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経済を良くするって、どうすれば

経済政策と社会保障を考えるコラム


 *人は死せるがゆえに不合理、これを癒すは連帯の志

3/31の日経

2021年03月31日 | 今日の日経
 2月の商業動態は、小売業が前月比+3.1と大きめの上昇となった。コロナの蔓延に伴い、12月-0.6、1月-1.7と大きく低下していたが、これを取り戻す動きとなった。2月は、緊急事態宣言が続く中でも、消費者態度が大きく戻していて、こんなに戻るものなのかと訝しんでいたが、それに沿った結果が出た。このペースであれば、1-3月期の消費は、大きく下がらずに済みそうである。

(図)



(今日までの日経)
 トヨタ・日産、減産検討。円、一時110円台に下落。地方の消費・賃金、低迷深刻。石炭火力 輸出支援を停止。AIが価格競争回避、弊害も。コロナ禍、超過死亡なし。

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感染のリバウンドを防ぐには

2021年03月28日 | 経済
 非常事態宣言が3/21をもって解除され、その後の感染のリバウンドが懸念されている。感染の最大のリスク行為は会食だから、会食を増やせば感染が拡がり、我慢すれば縮むことになる。すなわち、リバウンドするかどうかは、会食をどれだけ抑制できるかであって、それは国民の心掛け次第とも言える。政策で行動をコントロールするには限界があることも理解しながら対応を考えたいものである。

………
 マスクをしないで会話を15分すれば、濃厚接触者になる。マスクを外しがちな会食をすれば、感染するのは当然だ。完全に防ぐには、外食を、家庭内で既にリスクを取っている同居者か、孤食・黙食に限らないといけないだろう。むろん、職場や家に招いての会食もダメである。こうして見れば、政府が「4人以下で、対策をしている店で」と呼びかけているのは、若干、制限を緩くしていることが分かる。

 過去の感染の波は、3月、7月、11,12月の居酒屋の活動期に上昇している。政府が自粛を呼びかけても、会食の欲求が強まって機会が多くなると、感染の増加を抑えることができない。東京では、3月、7月に「夜の街」の自粛で効果を上げ、11月もある程度は効いたものの、最強の12月の忘年会の圧力には抗しきれず、感染の急拡大を許してしまった。その圧力の前では、「マスクで会食」の訴えは虚しいものだった。

 最も早く2/8で緊急事態宣言を終えた栃木県は、その後も緩やかながら感染者数は減少していった。宣言を解除してもリバウンドさせずに済んだのだが、3月の送別会シーズンになると、残念ながら増加に転じている。他方、2/28に宣言を解除した大阪府は、そこで3月のシーズンを迎えた形となり、感染が急加速した。おそらく、1週間程で7日間平均が350人に達し、11月と同レベルまで増えるものと思われる。

 3/21まで宣言下にあった東京は、解除前から感染者数の緩やかな増加が続く。3月の圧力を辛くもしのいだというところだろう。神奈川、埼玉、千葉の3県については、同じ水準を保てている。この間、宮城県は、GoToイートを再開したところで、3月の急拡大に見舞われ、愛媛県の急増も「夜の街」によるとされる。いかに会食を減らすかが重要なことがうかがわれる。4月に入れば、飲み会の欲求は弱まるので、何とか抑えたいものだ。

(図)


………
 理屈だけで言えば、すべての人が会食を自粛してくれれば、感染は抑え込めるし、飲食店に営業規制をかけて、強制的にできないようにするまでもない。しかし、実際には、我慢し切れない人もいるし、欲求が強まるシーズンには増えてしまう。首都圏で宣言を延長し、圧力の強い3月を過ごせたのは幸いだった。宣言による緊張は次第に薄れるので、いつまでも解除しないわけにもいかない。大事なのは、コントロールの限界を踏まえつつ、会食と感染の関係を率直に説くことであろう。


(今日までの日経)
 国内外 はや第4波懸念 感染、28都府県で前週超え。ダークパターン、世界で規制強化。米財政膨張、株高の壁。株価暴落、経済耐えられる。時短、来月21日まで継続 1都3県。

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3/24の日経

2021年03月24日 | 今日の日経
 今週は統計が少ないので、先週公表の建設総合統計を出しておこう。1月は、本コラムによる季節調整値で、住宅が前月比+0.5%、公共が-0.8%、企業(民間非住宅)が-0.2%だった。住宅が消費増税後の落ち込みの底から徐々に回復しており、企業は、相変わらず、ジリジリと後退している。そして、このところ高い伸びを示していた公共は一休みだ。建設投資は、全体的には、極めて緩慢な回復の状況にある。

