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経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

2/28の日経

2014年02月28日 | 今日の日経

(今日の日経)
 国保業務を民間委託。グローバル・せどり。ECB・利下げしてはどうか。日本の管理職は割安。電気代4月から最高に。トヨタ・値下げ要求抑える。駆け込みが建機やセメントにも。大機・円安効果。経済教室・消費増税でも景気崩れず・愛宕伸康。

※ノウハウの蓄積が大切。人件費以外で効率性が出せるかだね。※ここで電気代アップか。家計が直面する物価上昇は4%超だから痛いよ。※円安と輸出の分析は、現代ビジネス2/27の安達誠司さんのが良かったね。※愛宕さんの分析の特徴は、消費が強気なところ。家計消費は増税だけで2%減るし、賃上げは物価上昇率を上回る程度とすると、なかなか苦しいように思う。外需はこのくらいか。外需に強気の調査機関は未だに多いので、これも特徴かな。※輸入増はXP特需か。CPIにも効いているし、電機衰退は大きいね。

※基礎固めさん、コメントありがとう。バーナンキと黒田の違いは、財政の崖と消費増税に対する態度の差だ。インタゲが期待に働きかける以上、緊縮財政による需要減が期待にどう働くかになる。バーナンキがプチバブルで対抗したのには舌を巻いたが、黒田に目算はあるのか。まさか輸出頼りではあるまいね。
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2/27の日経

2014年02月27日 | 今日の日経
 アベノミクスで一番意外だったのは、2013年前半の消費増だ。これを、気分が変わったからとか、株高の資産効果とか、お手軽な分析で片付けてはいけない。これが背景になって、今の非製造業の収益急伸がある。円安でも輸出が伸びなかったのとは対照的で、意図せざる成果だった。筆者も、まったく予想していないものだった。

 公共投資の増も意外だった。規模で言えば、安倍政権の15か月予算は、前年と大差なかったからである。実際には、2012年は執行がなされておらず、GDPは下方修正され、相対的に2013年が伸びる形となった。被災地以外に広げた成果だろう。もっとも、前年よりは伸びているはずだが、2013年も下方修正があるかもしれない。

 景気は、雇用が引き締まって、ようやく賃金が上がり始めたところだ。これを大事に育てていけば、デフレ脱出に成功していたと思う。こういう状況にならないと、人的資本の蓄積も進まないし、新規事業も花開くことにならない。収益急伸で分かるように、必要な体質改善は不況期に済んでいる。需要の底入れによって、成果をものにする時期なのである。

 1997年の第一次消費税デフレ以来、企業は成長を信じられなくなり、設備投資をせず、人材も非正規化で劣化させた。景気が上向くと、緊縮財政で芽を摘むことが繰り返され、国内で積極策を取った人達は一敗地にまみれた。今の経済界が「成長より収益、投資や人材より法人減税」なのは、その生き残りだからだ。国は、こうして傾くのである。

(今日の日経)
 賃上げの波が非正規にも。相次ぐ退社で正社員化・コープ。家事代行・共働き世帯も。地方の中堅も収益回復。人民元は対ドルで急落。保険料の納付期間延長、国年65歳まで。経済教室・好循環続かず・小幡績。

※このまま進めば景気回復の好循環なのだが。※労働需給が逼迫しなければ、待遇が良くならないということ。※元高は抑えられても、元安はどうかね。
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2/26の日経

2014年02月26日 | 今日の日経
 予想通りではあったのだが、大幅に円安に振れたにもかかわらず、輸出が増えていないことには、ショックを受けている。これは、不況脱出のための唯一最大の武器を日本は喪失したことを意味する。これなしで景気を回復させるのは、かなりコントロールが難しい。平凡な経済運営さえできない日本の財政当局には、とてもできない芸当だろう。

 輸出が伸びなければ、消費増税後の景気低迷で、異次元緩和を更に拡大し、円安を呼び込んだとしても、国内の実質消費を減らすだけになる。この厳しさがどれほど理解されているやら。輸出不振の最大の原因は、リーマンショック以降のゴー&ストップの経済運営で電機産業を疲弊させてしまったことだ。

