経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

2/25の日経

2013年02月25日 | 今日の日経

(今日の日経)
 日銀総裁に黒田氏。生活費頼る団塊ジュニア。核心・農業パワーなる幻想・芹沢洋一。南欧企業は資金調達で苦境、貸出金利高止まり。経済教室・成長戦略と財政再建・小峰隆夫。鉄道代替バス半年。

※これで日銀の緩和姿勢を疑う者はいなくなろうが、米国で消費が減退し、金利先安感が出れば、円安株高が戻る可能性がある。その時は誰のせいにするのかな。日本でも株高で百貨店の高額品は良いが、コンビニは前年比マイナス圏内。期待が急だっただけに、崩れるのも早かろう。

※政治部出身らしい良い核心だ。※貿易黒字縮小の第一はエネルギー価格上昇というのは良い指摘。貯蓄率は投資率で決まる。投資率は労働力率次第。労働力率が中期的にどうなるかは分からんよ。労働力率が高まれば財政赤字も縮小するから、気にすべきは、やはり、経常収支よりも成長。長期的には燃料輸入の削減が大切。

※KitaAlpsさん、コメントありがとう。財政をイメージだけで語る風潮は困ったもの。数字のチェックが大事です。
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政治における平凡なる風景

2013年02月24日 | 経済
 日米首脳会談において「聖域」が認められ、TPP参加表明への条件が整った。自民党が総選挙で「聖域なき関税化に反対」の公約を掲げてから、こうした手順になることは目に見えていた。これは、ウルグアイ・ラウンド交渉の「例外なき関税化に反対」の焼き直しであって、創造性があるわけではない。それが妙に大きな成果に見えるのは、平凡なことを行い得なかった3年間があったからだろう。

 自由貿易が日本経済にメリットをもたらすことは明らかでも、利害にバラつきがあるのだから、政治的な合意を取り付けることは容易ではない。「くさい芝居」と言われようと、手順を踏まえることは重要であり、着実にこなしていくには、それなりの力量が必要である。一昔前は、それが当たり前に思えたが、失ってみると、その有り難さが分かる。果たして、今回は、田勢康弘「総理執務室の空耳・コメマフィアたちのXデー」のようなドラマが見られるのであろうか。

………
 今週の日経ビジネスの特集は「アベノミクス」。意外なのは、日経とは思えぬ消費増税への危惧感だ。脱デフレ=物価上昇であるから、消費増のための賃金増が欠かせない。大和総研の試算を引いて、消費増税があるために、毎年3%ずつ賃金が上がっていかないと、実質可処分所得が目減りするとする。所得を吸い上げていては、脱デフレが困難なことは、当然過ぎる話だが、素直に論理を転がして、行き着いたようだ。

 囲み記事で取り上げられた3氏、セブンの鈴木会長の消費増税への危惧は良く知られているが、マクドナルドの原田会長は「上げられるもので転嫁する」旨の発言をしているし、ニトリの似鳥社長は「黒字の限り値上げしない、雇用と賃金から消費拡大」とする。加えて、シェア50%以上のカルビーですら、松本会長は「月給が増えない限り、転嫁できない」とする。これほど消費の前線に在る者の実感は厳しいのだから、日経本紙の論説のように「財政再建が懸念される」とはならないのだろう。

 アベノミクスは「3本の矢」という触れ込みだが、実態は、金融緩和のみで、財政出動は補正を打って前年度並みになるだけであり、成長戦略はマクロ的には無視できる程度の効果しかない。TPPとて、すぐに実現して、年間3000億円の効果だ。実は、こうした金融緩和のみで脱デフレを試みるのは、第1次安倍政権当時の円安バブル下での輸出主導による経済政策の焼き直しである。それでも、世界経済の時宜を得て、円高是正には成功できたから、有り難いのである。