(図)



(今日までの日経)
 対面授業、6割の大学で。米長期金利「2%後」にらむ。感染リバウンドの兆し 緊急事態を全面解除。コロナ人口減 くい止めよ。

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緊縮速報・安いニッポンにおける生産性

2021年03月21日 | 経済(主なもの)
 3/17に公表された10-12月期の資金循環統計は、一般政府の資金過不足が前期比1.4兆円の緊縮で、-11.4兆円となった。この水準は、アベノミクス前の2010~12年頃と同じくらいであり、コロナ対応の10万円給付金などで-20兆円超にまでなった異常な拡張から、並みの不況時のレベルに戻ったことになる。10-12月期はGoToキャンペーンで政府消費が膨らんだときであり、それがなくなった次の1-3月期は、更に緊縮が進むだろう。

………
 先日、『安いニッポン』(中藤玲 著)という新書を読んで、いろいろ考えさせられるところがあった。要は、日本は諸外国より相対的に貧しくなったというレポートである。問題は、そうなった理由だ。一つは、円安であろう。アベノミクス前、1ドルが80円を切る水準だったものが去年は107円くらいだったので、3割も安くなっている。国際通貨研の購買力平価の図で見ると、輸出物価との乖離幅が一段と大きくなっていることが分かる。

 もう一つは、低成長によるものだ。特に、消費は、アベノミクスの間、増えると消費税で削るを繰り返し、ゼロ成長状態である。これでは、普通に増えていった国々から遅れを取るのも当然だ。その上で、今後、どうすれば良いのか。まず、賃金、消費、物価は一体なので、普通の発想だと、賃金を増やそうとなる。それには、付加価値を多くするよう、生産性を上げる必要があるのだが、ミクロとマクロで別の意味がある。

 仮に、2人しかいない国で、1人100づつの生産をしていたとして、イノベーションにより、Aさんが1人で200の生産ができるようになると、生産の効率性は高まる。しかし、Bさんが失業し、生産が0になってしまうと、国全体で合わせた付加価値は多くならず、1人当たりの生産量は、まったく変わらない。つまり、個々の生産の効率性を高めることと、国全体で労働生産性を上げることとは、似て非なるものだ。

 通常は、こんなイノベが起こると、Aさんは生産増で2倍になった所得を使おうとし、Bさんに、何か新たなサービスでもしてもらい、お金を払うようになる。そうすると、国全体でのモノとサービスが多くなり、経済は成長する。経済成長や労働生産性の上昇とは、こういうものなのだ。したがって、それらの乏しさは、こうした成長の自然なメカニズムが阻害されていると考えるべきである。

 具体的には、Aさんの増えた所得を、政府が過去の借金を返すためと言って吸い上げたり、企業が外国の株主への配当や海外での投資のために使うからとして還元しなかったりすれば、経済は成長しなくなる。すなわち、政府が景気回復期に早々と緊縮を始め、それで弱まった消費を見て、企業が国内への投資をためらうと、マクロの生産性は遅々として上がらなくなる。これがニッポンを貧しくしたのである。

(図)


………
 「労働生産性を上げろ」というと、雇用慣行の改革が叫ばれがちだが、かつての日本では、継続雇用があるから、労働者は省力化に協力的で、生産性の向上に結びついているとされた。逆に、今では、雇用を流動化させないから、生産性が上がらないと批判される。この違いは、内需を伸ばさなくなったことによる。個々の生産性向上の努力が国全体の成長に結びつくかは、マクロ経済の運営次第である。そして、コロナ禍の終わりが見えてきた今の回復局面でも、やはり早々の緊縮がなされよう。


(今日までの日経)
 五輪海外客 受け入れ断念。緊急事態 全面解除決定。金融政策 危うい均衡 米金利上昇。政策見直し 日銀。

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3/17の日経

2021年03月17日 | 今日の日経
 1月の第3次産業活動指数が公表されたので、パブ・居酒屋の原指数見ると、平時の2019年は、3月、7月、11,12月に上昇していることが分かる。この時期が書き入れ時なのだ。それは、新型コロナの波の上昇局面に一致する。つまり、会食する機会が増えると感染も増えるということである。おそらく、足下の3月が下げ止まっているのも、会食が増える時期にさしかかったためと思われる。リバウンドさせないためには、緊急事態宣言が解除されても、会食を増やさないことに尽きる。そうした端的なリスクコミュニケーションが最も肝要だろう。