 そもそも、日本の輸出はリーマン前の水準を超えていない。輸出を起点にした設備投資の回復も望み難いことを示している。設備投資は、2四半期前の需要状況によるので、4-6月期に伸びるのは、既に望み薄になっている。増税で消費が落ちる中、輸出と設備投資が支えるシナリオは、もはや成り立たない状況だ。

 2013年前半の消費の改善は、景気底入れの反動で一時的なものだ。消費動向調査に見られるように、雇用への不安が後退し、抑えられていた消費が出た。円安のメリットだけが得られていた時期でもあった。実質賃金が伸びず、消費性向の高さに頼る消費は脆い。非製造業の投資は好調だったが、増税後に既存店売上が減ると投資を続けられないだろう。こうなると、再びのデフレスパイラルだ。

(今日の日経)
 テスラと米に車用電池工場。村田・勝ち組を発掘。白髪が増えた周小川。南アフリカ成長に陰り。経済教室・消費主導で自立的成長へ・宮尾龍蔵。
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2/25の日経

2014年02月25日 | 今日の日経

(今日の日経)
 中国の不動産株が急落。新興国マネー流出、週6500億円、中国株で顕著に。GEが風力で日本再参入。村田・30銭の技と世界初。FRBは勝手だ、協調を続けられれば悪夢は終わる・ケインズ。株主配分5年ぶり高水準、前期比15%増。パソコンW駆け込み。白物1月出荷額34%増。太陽電池・日本企業の供給力追いつかず。経済教室・金融の非課税の矛盾拡大・佐藤主光。

※設備投資も賃金も増やさず、株主配分は15%増。外国人持ち株比率は今や3割。これで法人減税を推す人の気が知れんね。ビジネスフレンドリーなら、非正規の社会保険料を補助して軽減する手もある。日本は攻め手がワンパターンなのだよ。※電機が目指すは村田のような世界初。世界一は失敗の素。メーカーを潰すには、新しもの好きの国内の若者を貧しくして、政策で需要を急増急減させればよい。日本の産業政策がして来たことだね。それに耐えた自動車は凄いが、今度はどうかな。輸入車も増えているしね。
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リスクと不確実性の状態方程式

2014年02月23日 | シリーズ経済思想
 偉ぶらない語り口が酒井泰弘先生の魅力で、『ケインズは今なぜ必要か』(ケインズ学会編)に収められた講演も、そんなヒューマニティーが読み物として楽しいものにしている。もちろん、中身の方も経済の本質を考える上で、なかなか含蓄が深いものだ。今回は、先週に続き、長老による講演で「リスクの経済学」を堪能することにしよう。

……
 講演の白眉は、「ケインズ革命の本質は、確率統計で計量できるような「単なるリスク」の分析にあるのでは決してありません。それよりむしろ、もっと遥かに広く「蓋然性」や「不確実性」の概念を市場経済のワーキングにドッキングした所にあるのだ、ということです。」の部分だろう。その上で、ケインズの経済学の核心は、「不確実性」にあり、古典派的な経済学は、その問題を軽視ないし無視しているとしている。

 リスク論の源流は、先生の指摘するとおり、F・ナイトによる「測定可能なリスク」と「測定不能な不確実性」の区別にある。おもしろいのは、ナイトがこのことを本にした1921年に、ケインズも『蓋然性論』を書き、同様の議論をしていたという点だ。これは「美人投票」の記述がある『一般理論』に連続しているとするのが、先生のお立場である。

 リスクと不確実性の区別がカギになるのは、古典派的な経済学も、リスクについては、既に期待値やリスクプレミアムという形で理論に取り込んでいる一方、不確実性については、等閑視されたままにあるからだ。この議論を始めたのが、ケインズやナイトというわけだが、問題は、どう組み込むかである。ナイト先生に「測定不能」と言われると、重要性は認めるにしても、モデル化は無理に思えてしまう。 

 むろん、これがケインズの経済学の「核心」であることは間違いない。不確実性がリスクと同様に「金利」の作用によって解決されるなら、ケインズ経済学と古典派的な経済学との違いは、程度の問題になる。ケインズの主張には、金利で解決されない「何か」がなければおかしいと考えるのはもっともであり、金利の関数で構成されるIS-LM図式について、ケインズの本質を示していないと難ずることにも、一利はあるのである。

