなぎ融資を行う。財政は融資の保証料を負担する。他にもやり様はあろうが、いずれにせよ、補償の範囲の提案がなければ、いかに騒いでも、猫鈴議論にしかならない。

(図)



(今日までの日経)
 人出減少、なお限定的 丸の内半減、欧米には及ばず。緊急事態宣言を発令 首相「接触8割減を」。資金繰り支援45兆円 政府が緊急経済対策決定。「1世帯30万円」早期給付に壁 英米は納税情報と連動。経財相「現金給付、複数回も」 児童手当は1万円加算。

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アベノミクス・底打ちのち崩壊

2020年04月05日 | 経済(主なもの)
 4/4の東京の感染確認数は118人となり、10日足らずで3倍になった。大阪や愛知でも最多を記録している。指数関数的に増加し、NYよりペースがやや鈍いものの、感染爆発が目前に迫る極めて憂慮される事態である。東京も、集団感染が見つかった繁華街の閉鎖にとどまらず、NYのような外出禁止による全面的な業務停止までいくかもしれない。それでも、病床があふれるほどの大量感染は覚悟が必要だ。もはや、景気がどうのと言っている場合ではないところまで来た。

………
 2月の商業動態・小売業は、前月比+0.6と上昇した。学校閉鎖は3月になってからであり、コロナ禍は浅く、百貨店などの各種商品小売業は減ったものの、飲食料品小売業は伸びたといった具合である。仮に、3月が平常なら、1-3月期の消費は前期比+0.8くらいになり、駆込み前の4-6月期より-1.6だけ低い水準で済んでいただろう。ここが消費増税後における底打ちということになり、本来なら、回復の出発点になっていた。

 むろん、3月の消費は、コロナ対策の外出自粛によって、大崩れになっているはずで、この水準は、コロナ禍による更なる低下後の復元に向けた道標になる。復元は、自粛の行動規制が緩和されて行けば、放っておいても自然に戻る。そのスピードは、経済対策の大きさより、緩和の程度で決まる。対策で本当に重要なのは、V字回復を唱えるだけでなく、消費税後の水準を超え、消費増税前の回復を目標に据えることである。

 2月における底打ちは、鉱工業指数にも見受けられる。コロナ禍をよそに、鉱工業出荷は、3か月連続の増加となった。2月は資本財(除く輸送機械)、建設財が増加し、消費財は2か月連続で伸びている。むろん、水準はかなり低いけれども、底打ちはした。もちろん、コロナ禍によって、3月の鉱工業生産の予測指数は前月比-5.3にもなっており、崩壊は目に見えているわけだが、まずは、今の水準への復元が道標になる。

(図)


………
 日経によれば、政府は収入が減った世帯に30万円の現金給付をするようだ。これは、何か月分の生活支援なのだろう。月に10万円なら3か月分、それでコロナ禍は終わっているのか。もし、半年に長引いたら、再度、兆円単位の補正予算を組み、市町村を動員して、繰り返して給付を行わざるを得ないと思われる。当たり前だが、雇用保険なら3か月で終わりではない。その時限りのバラマキは、見た目が派手で人気を得ても、継続は大変である。

 危機に遭っては、その国の弱点が露呈する。個人請負を雇用保険や労災保険の外に置いたことが問題を顕在化させており、消費増税の際に、軽減税率を選び、給付付き税額控除制度を導入しなかったことが、速やかな所得保障のルートを塞いでいる。成長戦略と財政再建に熱心で、所得比例の負担ばかりを強め、再分配の社会的インフラの整備を怠ってきたことが政策的な苦境の背景である。

 社会保障を拡充すると、後々、財政負担の問題になるから、その時限りのバラマキが選ばれる。大規模な経済対策も喉元を過ぎれば、後が続かずに剥落し、成長にブレーキをかけるようになる。成長がなければ、危機の間に溜まった債務が重荷になって、企業は、思うような投資もままならず、これまた低迷の元となる。もっとも、戦争の最中、戦後処理まで見通したところで、この国では聞く人も無いのだけど。


(今日までの日経)
 東京118人が感染 新型コロナ 1日で最多、病床が逼迫。トヨタ・ホンダ、期間工の新規募集停止 日鉄は一時帰休。新型コロナ、迫る食料危機 労働者不足で米欧警戒。中小支援、永久劣後ローンで5兆円・高橋温。中国、店舗再開も客足遠く。

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4/1の日経

2020年04月01日 | 今日の日経
 昨日も1日当たりの感染確認数が200人以上となって最多を更新した。収束どころか、最悪の見通しも立たない状況だが、少なくとも、長期戦は覚悟しなければならない。他方、経済対策は、一気呵成に挽回しようという短期決戦型の消費刺激策の準備が進む。「深刻な事態なら、極度に対抗する」という対称的な反応のために、ズレが生じている。先を見通すより、分かってもらう方が難しいということか。

(図)



(今日までの日経)
 国内感染2000人突破 都78人判明、30代以下過半。中国、生産回復道半ば 大企業9割再開、人手確保進む 稼働率、車まだ4割。日本企業の米欧工場、半数が停止 大手79社、中国8割「平常」。

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