(図)



(今日までの日経)
 中国海警法「深刻な懸念」2プラス2。コロナ禍、経費7兆円減 テレワークで出張・交際費絞る。知財、海外収入が急減 自動車頼み。

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10-12月期2次・拡がる内外の明暗

2021年03月14日 | 経済
 10-12月期GDPの2次速報は前期比+2.8となり、1次速報の+3.0から若干の下方修正となった。その最大要因も、在庫の寄与が-0.4から-0.6になっただけである。問題は、やはり、消費にあり、消費増税の直後で落ち込んでいた2019年10-12月期との比較でも97%にとどまり、それ以前の4-6月期となると94%しかなく、次の1-3月期には、更に2%は下がりそうなことだ。ここに至っても、米国のように政策で消費を支えようという発想は見られない。

………
 消費(除く帰属家賃)を15年程のスパンで振り返ると、10-12月期に大きく戻したと言っても、2009年のリーマンショックの最悪時とほぼ変わらない水準でしかない。ここから更に2%も下がることになる。この15年の消費は、ようやく回復してもショックで失う「賽の河原」状態であり、しかも、そのうちの2回は消費増税という政策による打撃だ。2回の増税で、消費はアベノミクス前の10年前に逆戻りし、そこでコロナに見舞われた。

 低所得層からすれば、10%消費増税の見返りの幼児教育無償化は、既に軽減されていたので恩恵は薄く、増税で圧迫されただけである。日本は、いつも一時金を払って事を済まそうとするので、欧米では当たり前の還付のインフラがいつまでもできない。そして、インフラがないから、一時金で払うしかない悪循環となる。大恐慌は社会保障が整備される契機ともなったが、日本は、何度、打撃を受けても変わらない。

 他方、この15年間、成長を支えたのは輸出だった。図を見ても、消費に比して水準を増してきていることは明らかだろう。成長の原動力である設備投資も、要すれば、輸出に従って伸びてきただけである。法人減税をやり、産業政策に血道を上げてわけだが、暮らしを豊かにすることにはつながっていない。金融緩和は、円安に作用して輸出を支えたが、輸入物価を押し上げて消費を抑制することにもなった。

 足下の消費は、2020年10月をピークに下がり続け、1月のCTIは10-12月期の-2.3という低さだ。これに対して、輸出は、1,2月の数字でも順調に回復を続け、いち早く経済が復調した中国に続き、米国でも家計支援が行われれば、更に伸びて行くことになろう。そうなれば、輸出を追って、設備投資も水準を上げていくはずだ。こうして、内外の明暗は、ますます拡がることになる。

(図)


………
 緊急事態宣言は、産経によれば、3/22には解除されるようだ。2月の景気ウォッチャーの現状判断(水準)は、1月より上昇したものの、32.6とかなり低い水準にある。解除されても、営業規制が大きく緩和されるわけでもないから、消費の低迷は続くだろう。そんな中、金融緩和の副作用で、株価だけでなく、東京のマンションからゴルフ会員権まで上がるようになった。消費を支える政策が不在の中、デフレでバブルという困った状況になりそうである。


(今日までの日経)
 年収減・保険料増、同時に。6月までに ワクチン 4000万人供給にメド。設備投資7.6%増見通し 低迷、持ち直し。上場企業、純利益35%増 市場予想平均。米、家計支援100兆円 1.9兆ドル対策成立へ 4~6月は2桁成長観測。

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3/11の日経

2021年03月11日 | 今日の日経
 東京の感染確認数は、やはり下げ止まってきた。飲食店の営業規制で削減した夜間の会食の効果が出尽くしたということだろう。他方、景気ウォッチャーの飲食は、12,1月に15,16程度だったものが、2月は31.6に浮上している。下げ止まりは、東京に限らず、先に緊急事態を解除した大阪、愛知、対象外だった北海道でも同様だ。緊急事態をいつまでも続けられないとすれば、行動自粛の強化との組み合わせになろう。例えば、ランチや喫茶を含め、同居者食、孤食以外は自粛といったものだ。もっとも、求めても、生活への介入度が大きくて抵抗感が強く、3,4人での会食を減らすのがせいぜいかもしれない。

(図)