………
 ここで取り出すのは、どうすれば経済学の「実在経済の状態方程式(仮)」である。これは、『投資 = n/金利 -大損を回避する性向』という形をしている。「リスク」は、リスクプレミアムという形で、金利に上乗せできる性質のものだから、「n/金利」の項に織り込むことができる。「不確実性」は、金利で解決できないものとする以上、当然ながら、項を区別し、マイナス因子で設定しなければならない。それが「-大損性」ということになる。

 「大事と小事」で説明したように、これは、熱力学における実在気体の状態方程式、『圧力 = n/体積 × 温度 -a × (n/体積)^2 』に倣ったものである。前項が分子の運動エネルギー、後項が分子間力を示し、二つの因子がせめぎ合うことで、相転移(液化)という不連続の状態変化を表現する。ポイントは、二つの因子の大小関係が変化するように、前項が「体積」の逆数、後項が「体積」の逆二乗になっていることだ。逆二乗則と言うと、物理屋には「あぁ引力ね」と、すぐに合点が行く。

 それでは、「-大損性」の項は、どのような性質を持つのか。前項を上回ることもある力を表現しなければならないので、「金利」を用いて描くとすると、分子間力のような「べき乗」である必要がある。それは、2乗とは限らず、1.7乗とかの半端な数字だとしても。念のために言っておくが、これは「金利」が投資を動かすという意味ではない。「金利」という指標を使い、「べき乗」の形にして、「不確実性」の動向を描いている。その動向が「大損を回避しようとする力」を惹起するわけである。

………
 「不確実性」を示す項を「リスク」と区別するのなら、「べき乗則」にせざるを得ないことには重要な意味がある。これは、取りも直さず、「不確実性」とは、「べき分布」であることを意味するからだ。べき分布というのは、おなじみの正規分布とは異なり、平均値が意味を持たず、分散が無限大になるという特異な性質を持つ。危険性を引き受けるには、まずは、その大きさを把握しなければならないが、その情報(統計量)が得られないという、極めて厄介なシロモノなのである。

 べき分布の典型は、地震の頻度と規模の分布である。無数の微小地震と、わずかの巨大地震で構成されるから、平均的な地震というものが意味をなさないし、微小と巨大の間の分散は極めて大きくなる。つまり、ケインズが強調し、ナイトが主張した「不確実性」の正体とは、べき分布という、扱いが極めて厄介な危険性を指していたのである。ナイトが「測定不能」と考えたのは、実は「平均」や「分散」のことだったのだ。

 人生は限られていて時間軸での分散が利かないから、頻度はわずかでも、損害が大きくなる可能性を含む「分散の大きな危険性」を受け入れることは難しい。期待値が見込める「リスク」でさえ、そうなのに、分散が無限大となる「不確実性」となれば、もはや無理である。しかも、「べき分布」は、過去の観測で最大被害を予測することが困難な上、「正規分布」より大被害が頻発するという性質も持つ。そうしたものに、投資行動が極めて大きく左右されるのは、当然であろう。

 ケインズの議論の特徴は、「不確実性」の強調と、「需要」の重要性の指摘にある。端的に言えば、「需要」の動きに「不確実性」を感じ、利益の機会を捨てる不合理な行動を取るということである。需要は価格と表裏一体の関係にあるから、「価格」の動きに「不確実性」を感じると言い換えることもできる。金利と投資の関係とは違って、価格は需要の動きに感応的であるからだ。

 ここで思い出してほしいのは、B・マンデルブロである。彼はフラクタル幾何学を創始した「経済学者」として有名だが、最初の業績は、綿花の価格変動に「べき分布」を発見したことだった。これはスケールフリーだから、日次、月次、年次のどの時間単位でも相似の傾向を示す。綿花市場には投機性があるにしても、経営者は、その価格を見ながら、綿花を生産したり、綿糸の製造をしたりしなければならない。そういう極めて厄介な「不確実性」に直面しつつ、現実の投資判断はなされているのである。

