「鎌倉個道」

鎌倉の歴史、草花、食物

上野界隈

2008-07-02 14:09:00 | Weblog
■月に一度は上野にある内科医を訪ねる。
高血圧の診断を受けてから15年間の「主治医」である。
薬剤師で時間がかかりそうだったので歩き始めた。
腹ごしらえが生蕎麦「翁庵」である。
白い暖簾が清潔な雰囲気で思わず扉を開けた。


■翁庵
著名な来客も多いようだ。
菅原文太、小沢昭二などの賛辞が飾ってある。
店内の雰囲気は昔ながらの「お蕎麦やさん」である。
12時半から込み始めるらしい。
ほんの少し前だったので注文を取る声も穏やかだ。


迷っていると「メニューです」と九州訛りの女性の声。
「かしわせいろ」のことを聞くと
「温かい汁」に鶏肉が入っているようだ。
いわゆる「つけめん」の類いのようだ。
「100円増しにしますか?」問われて思わず頷いていた。


相席になった客人の食べるものが珍しい。
蕎麦の上にネギと大根おろしが載っている。
先ず出汁と刻みねぎを入れてかき回す。
その次に「そば湯」を好みでかける。
この店の特注らしく数人の客が食べている。

血液検査があったので朝食を抜いていた。
心身ともに満足している自分が上野界隈にいる。

■国立博物館
台東区役所で循環ミニバス「東西めぐりん」に乗る。
バス停で3つ目の国立博物館「表敬館」に行くためだ。
日仏交流150年記念 オルセー美術館コレクション特別展
「フランスが夢見た日本-陶器に写した北斎、広重」


19世紀のフランス、
印象派の画家たちは日本の浮世絵の影響を強く受けた。
「ジャポニスム」と呼ばれる特異な芸術思潮は
工芸分野でも花開いている。
北斎の絵がフランスの陶器に
写されているのを見ると実に不思議だ。
日本の良さを再認識する時間でもあった。

何気なく本館に入る。
外国人観光客が多い。
新興宗教の「真如苑」が買った仏像の特別展示がされていた。
「大日如来座像」である。
「国宝 華厳宗祖絵伝 元暁絵」を見て帰ることにする。
なんだか胸が一杯になっている自分に気づいた。
そんなわけで東洋館を見るのは別の機会に譲る。

■国立博物館前庭
明治の初めに造られた博物館で前庭もゆったりしている。


■上野公園の噴水
大きな通りを渡ると上野公園に入る。
おなじみの噴水が高く、ときに低く水を噴き上げている。

夏の太陽になり日傘の女性も増えている。

■野口英世像
木立の中の野口英世博士像である。

アフリカのために尽くした人のための
「野口英世賞」が最近贈呈された。
そんなことを思い出しながら上野駅に向かった。
コメント
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