かるさんのgooブログ <北国たより>

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勤労感謝という祝いの日に・・・

2007-11-23 22:15:00 | インポート
昨日までの極寒模様が緩んで、いくらか穏やかな祝日の一日でした。

この国の昨今の「記念日・祝日」は、土日を掛けた連休にすることから、曜日を変えてあるため歴史的な因縁がうすれてしまいがちです。

今日の「勤労感謝の日」はそもそも「新嘗祭(にいなめさい)」として
<天皇が新穀を天神地祇にすすめ、また親しくこれを食する祭儀で、古くは陰暦11月の中の卯の日に行われたが、近時は11月23日に行われる祭日の一つ>
とされていたのを、現制では国民の祝日に加えられました。

この日のニュースで、全国の司法書士会が各地で「パート、派遣社員なんでも110番」の相談会を開いたと伝えていました。

一連の規制緩和政策実施からこの方、この国の「雇用形態」が大きく変わってしまいました。

日本的美徳の一つだった「終身雇用制度」はすっかり影をひそめ、勤労者は報酬の切り下げやいとも簡単に解雇される時代になり、替わってパート、アルバイト、派遣社員などの非正規社員が大幅に増えることとなったのです。

人件費を大きく抑えることができ、いつでも雇用契約を解除できる「非正規社員」の増加は、経営者にとってまことに都合の良い制度となりました。
――もちろん、企業が世界的な競争時代に打ち勝つための、一つの手段であることは少しは理解しますが・・・――

「非正規社員」が増えることによる、さまざまな歪みが今この国を蔽っています。
「勝ち組とか負け組み」と単純に表現し、一見割り切ったような今の世相ですが、能力を持ちながら何かの理由で負け組みに入れられる不条理さ、人々の間での格差はますます拡大されていきます。

社会を構成する最小単位の「家庭の崩壊」、「暴力や残虐事件」「人と人の不信感」「モラルの低下」がいま顕著です。

人は己の能力の範囲で「心地よく労働」し「適宜な報酬」をもらい「こころ豊かな生活」を営むことを願っています。
であればこそ「働くことに感謝」し「明日への希望」が生まれ「社会の安定」につながってくるのだと思います。

せっかくの「勤労感謝の祝日」が単なる暦の上での「印(しるし)」だけに終わらないよう、この国の「雇用形態の在りよう」をもう一度考え直さねばならないのでは・・・と思ったりするこの日です。


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