………
 さて、金利が動かす「利益を追求する力」と、不確実性が動かす「大損を回避しようと利益の機会を捨てる力」の2つの因子がせめぎ合う形ものだと理解すると、たった一本の式で、金利によって投資と貯蓄が調整される通常の状態から、金利が調整力を失い、デフレやバブルが形成される状態へ「相転移」するのを簡単に表現できる。そもそも、相転移とは、そうした力関係で生じる。

 そして、「せめぎ合う」以上、不確実性は「べき分布」という強力なものであることが想定されねばならない。ケインズやナイトが言葉を尽くして伝えようとしたことを、統計力学的に表現すれば、こうなる。ケインズを継ぐ者は、こういう措定をすべきだったように思う。また、こうすることで、政策分析も実用性を増す。すなわち、不確実性を刺激する緊縮財政がいかに危険で、金融政策や産業政策ではカバーし難いか、ストレートに理解できるからだ。

 この知見を「過去」に適用すると、改めて見えてくるものがある。例えば、米国の大恐慌では、当時を経験した人たちは財政の威力を感じたが、のちに数字で検証すると、財政の量はさほどでもなく、金融緩和との相関が大きかったかに見える。しかし、フーバー政権のデフレ下でも緊縮という均衡財政主義を転換し、底入れさせたことに重大な意義があると理解できれば、見え方は違ってくる。

 日本の高度成長でも、輸出主導というのが同時代の実感なのに、後世の者は、輸出のGDP比がたった1割という数字を見ると、首を捻ることになる。そうではなくて、輸出という追加的な需要が投資を喚起し、成長加速に決定的に重要なことを認識していれば、謎は解ける。需要がカギを握ることを見出したケインズの洞察は、貧困からの解放を目指す現代の開発経済学にも裨益するものである。

 むろん、「現在」を見るのにも役に立つ。IMFが「欧州では緊縮財政の影響は想定以上」と指摘した根底にあるものが分かるはずだ。蛇足だが、筆者が、大勢に反し、米国や中国の成長に懐疑的であるのは、米国の好調さは儚い金融的効果が含まれ、小さな緊縮財政も看過できないと見るからだし、金利調節が空回りする中国は、些細なことで崩れる危うさが潜むと見るゆえである。そんな中で、外需がなければ、マイナス成長への転落が避けられない、野心的な消費増税を敢行する国は、いかなる仕儀となろうや。

………
 酒井先生は、講演の中で、未完のケインズ革命の樹立に向け、「ケインズの世界は「統計力学」に対応し、ミクロには還元できない。ミクロレベルでの合理的基礎付けよりは、もっとバラバラに動けるようにして、全体をまるでカオスのように把握する。フラクタルなどの概念とのドッキングを図り、ケインズのミクロ経済学を構築していけば宜しい」とする。これは卓見だろうと思う。長々説明した「実在経済の状態方程式(仮)」も、こうした御示唆に、一応、沿っているつもりであるが、果たして、こんなもので、いかがだろうか。

 このところ、本コラムは、「理論を良くするって、どうすれば」みたいになっているが、これは本意ではない。企図するのは、現実をクリアに見るための「道具」の用意である。金利と不確実性のどちらが強いのか、すなわち、ケインズの洞察が真実かは、4月からの「自然実験」が明らかにしてくれる。その前に反証可能な「枠組」に仕立ててみたわけである。アベノミクスが成功すれば、それは嬉しいし、そうあってほしいと願っている。他方、もし、「第二次消費税デフレ」となったとき、何が起こったかも分からないでは、死に切れまい。今度こそは、現実を受け入れ、繰り返される悲劇を、生きることへと転じてほしい。

 その責任者たる政治家は、存外、賢いもので、かの優劣は、リアリズムに徹せるかにある。たとえ、経済学や政策に疎くても、この資質があれば、正しい選択ができる。今回の消費増税の現実的な判断は、「前回増税では酷い目に遭った。因果はハッキリしないが、慎重にやるに越したことはない。幸いアベノミクスで税収も急増し、長期金利も安定しているから、財政破綻を無闇に怖がることもなかろう。やはり増税は刻んで行こう」となったはずだ。