 日経ビジネスは、円安株高を予言したGS会長のジム・オニールの見方として、「市場はアベノミクスに興奮しているが、実はそれは3本の矢の中で金融緩和に対してのみだ」と伝えている。金融緩和をすれば、円安株高のプチバブルは作れる。ここまでは、過去にも経験したことである。金融業者には、ここまでで十分だが、むろん、国民経済の課題は、ここから先にあり、焼き直しでは済まない。

………
 ウルグアイ・ラウンド交渉は妥結に至ったが、巨額の対策費を使ってもなお、コメを始めとする農業の生産性向上には成功しなかった。焼き直しから先の部分は、依然、課題として残っている。それは、アベノミクスも同様だ。少なくとも、前回、定率減税の廃止を既定方針として行い、所得や消費に配慮しなかったことを繰り返せば、結果もまた変わるまい。つまり、以前と同じことをして評価されるのは、ここまでだ。

 10-12月QEが出て、民間調査機関の経済見通しは上昇したが、消費増税後の2014年度の成長率は、いまだ0%台である。成長を急減速させることが分かっている経済運営を敢えてすることは、通常はあり得ない。GDP比では、かえって公的債務を大きくしかねないし、1年後には需要を落とすとしておきながら、設備投資を期待するのも幻想だろう。ようやく、脱デフレのカギが賃金への波及にあると認識されてきた。あとは無理な増税計画を改めることである。真価が試されるのは、参院選の「前」である。それが政治も経済も決める。

(今日の日経)
 TPP交渉参加6月にも決定。全量再処理を継続・通産省。第一生命が保険料下げ。米消費、中所得層が増税で支出抑制、楽観論が後退。目立たぬ電力規制も崩せ。ナゾかがく・地球温暖化に歯止め?  読書・沖縄返還と日米安保体制・中島琢磨。

※やはり米国でも影響が出始めたようだ。
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2/23の日経

2013年02月23日 | 今日の日経

(今日の日経)
 ビックデータ解析に投資。団塊世代の女性免許率67.1%。税制改正法案賛成へ。海外投資の収益最高。ユーロ圏の景気回復弱く、13年マイナス0.3%成長予想、輸出採算悪化。セブン、北米で復活。銅やニッケル一段安。

※年を取ると民謡や浪花節が好きになるわけではなく、それは世代の文化なのだ。「今の年寄りはマンガが好き」と言われる時代もいずれ来る。※欧州はまさに日本病。緊縮財政で輸出に頼り、それが折れるとマイナス成長となる。
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2/21の日経

2013年02月21日 | 今日の日経

(今日の日経)
 生産は中国比率下げ。運用資産の配分見直し・GPIF。社説・幼児教育の無償化より保育所整備を急げ。サイバー攻撃で米中緊張。貿易赤字最大、輸出増は4月以降に。トルコ金融政策かじ取り難しく。太陽熱湯沸しを全戸導入マンション。軽油ガソリン一段高。経済教室・医療費抑制は地域単位で・冨田清行・軍事篤晃。

※よくぞ書いた。現実を見ない政策を抉出することが社説の役割。※医療施設への投資インセンティブはおもしろい観点。ならば、投資をコントロールする改革案を考えてはどうか。
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2/20の日経

2013年02月20日 | 今日の日経

(今日の日経)
 燃料や巣想定し電力の値上げ圧縮。トヨタ国内生産1割増産。特許黒字1兆円に迫る。世帯収入を共働きで維持。13兆円補正足踏み。ユーロ圏が貿易収支改善。FT・インフレ予想に投資家は動じず。経済教室・働き方・休暇買い取りも一案・黒田祥子・山本勲。

※女性の医療介護分野への就労が増え、わずかずつスウェーデン化が進む。今後はダブル正規とダブル非正規の格差問題になるだろう。※選挙の時期を遅らせて、国民に大迷惑をかけたのに、急ごうという思想はないようだ。※長時間労働と長期雇用は裏腹など、おもしろい経済教室だったね。脱社内サービスはトップが「いらん」と言えばすぐできる。休ませるのも実力。
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2/18の日経