(今日までの日経)
 東日本大震災10年。半導体、EUも脱海外依存。高齢者ワクチン 施設優先。

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世界経済史から見た日本の成長と停滞の理由

2021年03月07日 | シリーズ経済思想
 この国が落ちぶれていることは分かっていたが、「日本と技術フロンティア国のギャップが1990年代以降のように著しく拡大するのは、鎖国の江戸時代末、太平洋戦争敗北の前後に次いで3回目」と、歴史上の大失敗に位置づけられるのは、この間を生きてきた者にとって、やるせないものがある。深尾京司先生の『世界経済史から見た日本の成長と停滞』の終章の一節だ。いわば、「第三の挫折」である。ハシモトデフレ以来の失われた歳月は、衰退の時代として画されるに至った。

………
 停滞の主因として、深尾先生は、労働生産性の上昇率の低下を挙げる。単なる人口や労働時間の減少だけでは説明がつかない。これは、実質賃金率が多くの国で大幅に上昇した中で、わずかしか上昇しなかったことに映し出される。そして、輸出競争力のために賃金率を切り詰める「窮乏化」からの脱出を目指すべきとする。

 なぜ、労働生産性の上昇率は低下したのか。深尾先生は、高度成長期や安定成長期には他の先進国より高かった資本装備率とTFPの上昇が停滞したからだとした上で、TFPは、2005-15年には、米仏英に比べて高かったのに、資本サービス投入の増加が著しく低かったとしている。

 さらに、長期的な資本蓄積の減速には、利潤率の低下があるにせよ、2000年代は、利潤率がやや回復しても低迷が続くという「謎」があり、資本蓄積が停滞した理由として、金融緩和の余地の少なさ、円高、海外移転、配当性向の高まり、従業員や組織への投資の停滞、労働集約産業の拡大などを挙げる。

………
 さて、1997年にハシモトデフレで大規模な需要ショックを与えて以来、日本の設備投資の動向は、極めてシンプルになった。輸出が増えれば伸び、減れば縮む、それだけである。それまでの「輸出を起点に内需の拡大に反応する形」が見られなくなった。輸出で景気が回復しだすと、すぐさま緊縮で消費を抑圧するのだから、当然の成り行きだ。

 これでは、足下で収益が回復しても、設備投資をしようとは思わなくなる。消費が抑圧されると、物価は低迷し、金融緩和が実現できる。金融緩和の下で円キャリーが起こり、時折、弾けて超円高になって、製造業は海外移転を進める。国内投資ができないから、配当性向を高め、従業員や組織に投資せず、安い非正規を使ってばかりとなる。

 私は、正統派の経済学者とは違い、需要動向が設備投資に決定的影響を与えると見るオールド・ケインジアンなので、正直、「謎」というほどではない。脱出方法としても、法人減税や規制緩和といった利潤率に係る産業政策に期待せず、景気の回復局面で消費が十分に加速するまで緊縮を我慢するだけで済むと考えている。

(図)


………
 産業別の生産性も、自動車のような輸出が柱の産業は海外の需要に恵まれて高くなり、緊縮で抑圧される国内消費を相手にする産業が低くなるのは、致し方ない。生産性を上げるための高賃金は、強い内需の下で、労働需給が締まってないと実現しない。2000年代以降の日本経済の構造変化の特徴は、GDPに占める輸出比率の高まりである。裏返せば、内需を抑圧してきたということだ。つまり、政策どおりに落ちぶれたわけである。


(今日までの日経)
 米、月内に1人15万円を追加給付。株や住宅価格 警戒水準 迫るバブルの足音。新規感染、増加に転じる。社説・出生激減。緊急事態、再延長を決定。米軍がアジアに対中ミサイル網。英、半世紀ぶり法人増税 世界の減税競争に転機。

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3/3の日経

2021年03月03日 | 今日の日経
 1月の労働力統計は、雇用者が前月比+10万人と堅調だった。失業率も-0.1%の2.9%に低下した。ただし、1月の緊急事態宣言の影響で、休業者の前年同月比が12月の+16万人から1月の+50万人に増加している。また、新規求人倍率は、前月比-0.08の2.03倍だった。こちらは、前月の増加の反動もあり、状況としては横バイにある。求人数の前年同月比は、前月より改善した。前年のウラが出た面もあるが、建設、製造、医療福祉は上向いている。

(図)
 


(今日までの日経)
 戻る利益 戻らぬ投資 車や機械けん引/企業の現預金最高 10~12月法人統計。女性の実質失業103万人 非正規の苦境一段と。緑の世界と黒い日本。

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