 そうならなかったのは、「異次元緩和をしていれば、緊縮財政は平気だ」、「消費を抜いても、法人減税さえすれば、設備投資は伸びる」という思想が余りに強く、常識的な判断を覆したからである。また、足元の税収増の点検という基本を疎かにしていなければ、「増税を遅らせれば、財政破綻の懸念から、長期金利が急騰する」という恐怖に憑依されはしなかったろう。日本の経済学や財政学の責任は決して軽くない。

 酒井先生は、講演の最後に、松下幸之助の「儲け過ぎてはあきまへん」や近江商人の「三方良し」を金言として引き、東日本大震災における想定外の原発事故に対する専門家としての自省の弁も述べている。こうした文脈は、先人が「不確実性」に苦しんで、どんな知恵を得たのか、今の我々が何に直面しているのかを示しているように感じた。思想の一貫性は時として全能感をもたらすが、測り知れぬ現実が潜むという謙虚さを忘れてはならない、そう思えた締め括りであった。

(今日の日経)
 東南アは消費が成長主導。商品超循環と資源国通貨・西村博之。肉まんに見る中国政治。捨てられた勝ち組。民族超え球児活躍。
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2/21の日経

2014年02月21日 | 今日の日経

(今日の日経)
 来期業績「上向く」6割。農家が飼料米に殺到。中国経済に浮かぶもろさ。輸出、アジア向け不振。マンション販売、今年も増を予測。国債利回り低下、中国懸念。経済教室・談合の存在、統計的に実証・河合慶・中林純。浅田は自己ベストで6位「恩返しに」。

※ベストを発揮してくれたことに感動したよ。価値があるのはメダルだけではないのだとね。
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2/18の日経

2014年02月18日 | 今日の日経
 10-12月期のGDPが発表され、実質で年率1%増という結果だった。2/2に書いたように民間予想の中でも最も低いレベルとしていたから、まあ、的中というところだろう。消費総合指数の数字が妙に高かったので、もう少し消費が高くなる可能性はあった。それでも、民間予想の平均は、どうしてこんなに高いのかと疑問だった。アベノミクスを信じたい気持ちが、そうさせているのだろうか。

 現状分析も2/2と変わらない。消費増税で内需を潰しても、外需とそれに伴う設備投資で補うという戦略は崩れた。「大雪のせい」とされる米国の停滞、理財商品の破綻で金利が上がり始めた中国と、雲が広がってきた感じた。賃上げへの期待を語る向きも多いが、1997年には2.9%の賃上げでも2%の消費増税に耐えられなかったのだから、大概にすべきだ。筆者の関心は、景気後退で済むのか、デフレ・スパイラルまで行くのかに移っている。

(今日の日経)
 高齢者が働く人の1割に。法人税率下げても税収増。10-12月期GDP1.0%増。タイ経済がデモで減速。製造業の経常益68%増。経済教室・賃上げの環境整備・医療など非営利では労働投入増も賃金下落・宮川努。

※KitaAlpsさん、「我々は皆ケインジアン」なのですよ。現実の経済が上手く行っていないと思う人が、古典派的な経済学のワルラス体系の中で、どの前提や機能が違うなら、そういう現象が表れるのかと考えるなら、それはケインジアンになるということでしょう。
 違いを求めるところは、「オールド」なら賃金の下方硬直性、「ニュー」ならメニューコスト、小野善康先生は際限ない貨幣愛、岩井克人先生は需要不足下の予想の誤謬と様々です。あとは、それらにどのくらい現実味があり、実り多い対応策を導けるかだろうと思います。
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2/17の日経

2014年02月17日 | 今日の日経

(今日の日経)
 新薬開発を日本に回帰。改革法人税・税の歪み5兆円規模。スマホ通信料・日本はなぜ高い。TPPに台湾。生協とパナソの電力。覚えある緩和出口の光景・滝田洋一。経済教室・新興国の危機に備えを・有吉章。

※研究開発や設備投資の減税を整理し、法人税を下げるのは、製造業の負担を重くし、金融業の負担を軽くすること。金融立国の米英のモノマネだ。これをやるとバブルが発生しやすくなるから、法人税パラドックスは起こり得ると思うが、それが目指すべき経済かね。※有吉先生の「高いと自覚しつつ、売り逃げを前提に成り立っている…新興国にはまだ短期資金が積み上がったまま」という指摘は大事だね。※中国は黒字国で債権国だから、常識的には頑強だが、理財商品の破綻→金融緩和→元安→物価上昇→社会不安→自国民の資金逃避というシナリオに、まさかと思いつつ、一抹の不安がよぎるのだよ。

