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KAZASHI TREKKING CLUB

四国の山を中心に毎週楽しく歩いています。

摩耶山の秋

2017年11月12日 | 四国外の山
今週は水曜登山会に仕事で参加できず、珍しく週末の山歩きになりました。

神戸に住んでいる同級生から、「摩耶山」を歩かないかと誘われ、

いつも阪神高速を走りながら眺めているだけの山を初めて歩きました。

2.3日前には天気予報はあまり良くなかってのですが、

午前中には天気が回復する予報に変わったので

少し遅めにスタート時間を変更して出かけることにしました。

高速を走れば神戸までは約2時間弱。

四国の山に出かけるときの時間とあまり変わらず麓まで行けます。

摩耶山の麓で友人をピックアップして、王子公園の東側の

コインパーキングに駐車してスタートしました。





今日のコースの説明を聞きながら登山口まで歩いていると

リュックを背負って同じように歩いている人たちをちらほら見かけました。

まずは「青谷道」から摩耶山へと登って行きます。








青谷川に沿った谷あいの道を川の右や左に渡りながら歩いていくと、

途中には結構上の方まで建物があり、

神戸で唯一の茶畑や茶屋や神社があって雑多な雰囲気が続きます。








滝修行のできる不動明王を過ぎると、やっと山道といった雰囲気になります。

綴れ折れの石段が続く道を、足元に散ったモミジやきれいに色づいたモミジを

見上げながら登って行くのですが、二人のペースが速くて全く追いつけません。














「旧天上寺」の仁王門の手前で一息入れていると、次々と登って来る人たちが。

四国の山だとほとんどが年配の人達ですが、若い人たちの姿も多くみられ、

しかも一つのグループに年配の人と若者が一緒になっているのは、四国ではなかなか見られません。


仁王門を潜り、190段の石段を登ると旧天上寺の史跡に着きました。









天上寺は最盛時には比叡山・高野山と並べられ伽藍が三百、僧侶が三千人もいたと伝えられる

一大山岳宗教の場だったようです。











旧天上寺の奥の院跡を過ぎ摩耶山までは直ぐでした。木々に囲まれて見晴らしはないものの

りっぱな山頂標識があり、三等三角点の石柱にタッチして三人で記念撮影です。





三角点から「掬星台」のケーブル駅に向かうと観光客の姿が一気に増えてきました。





展望台からは薄曇りですが神戸市内から大阪への景色が広がっています。











広場や展望台ではお弁当を広げる人たちや景色を眺める人たちで賑わっていますが、

普段ならもっと混雑しているとのこと、やはり今日の天気予報のせいなのかな?


今日はお弁当ではなく、ケーブル駅のカフェで食事を摂りました。

窓越しのカウンターの外には眼下に神戸市内の景色が広がっています。



暖房の効いたカフェでまったりとした時間を過ごした後は、掬星台の北側の「桜谷」を下ります。

朝方の雨で濡れた足元に注意しながらも、それでも周りの木々の色づきに目が行き

時々滑ってひやっとしたりします。









この桜谷も谷あいの道で、小さな沢を何度が渡渉しながら少しづつ高度を下げて行きます。











桜谷を下り切り桜谷出合いで生田川の対岸に渡ると、東からの「徳川道」に合流します。

この徳川道は幕末に神戸港が横浜港に続いて開港された際に、

参勤交代の大名と外国人とのトラブルを避ける為に造られたバイパスのような道だそうですが、

この道が完成した年に王政復古となり幕府は崩壊して、幻の道となったといういわくつきの道です。








桜谷出合いからの徳川道は、さっきまでの景色とは少し変わって

しばらく杉林の中を歩いていきます。











生田川に沿って続く道は勾配もほとんどなく、ゆっくりと下る道で登りで歩いても

無理なく歩けるいい道です。

今日はこの道から少し外れて、紅葉が綺麗な友人のお奨めの「森林植物園」に寄り道をします。 









生田川の右岸に渡渉して森林植物園に続く道に入った途端に、

見事な紅葉が目に飛び込んできました。途中の池も水面に映るモミジの色が鮮やかです。


















小さな谷あいから入り口で入場料を払い園内に入ると大勢の人で賑わっていました。

広場の真ん中にある長谷池の周りでは、大きな一眼レフで思い思いの構図をとりながら

写真を写す人達や子供連れの家族や観光客の姿が見られます。











広場の横のベンチに腰掛け、友人が持ってきてくれたコーヒーとカステラで一息入れた後、

ゆっくりと秋の彩を楽しみながら園内を歩きます。


















さすが友人が是非と薦めるだけあって、この秋を満喫できた大満足の森林植物園でした。

長谷池を周回して東門まで登山道へと戻って行きます。











この辺りは「トゥエンティクロス」と呼ばれる道になります。

漢字で書くと「二十渡渉」となるのでしょうか?生田川沿いの道を何度も渡渉を繰り返していきます。












さらに進んで行くと友人が「河童橋」と「大正池」があると笑いながら教えてくれました。

たしかに池の中に立ち枯れた木々があり、橋も形からするとそれとなく見えます。








しかも名前の入った看板まで付けられています。





市ケ原という場所でトイレ休憩と水分補給をしていると、まだまだ登って来る人たちがいます。

すぐ下の河原では高校の山岳部ほ子たちが楽しそうにテントを張っています。





河原から一旦登山道に戻り歩いていると、装備をしていない一般の人達の姿も見かけ始めました。

ほどなく布引貯水池に着きました。この辺りは新神戸からのハイキングコースになっているようで

家族連れの姿も見かけます。















頭上にはハーブ園への短い間隔でゴンドラが往復しています。ダムの下には「五本松かくれ滝」があり、

さらに進むと目の前に神戸の街並みが広がってきました。












さらに歩いて行くと今日最後のビューポイントの「布引滝」





布引滝から新神戸が眼下の展望台を過ぎると新神戸駅へと着きました。

ここからパーキングまで神戸の街並の中を歩きスタートから7時間、17kmほどの山歩きでした。






スタート時に地元の友人に訪ねた時は「今日は8kmくらいかな?」と言っていたのに

おおよそ倍以上歩いたことになりました。

普段、単身赴任の長崎から自宅に帰る度に摩耶山に登っていた友人を、

「ほんと好きやね~!」と茶化していたのですが、今日初めて歩いてみて

単純に見晴らしのいい山というイメージだったのが、いろんなコースがあって

、色々な人達がそれぞれ楽しんで歩いている、

次はまた違った道を是非歩いてみたいと思う奥の深いとてもいい山でした。