2013年02月18日 | 今日の日経

(今日の日経)
 法定利率下げ変動制に。米財政再び試練に。石炭火力が欧州で増加、排出枠下がり。中国春節・小売4年ぶり低い伸び。景気指標・米消費の粘り越しどこまで・西村博之。経済教室・財政再建も成長戦略・小林慶一郎。

※西村さん、良く書けてる。負担増と資産高を組み合わせる経済政策は危ういね。※債務上昇で金利低下・不変は、日本以外は非ケインズ政策時代の古い例ばかり。「政治経済学的な失敗」に答えを求めるのは、当たらずとも遠からず。スキあらば増税では、企業は投資などできんよ。気にしてるのは、政府の信用でなく、需要の見通しだ。なぜ分からんのかな。
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2/17の日経

2013年02月17日 | 今日の日経

(今日の日経)
 豪に潜水艦技術供与。パナソニック・高齢者住宅に参入。G20・財政健全化目標で攻防。毒ギョーザ事件とレーダー照射・飯野克彦。レアアース問題その後。読書・電力システム改革・八田達夫、アイスランドからの警鐘。

※サ付き住宅は成功している政策だと思うね。※失敗している政策を人に押し付けるようなことはやめてほしいもの。
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経営学者と経済学者の人生訓

2013年02月16日 | 経済
 日経書評に誘われ、クレイトン・M・クリステンセン「イノベーション・オブ・ライフ」を読んだ。経営学者というのは、立派な人生訓を書けるものなのだと、感服することしきりである。お人柄もあるのだろう。その点、経済学者が語るとすれば、「個々の利益追求が社会の利益になるという教えを生かし、卒業する諸君らは…」、まあ、あまり役立つ人生訓にはなりそうもないね。

………
 本書で興味深かったことの一つは、金銭的な報酬は、仕事への意欲を増す「動機付け要因」にはならず、欠ければ困る「衛生要因」にしかならないということだ。あくなき利益追求を基礎にする経済学の理論に、いきなり反する話なのだが、クリステンセン先生の方が正しいと思う。「やりがい」こそが人を動かすというのは、組織で働く経験を長くすれば、真実を衝いていると分かる。

 そして、先生は、人生の投資を後回しにするリスクを説く。有能な達成動機の強い人ほど、仕事や昇進などの、今すぐ目に見える成果を生む活動に、無意識に時間や労力を割いてしまい、大事にするつもりだった伴侶や家族を疎かにした結果、孤独で寂しい人生を自ら招くことになるとする。こうした、短期的で具体的な利益を優先するあまり、長期的に欠かせない投資を怠る行動は、ある意味、普遍的である。

 国家レベルで言えば、日本は、財政再建を焦る余り、子どもや若者への社会保障を薄いまま放置し、訪れるであろう人口崩壊を年々確実なものにしている。「人が足りなければ移民で」という説は、「妻が出て行っても、代わりを連れて来ればいい」というのに似た、情の薄さが感じられる。まるで、経済や仕事のために、人や妻が存在するような価値観を想像させるからだ。

 企業でも、当年の利益のために、研究開発や人材育成に手を抜き、長期的な衰退を招いた事例は、掃いて捨てるほどある。経営の苦しいときほど、我慢して開発と育成を続けられるか、それが運命を分かつと言って良いほどだ。クリステンセン先生は、経営学における「理論」を強調しているところだが、そう言って申し分ないほど、多くのスケールで観察できる行動と現象である。

………
 経営学における知見が、単なる事例集ではなく、時間と場所を超える「理論」とまで言えるのは、それが人間の心理あるいは行動パターンに根ざしているからであろう。人類史の長きに渡る狩猟採集生活において、最も有効であった行動、それは目先の利益を着実につかむことだったろう。長寿が稀だった時代において、長期的投資の価値が薄かったことは、容易に想像できる。