※KitaAlpsさん、理論の位置づけにお役立ていただけたようで良かったです。福岡先生は、2006年の立教大経済学部百周年でも今回に近い内容の講演をされてます。御興味があれば、参考にしてください。酒井泰弘先生の講演へのコメントは、書き切れなかったので、次回としました。まあ、予想はつくと思いますが。
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ケインズの正常進化の道

2014年02月16日 | シリーズ経済思想
 「ケインズが対象として考えている経済は、自分の力だけでは完全雇用を自動的に達することができず、放任すれば過少雇用の均衡状態に陥ってしまうような体質の経済であるから、かりに政策の処方を講ずれば完全雇用が達成維持できるとしても、そこでの調整メカニズムは自力で完全雇用を実現できるワルラス経済のそれとは、おのずから内在的性質を異にしているはずである。そこには完全雇用均衡の自動的な実現を妨げ、そうではない均衡に経済を落ち着かせてしまうような違った内在的メカニズムが働いているのではないだろうか。」

 以上は、ケインズ学会編『ケインズは今なぜ必要が』に収録されている福岡正夫先生の講演の一部である。先生は卒寿を迎えなんとして、なお、こうした明晰な話をされているわけであり、筆者なんぞは、まだまだ洟垂れ小僧というところである。それでも、ケインズ経済学の核心は、先生がアローのサミュエルソンに対する批評を引きつつ明らかにされた「内在的メカニズム」にあることくらいは分かる。

………
 素直に考えれば、「内在的メカニズム」を作動させるには、ワルラス体系における「利益を追求することで生じる力」とは別の、そして、それとは反対の向きとなる「未知の力」がいる。それなしには、いかに理論をこね繰り回そうとも、どうしても古典派的な経済学に類似したものになってしまう。ただ、それは、利益を捨てることに価値を見出すような行動になることを意味する。

 経済学の基本的なコンセプトの一つは利益を最大化することだから、経済学の訓練を受けるほど、そんなものは存在しないように思えてくる。そうすると、「利益を最大化したいけれど、できない」というものを探し求めてしまう。それについて、古典派的な経済学者は、規制や雇用などの社会構造だと言うし、ケインズ的な経済学者は、限定合理性とか、不況を自己実現する悲観的な予想とかを挙げたりする。

 前者はともかく、後者の場合、長期的に、あるいは、持続的に、利益を最大化できない状況を説明するには、それを支える「力」が必要になる。そうでなければ、ケインズの経済学は、長期的には、他愛もなく無用なものになる。なぜなら、「すぐに」利益を最大化できない理由を示し、「早めに」それらに到達するための処方箋を出しているだけの理論という位置づけになるからだ。

………
 「利益を捨てることに価値を見出すような行動」と言われると、在り得ない気がするが、保険を扱っている者にとっては、日常のことである。火災保険は、期待値を計算するとマイナスであるが、好んで保険料を払ってくれる。その理由は、人生が短いからだ。火災のような稀でも大損害というリスクは、限られた人生では分散が利かない。逆に言えば、人生が無限なら、誰もが積立貯金をして、火災保険には入らない。

 不況における経営者の投資行動も、これと同じである。低金利で低賃金にあるのだから、投資すべきところだが、上手く運ぶかは分からない。ならば、利益を得る機会を捨てる「保険料」を払い、人材や設備に投資する場合に生じる「大損害」を避ける。こうした行動は、不合理ではあるが、正当なものである。利益の最大化より、企業の生存性を優先することには価値がある。命あってのモノカネなのだ。

 これを踏まえ、理屈を式の形にすると、『投資 = n/金利 -大損を回避する性向』となる。つまり、いかに金利を小さくし、収益性を上げて投資を刺激しようとしても、大損性のマイナス因子が強いと投資は出てこない。経営者は、需要の動向を見て、大損性を感じる。要は、売上が減りそうな状況では、怖くて投資はできないという、常識的な話である。

