今日の経済教室は、IMFのシンさんが登場だ。内容は、スタンダードの一言であろう。まるで日経の日頃の主張を写したかのようでもある。しかし、現在、それは機能不全に陥っている。スタンダードの中にどんな問題があるのか、そこを指摘できるようでないと、一級のエコノミストとは言えない。
一番の問題は、解決の過程を曖昧にしていることだ。リーマン・ショックの危機に際して、財政・金融政策は衝撃を和らげたとしながら、財政健全化が中長期的な成長に必要だとする。この程度なら、誰でも言えるだろう。その過程として、11年、12年の財政による需要管理を、どう舵取りするかが問われている。
10年、11年と、日本は急速に財政収支を改善している。このペースが正しいのか、もっと強めるべきなのか、デフレの中で、現状の政策を正当化できるか否か、まじめに答えなければならない。しかも、IMFさんは、11年における日本の成長率の急減速を予想しているわけですよね?
次に、成長促進策として、安易に法人減税を持ち出しているのも疑問だ。そういう効果があるのは否定しないが、後段で、自ら指摘する、企業の現状における投資への消極性とどう整合させるのか。ご提案の損失繰越の拡大やベンチャー支援では、タカがしれているだろう。これと見合いの消費増税による投資冷却効果の方が遥かに大きくはないか。おまけに、日本の個人消費のシェアが低いのが問題と、お勧めの政策とは矛盾する指摘までしている。
では、日本に対する正しい処方箋とは、どんなものなのか。筆者なら、現下で、保育、介護、医療を中心とする社会保障を増加させて内需を拡大するとともに、物価上昇が見られたところで自動的に消費税アップがなされる仕組みを導入する。短期と中期の政策をセットで決めることが重要だ。
経済政策は、投資促進や財政再建といった、経済に資するようなことを唱えていれば済むものではなく、順番や作用・副作用の量の把握が極めて重要である。企業を優遇し、小さい政府にすれば、あとは市場メカニズムが上手く働き、成長の加速で皆に還元されるというのは幻想だろう。リーマン・ショック後に問われているのは、そこである。
投資にはアニマルスピリットが必要だと言ったのは、ケインズである。彼は、それを理解した上で、需要管理政策を提案した。シンさんのように、企業の優遇と小さな政府で、それを刺激すべきだと言ったのではない。碩学の言葉の重みを、改めて認識すべきではないか。
(今日の日経)
エルピーダ、台湾の事業取得。エジプト長期独裁に限界・中西俊裕。社説・ネット配信。FX倍率規制から半年、存在感保つ。自動車保険、年明けに動き。ダボス・ドイツ責任論・岡部直明。ウォン理論値より1割安。日本に似た課題、中国直撃。比、モロと交渉再開。ダボス・照準は中国、すしのみ人気。NEC・最後のチャンス。カーナビ、ガラスに表示。ステロイド含有ナノ粒子。ビック・君は伸びる業界に・宮嶋宏幸。経済教室・生産性向上・アヌープ・シン。
※DRAMも寡占へ。欧州はスレイマンでいけると踏んだか。禁止よりビジネスモデルが必要。日経が批判した施策を素直に検証、これは立派。自動車の消費が気になる。人気がなくても必要。韓国の苦境はこれから。中国への処方箋は既述(1/27)。
一番の問題は、解決の過程を曖昧にしていることだ。リーマン・ショックの危機に際して、財政・金融政策は衝撃を和らげたとしながら、財政健全化が中長期的な成長に必要だとする。この程度なら、誰でも言えるだろう。その過程として、11年、12年の財政による需要管理を、どう舵取りするかが問われている。
10年、11年と、日本は急速に財政収支を改善している。このペースが正しいのか、もっと強めるべきなのか、デフレの中で、現状の政策を正当化できるか否か、まじめに答えなければならない。しかも、IMFさんは、11年における日本の成長率の急減速を予想しているわけですよね?
次に、成長促進策として、安易に法人減税を持ち出しているのも疑問だ。そういう効果があるのは否定しないが、後段で、自ら指摘する、企業の現状における投資への消極性とどう整合させるのか。ご提案の損失繰越の拡大やベンチャー支援では、タカがしれているだろう。これと見合いの消費増税による投資冷却効果の方が遥かに大きくはないか。おまけに、日本の個人消費のシェアが低いのが問題と、お勧めの政策とは矛盾する指摘までしている。
では、日本に対する正しい処方箋とは、どんなものなのか。筆者なら、現下で、保育、介護、医療を中心とする社会保障を増加させて内需を拡大するとともに、物価上昇が見られたところで自動的に消費税アップがなされる仕組みを導入する。短期と中期の政策をセットで決めることが重要だ。
経済政策は、投資促進や財政再建といった、経済に資するようなことを唱えていれば済むものではなく、順番や作用・副作用の量の把握が極めて重要である。企業を優遇し、小さい政府にすれば、あとは市場メカニズムが上手く働き、成長の加速で皆に還元されるというのは幻想だろう。リーマン・ショック後に問われているのは、そこである。
投資にはアニマルスピリットが必要だと言ったのは、ケインズである。彼は、それを理解した上で、需要管理政策を提案した。シンさんのように、企業の優遇と小さな政府で、それを刺激すべきだと言ったのではない。碩学の言葉の重みを、改めて認識すべきではないか。
(今日の日経)
エルピーダ、台湾の事業取得。エジプト長期独裁に限界・中西俊裕。社説・ネット配信。FX倍率規制から半年、存在感保つ。自動車保険、年明けに動き。ダボス・ドイツ責任論・岡部直明。ウォン理論値より1割安。日本に似た課題、中国直撃。比、モロと交渉再開。ダボス・照準は中国、すしのみ人気。NEC・最後のチャンス。カーナビ、ガラスに表示。ステロイド含有ナノ粒子。ビック・君は伸びる業界に・宮嶋宏幸。経済教室・生産性向上・アヌープ・シン。
※DRAMも寡占へ。欧州はスレイマンでいけると踏んだか。禁止よりビジネスモデルが必要。日経が批判した施策を素直に検証、これは立派。自動車の消費が気になる。人気がなくても必要。韓国の苦境はこれから。中国への処方箋は既述(1/27)。