 むろん、現代に至って、長期的投資が価値を持つ社会を構築した以上、人類史に育まれた心性を理性によって補完し、現世の社会環境に適合させることは、為さねぱならない課題だし、そこに学問的価値もある。もっとも、家族への情愛などの人類史的な心性に合わせ、社会の方を構築するという方向性も在るわけだが。

 経済学は、「理論」経済学と「行動」経済学という区分を持つが、経営学に、理論経営学とか、行動経営学があるとは、寡聞にして知らない。「理論的には上手くはずの経営モデル」なんて、意味が無いし、実際の行動に根ざす研究が当然であれば、わざわざ「行動」を冠する分野を作る必要もなかろう。むしろ、区分を持つ経済学の方が不思議なのであって、基礎とすべき人間の行動パターンを取り違えているのかもしれない。

 もう一つ、本書で特筆しておきたいのは「創発的戦略」の概念である。理屈で戦略を作って事に臨むのではなく、多様な試みやチャンスの中から、上手く行っているものを拡大・強化することで、帰納的に戦略を形作っていくものだ。毎年、成長戦略の焼き直しをしている日本のような国に、是非、聞かせたい話だ。政策を評価せよの声だけは喧しいが、成功している政策を伸ばそうという前向きのものがない。

 財政再建の優先で、何度、成長を失速させても反省がなく、「資金を余らせれぱ成長する」という理屈にしがみつく一方、いまや最大の雇用拡大セクターになっている医療介護について、抑制することだけが国家的課題とされる。北欧の社会保障の形成は、経済成長のための女性労働力の確保という「必要」に迫られた側面もある。「創発的戦略」を、本来的な場所である経国済民にも使いたいものである。

………
 クリステンセン先生は、経営学の理論を「最高の人生を生き抜くために」明らかにしてくれた。「儲けること」を目的とする経営学が、これほど「幸せ」のために豊かな知見を与えてくれるとは意外かもしれない。それは、結局、人間の心性に根ざしているからであり、それゆえ、良い人生訓にもなる。先生は、「正しい問いかけをすれば、答えはたいてい、簡単に得られる」と語っている。クリステンセン経営学は、それに成功しているのである。

(今日の日経)
 今期経常利益が全産業では3%増。小売り、ネット通販1兆円。診断ソフトの販売解禁。進化する宅配・高齢者見守り。大機・既に始まっている財政再建・桃李。素材・燃料在庫8品目増加。ロシアに隕石、衝撃で建物損壊。

※2/14の10-12月期GDPは底入れという評価だろうが、消費は復元しただけ。12月は収入の伸びからすれば出来過ぎ。1月に反動が出ると雰囲気は変わるかもしれない。

※KitaAlpsさん、良いコメントをありがとう。平日の更新がない中でも訪れている皆様、勇気づけられております。
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2/11の日経

2013年02月11日 | 今日の日経
 
(今日の日経)
 為替差損益5300億円改善、自己資本13兆円増。比に巡視船供与。国のガス石油は高値づかみ。核心・給与増の首相からのお願い、輸出と所定外給与、企業利益と賞与、物価とパート時給、財務官は給与増減税・滝田洋一。中国鉄鋼の設備過剰重く。ITに連続起業家。賃金のぬくもり・土谷直也。経済教室・ものづくり・野間口有。

※さすが日経のエース滝田さんだ。第一次安倍政権では最賃に取り組んだが後手だった。ローソンは象徴的事例にとどまるにしても良い演出。成果は別にして、方向は正しいと見てもらえるだけで十分。失敗しても、企業のせいにできるわけだし。日本では結果より意図が重く見られがちだから、機運を高めることは、政治に欠かせぬ要素だ。