 古典派的な経済学者は、大損性を無視するか、金利に織り込めるほど小さいと考えるから、ひたすら金利を下げろとなる。短期金利がゼロなら、長期金利もゼロに近づけ、量的質的な異次元緩和で解決できるとする。それで足りなければ、法人減税や投資補助金で収益性を追加すれば、投資が出るはずと考える。そして、問題なのは、長期金利を上げないよう、緊縮財政もやれとなることだ。

 実際には、金利などで動かせる収益性より、大損を回避しようとする性向の方が遥かに強力だ。ウソだと思うなら、生身の経営者に「低利と減税と補助金を用意しますから、人材や設備に投資してください」と頼んでみたら良い。即座に「売上の見通しも立たんのに、そんな危ないことはできん」と返されるのがオチである。これが現実なのに、金融緩和と法人減税をするからと、消費増税で一気に需要を抜いたら、どうなるかは明らかだろう。

………
 ケインズ的な経済学者は、「金融政策が効かない場合もあって、不況を脱するには需要が重要」と考えるから、現実に則している。しかし、金利が刺激する利益追求性を、大損回避性というマイナス因子の「力」が打ち消すというところまで、明瞭に認識しているわけではない。これが、アローを引いて福岡先生が指摘した「内在的メカニズム」を動かす、「未知」の原動力なのである。これを設定することで、説明は極めてシンプルになる。

 ケインズの後継者は、IS-LM図式を用い、財市場と貨幣市場を分けて性質の違いを示したが、どちらも金利の関数であることに違いはない。IS曲線が垂直になり、LM曲線が水平になれば、金融政策は無効になることは分かっても、両曲線に少しでも角度があれば、幾ばくかは効果があることになるから、どこまでもやれば良いとなる。その意味で、金融政策は「万能」だ。ケインズ経済学の理論的苦しさは、ここにある。

 その一方、ケインズは、さんざんリスクや不確実性に言及する。そうすると、これらと金利の関係が分からなくなってくる。それらの要因が金利で是正されるものなら、古典派的な経済学との差は程度の問題になる。反対に、是正されないとすると、金利の是正する力が加わっている以上、それを無効にしている逆向きの力が問われる。ケインズの後を継ぐ者がすべき仕事とは、アローの予想に従い、それを同定することだったはずで、それなしに古典派的な経済学を超えることは能わないのである。

………
 福岡先生は、講演の中で、ケインズ体系の完成形として、いくつかの特徴を満たすことが必要だとしている。一つ目は、将来の不確実性、二つ目は、貨幣の流動性需要であるが、『投資 = n/金利 -大損を回避する性向』という枠組を作ると、不確実性が増せば、マイナスが増大するということで組み込めるし、それは同時に、投資せずに貨幣を持つことに逃げ込む行動だから、表裏一体のものだ。 

 三つ目に需要制約だが、大損性が金利の調整力を超えると、これが支配的になり、需要の増減にしたがって、投資がされることになる。したがって、先の枠組は、需要制約も表現している。実際、こういう動きは、日本で1994年から2006年まで観察されたものだ。なお、筆者は、企業の投資によって、所得と消費は決定されるという立場である。これは、日本の景気循環においては、投資が消費に先行していることで確かめられる。

 四つ目と五つ目は、ケインズ体系での均衡だが、これは自己組織化臨界だと考えている。金利の調整力を大損性の力が上回ると、不合理の蓄積という新たな秩序が形成されていく。不合理という砂粒が山になっていくようなもので、積み上がる限界が、ある種の均衡となる。ただし、不安定なものであり、些細なことで、崩れては積み上がるを繰り返す。

 実は、足元の日本経済が、ちょうど崩れたところである。不合理に投資を削り込んでいたため、アベノミクスによる多少の需要の好転で、内需企業も含め、収益が急伸した。オーバーシュートの揺り戻しである。このチャンスを活かし、大損性を癒しつつ、好循環へ導き、デフレの秩序を完全に崩すと、やがて、金利の効く範囲に入り、脱デフレとなる。残念ながら、政策は逆をするのだけれどね。以上、雑駁でお恥ずかしいが、こんな感じで、福岡先生の宿題は、返せるのかなと思う。

