合理的な行動を取るならば、大連立になる。参議院選挙は3年に一度しかなく、しかも、現状では、民主、自民とも1回の選挙では単独過半数を制するのは困難とされる。従って、ねじれは6年続く。こうした誰もリーダーシップを発揮できない状況を解消するには、衆議院の定数を改正し、いずれかが容易に3分の2を獲得できるようにするしかない。それには、大連立が必要になる。
衆議院の比例代表を80削減して、小選挙区300、比例代表100にした場合、得票率45%なら、比例代表で45取れるから、3分の2の267に達するには、あと222である。これは小選挙区の74%であるから、これだけ確保することは、過去の総選挙の結果から見て、そう難しくはない。
こうなると、日本の政治体制は、衆院で3分の2を制した政党がリーダーシップを発揮し、参議院がそれを牽制するという形が「常態」となる。むろん、与党の参議院の勢力次第で、リーダーシップの強さは変化する。これは、二院制を定めた憲法の趣旨に合っていると言えなくもない。
一方、参議院であるが、定数を慣行に従って衆議院の半分の200とすると、1度の選挙では100人が選出されるので、これは人口125万人に1人ということである。そうすると、都道府県選挙区に割り振られている73を引くと、比例代表は27になる。これは現在より21の削減になる。
なお、この際だから、一票の格差を是正するために比例代表を廃止して、人口の大きい都道府県に配分すると、東京都はブラス5、大阪府、神奈川県はプラス4などとなり、格差を3倍以内にすることが可能になる。これを見ると、いかに大都市における一票が軽いものになっているかが分かるだろう。
衆議院の定数削減が行われ、3分の2が常態の体制が確立すると、「参議院の小選挙区化もあり得る」というテコを通じ、憲法の改正も現実的なものになる。これはパンドラの箱かもしれないが、ついに日本は、国家の骨格(コンスティテューション)を自ら決める力を身に着けるに至るだろう。
(今日の日経)
米成長2.4%に鈍化、ドル安加速。参院議長、定数削減案年内にも。6月の鉱工業生産4か月ぶりマイナス。英、景気に応じ資本規制。韓台パネル大手7-9期の業績に一服感。エコカー補助延長せず。RO膜を海外生産。学テ・沖縄全科目で平均下回る。日経B・国会定数削減はパンドラの箱、ねじれ突破の起爆力・清水真人。
衆議院の比例代表を80削減して、小選挙区300、比例代表100にした場合、得票率45%なら、比例代表で45取れるから、3分の2の267に達するには、あと222である。これは小選挙区の74%であるから、これだけ確保することは、過去の総選挙の結果から見て、そう難しくはない。
こうなると、日本の政治体制は、衆院で3分の2を制した政党がリーダーシップを発揮し、参議院がそれを牽制するという形が「常態」となる。むろん、与党の参議院の勢力次第で、リーダーシップの強さは変化する。これは、二院制を定めた憲法の趣旨に合っていると言えなくもない。
一方、参議院であるが、定数を慣行に従って衆議院の半分の200とすると、1度の選挙では100人が選出されるので、これは人口125万人に1人ということである。そうすると、都道府県選挙区に割り振られている73を引くと、比例代表は27になる。これは現在より21の削減になる。
なお、この際だから、一票の格差を是正するために比例代表を廃止して、人口の大きい都道府県に配分すると、東京都はブラス5、大阪府、神奈川県はプラス4などとなり、格差を3倍以内にすることが可能になる。これを見ると、いかに大都市における一票が軽いものになっているかが分かるだろう。
衆議院の定数削減が行われ、3分の2が常態の体制が確立すると、「参議院の小選挙区化もあり得る」というテコを通じ、憲法の改正も現実的なものになる。これはパンドラの箱かもしれないが、ついに日本は、国家の骨格(コンスティテューション)を自ら決める力を身に着けるに至るだろう。
(今日の日経)
米成長2.4%に鈍化、ドル安加速。参院議長、定数削減案年内にも。6月の鉱工業生産4か月ぶりマイナス。英、景気に応じ資本規制。韓台パネル大手7-9期の業績に一服感。エコカー補助延長せず。RO膜を海外生産。学テ・沖縄全科目で平均下回る。日経B・国会定数削減はパンドラの箱、ねじれ突破の起爆力・清水真人。