※昨日、NHKが「終戦・なぜ早く決められなかったのか」を再放送していた。当時の指導者の決断力のなさを批判するものだったが、終了後の番宣は「使用済み核燃料」。核燃サイクルは破綻しているが、撤退の決断ができずにいる。責任と裏腹だから、決断は、今昔を問わず、かくも難しい。まあ、嫌な選択でも、機運を高める努力は欠かさないことだね。
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成長が先か、生産性が先か

2013年02月10日 | 経済
 2/7の深尾京司先生の経済教室は、おもしろく読ませてもらった。経済学の常識は、個々の企業が生産性を上げ、その結果として経済が成長するというものだろう。それは分かっていながら、筆者は、成長の結果として、生産性が上がっているのではないかという、長年の疑問を拭えないでいる。因果関係を逆転させるのは、基本的な思考法なので、余興につきあってもらえたらと思う。

………
 紙面に掲載された図を見ると、製造業のTFPは、1991年のバブル崩壊を境に伸びが落ち、2002年頃から急に高くなっている。ということは、1991年から技術革新や規制緩和が停滞し、2002年から大きな進展を見せたということだろうか。正直、そうした技術的実感はまったくない。単に、バブル崩壊後に需要が伸びなくなり、2002年以降はアメリカンバブルで輸出が急増したに過ぎぬのではないか。

 こうして見ると、技術革新や規制緩和によって経済を成長させようという「成長戦略」にも疑問が湧いてくる。もちろん、それらは必要条件であることは確かだが、他方で、「成長戦略」は財政出動の代替物として扱われ、財政再建と組み合わされることが多い。そうなると、それで成功するものなのだろうか。

 非製造業のTFPを見てみると、バブルの時期に伸びが高まったことが分かる。その後は、ずっと停滞続きだ。深尾先生が言うように、米国と違って、IT導入が不十分だったから、差がついてしまったのかもしれない。ただし、米国はITを使う金融業がバブルで潤ったのに対し、日本は輸出増の需要波及を緊縮財政で断ち切ったから、内需中心の非製造業が伸びなかったようにも思える。

 日本の流通業は、昔は「暗黒大陸」などと言われて、その複雑さは非効率の典型とされてきたが、いまや配送センターが続々と整備され、日用品の流通は一新されている。コンビニの情報投資は改めて言うまでもないだろう。そして、こういうものは需要が増えているときに威力を発揮する。震災後、多少、需給が締まっただけで、コンビニの業績は高まった。生産性と需要は表裏一体のものである。

………
 深尾先生が言うように、お役所のターゲッティングポリシーに期待できないことは、筆者も同感である。成功していたかに見えた「栄光の時代」だって、「生徒が優秀だと、先生も立派だと思われる」と揶揄したものである。これは、お役所に代わって、民間や大学ができるものでもないように思える。

 できることは、植物の栽培と同様、水や肥料といった環境を整えて、虫などの害が及ばないよう除いてやり、おのずと育つのを待つことではないか。引っ張り上げて伸びるものではないし、まして、需要を与えては抜くというゴー&ストップの財政運営で、わざわざ「一害を与える」ようなことをしていてはダメであろう。需要の増加と物価の緩やかな上昇は、TFPをも高めるように思う。

(今日の日経)
 原発輸出をサウジと協議。03年に26%が10%に軽減し日本版ISAへ。住生が保険料下げ。要望に復興庁が即応。生損保評価損半減。ウーマノミックス・米より高いスウェーデンの女性労働力率。アパート屋根で発電。ガソリン高がレジャーに影。中外・反体罰の日本文化。クマバチは飛ぶ。読書・イノベーションオブライフ。

※KitaAipsさん、激励ありがとう。2/2への御指摘も、そのとおりと思います。大恐慌の研究では、近年は金融要因が強調されてきましたが、追加的需要の観点は欠かせません。この頃は「需要が大事」が繰言のようになっていますが、今後も実事求是で行きたいですね。
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