………
 福岡先生は、講演の締めくくりで、ケインズ体系の均衡は、囚人のジレンマのようなナッシュ均衡ではないかと予想している。これは、まことに慧眼だと思う。そもそも、需要減少に不安を感じ、利益の機会を捨ててしまうのは、ミニマックス戦略のような、不合理さのある次善の策の行動である。これは、「ある経営者が超合理的であり、かつ、自分以外の経営者も超合理的と信じる」と仮定する背理法を使うと理解しやすい。

 つまり、「目の前の売上減と金利の低下は、消費者がより多くの貯蓄と投資を望んでいるサインであろう。おそらく、他の経営者も同じく超合理的に、そう判断するに違いない。よって、自分はもちろん、他の経営者も投資して、経済が需要不足になることはない。したがって、成功は間違いない」という仮定だ。

 しかし、こうした一分の隙もない論理は、「もしかして、他の経営者に愚鈍が多かったら、あるいは、安全のために後追い戦略で来られたら」と疑った瞬間に破綻する。なるほど、ほとんどの経営者が超合理的であったなら、金融緩和が効かないはずがなく、デフレになることもないという論理は正しい。ところが、それは、ゲーム理論から考えて、極めて脆く、簡単に破れが生じてしまう。そして、そのようにゲーム理論で「合理的」に予想したら、仮定は成り立たたなくなる。

 普通の経営者は、売上減がマクロ要因なのか、製品の人気のせいかなんて、見分けがつかない。単に、売れ行きが落ちれば、生産能力を落とし、売れ行きが伸びれば、生産能力を加えるという、不完全だが実用的な戦略を採っているだけだ。収益は、需要と表裏一体の価格次第なので、普段は金利の動向を気にもとめない。現場は、そんなものであり、精緻な理論を知らなくても、やはり採られるのは、利益を最大化しない次善の策なのである。

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 ケインズ経済学は、完全雇用という政策目標に結び付けられていて、それが批判の種ともなった。それは、どうしても大き目の有効需要の追加を必要としてしまい、勢い余ってインフレを加速することにもなる。他方、不合理の原因を「大損性」と特定すれば、低水準であっても、底入れさえさせれば良いのだから、求められる財政出動は限定される。むろん、勢い良く底離れさせるには、多めが望ましいが、少なくとも、率先して抜くようなことさえしなければ良い。

 日本経済が長期のデフレに陥ったのは、底離れのチャンスで、すかさず緊縮財政を取って、回復の芽を摘むことを繰り返してきたからである。それは、現下の局面で、またも実証されることだろう。これは、「金利の調整力は、需要への不安に勝る」という誤った理論に基づくものだが、実は、古典派的な経済学に立っても、「低金利においては、借り入れを増やすべし」という合理的行動を、政府にも認めれば、こうはならない。

 ゲーム理論のミニマックス戦略の均衡を打破するには、需要に関する情報と信用が必要である。それを提供できるのは、企業のようにリスクを気にしなくて済む政府だけであり、プライス・リーダーシップならぬ、デマンド・リーダーシップを示せば良いということになる。結局、政府にだけは「金利に従うな」という不合理な行動を求める、理論の外の「思想」が不幸を招くのである。


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2/14の日経

2014年02月14日 | 今日の日経

(今日の日経)
 中国市場、理財商品が影、金利上昇、社債発行中止相次ぐ、世界に波及懸念。半導体技術の米社を買収。生保契約額の減少歯止め。保育士の増員の先送り検討。グーグル東大連合の波紋。格安航空がキャンセル保険。マンション1月も堅調。養殖マグロ買い手つかず。経済教室・消費税は税率を無限に上げても税収増・小林慶一郎。

※こちらが一面トップにふさわしかろう。とうとう始まったな。シナリオどうりではあるが。※グーグルにやられるとは、お粗末な。※興味深い理論研究だね。国債を償還すると消費が増えるという理論らしいが、消費が足りないからやむなく国債を出しているのでは。それから、1997年に消費・所得増税をし、直後に大幅な法人減税もしたが、どうなった。これは反例とならない事実で、今度は上手く行くのかな。少なくとも、モデル外の要因が大きく左右すると疑うべきじゃないのかね
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